瀬戸内海を歩いて渡る 〜しまなみ海道65kmの憂鬱〜

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しまなみ海道 奥多摩じゃない山など

レモンの島、生口島を歩き、生口橋を渡ります

多々羅橋を渡るとすぐに海を見下ろす小さな公園がありました。大きな真っ黄色のレモンが座っているベンチがあるキュートな公園です。水場もあり、ミニオンズや麻柄を水に濡らして絞ってパンパンと瀬戸内海に向かって振りはたいてちょっとリフレッシュ。地形図を見るとこのあたりは果樹園の記号がビッシリと並んでいます。生口島そのものもレモンの形に見えなくもありません(ちょっと無理があるか)。

多々羅大橋とレモン畑

渡ってきた多々羅大橋と生口島の南面に広がるレモン畑。

生口島のサイクリングロードは北面の本州側がメインのようですが、わたくしは南面の道を歩くことにしました。南面を歩くほうがほんの少し距離が短い、より海沿いを歩けそう、というふたつの理由です。レモン公園からちょっと迷ってぐるっと歩いて海岸沿いの道路に出ようとしたらレモン畑のど真ん中にある道を下ることになりました。緑の葉っぱの中で緑のレモンがたくさん実っていました。レモンやみかん(?)の柑橘類の果樹畑と点在する集落を抜け、テキトーなところで海に向かって坂道を下っていくと国道317号にぶつかります。見慣れたブルーラインが引かれています。
海沿いの道をてくてくてくてくと歩きます。実は伯方橋からぐるぐると下っているあたりから右足の指先が痛み始めていました。水ぶくれができていることは想像できましたが、確認しようとして靴を脱いでしまうと痛みで履けなくなってしまうおそれがあるのでそのまま歩き続けていました。それにしても第2指(人差し指)の感覚がどうもヘン。痛みのなかに爪がパコパコしている感覚があります。明らかに爪が剥がれかかっています。
幸いずっと痛みがあるわけではなく、激しい痛みからほぼ無痛まで大きくうねります。激痛時はそろりそろり、痛みがおさまってくると徐々にスピード上げて歩きました。登り坂にはめっぽう弱く、下り坂はフツーないつもの尾根歩きスタイルと同じだな、などと思いながら痛みの登り坂と下り坂を歩きます。

果てしなく続く道

ずーーーっと、あの小さなピークで消えるまでほぼ真っすぐの道が続いています。

「後ろから前から」型フェリー(仮)の運航を見ることができました。「後ろから前から」型フェリーは船を旋回させることなくピストン運航するフェリーです。左右対称な船体で、船首と船尾は港に着くたびに入れ替わります。「後ろから前からどうぞ」なフェリーです。

「後ろから前から」型フェリー

クレーンが林立する造船所前を運航する「後ろから前から」型フェリー。生口島の洲江港(すのえこう)と岩城(いわぎ)島の小漕港(おこぎこう)を5分で結んでいます。午前中は20分ごとに運航し、1日33往復していて通勤、通学にはなくてはならない海路で、岩城島は積善山(せきぜんさん)からの360°大パノラマや3000本の桜、近隣の小島でのキャンプなど観光にもバッチグー、らしい。

レモン公園から3時間弱。ようやく生口橋が見えてきました。

生口橋

ずーっと遠くに生口橋の塔が見えます(写真中央やや上)。コンパスを開いたとうな形の塔は斜張橋のはずです。コの字を伏せた形は吊り橋。ふふふ、学習しました。

生口橋

生口橋を渡ります。全長790mの斜張橋です。

生口橋を渡ればいよいよ最後の島です。足は相変わらず痛いけれどここまでくればもう全然OK、22時台が最終の渡船にも余裕で間に合うよね、やったね、などとココロのなかでは痛まない足でステップを踏み小躍りしていたわたくしはやがて絶望の淵に追いやられてしまうことになります。

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