奥多摩尾根歩き
二ノ沢右岸尾根、タワ尾根(下端変)、小川谷上段歩道

(小川谷上段歩道)


今回は奥多摩は日原の懐深く、小川谷上段歩道を歩き、二ノ沢という沢の右岸尾根をタワ尾根のウトウの頭まで登りました。二ノ沢右岸尾根(テキトーな名付け)は三又に流れ落ちる滝谷と二ノ沢の出合あたりから南西にせり上がり、四間小屋尾根に合流します。すぐに合流します。あっという間です。こんな短い尾根をなぜわざわざ歩くのかと聞かれもしないのに答えると、しばらく踏み入れていない山域でまだ歩いていない尾根を探していたら見つかったから、よーはテキトーです。
下山はウトウの頭からタワ尾根をダーッと一石山神社(いっせきさんじんじゃ)まで下る予定だったんですが、下端部のベンチから左に尾根を外れる通常コースをたどらず逆の右へ。右には薄い踏み跡があります。この踏み跡はなんと(と言うほどでもないか)、尾根を回り込んでタワ尾根の先に続いていて、岩がちなとんでもない急降下がからむちょっぴり冒険チックな尾根歩きになりました。

コース JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→小川谷林道→(1時間)上段歩道→(2時間30分)四間小屋尾根→(20分)二ノ沢右岸尾根取付→二ノ沢右岸尾根→四間小屋尾根に合流→(1時間10分)ウトウの頭→タワ尾根→(1時間25分)ベンチ→(35分)水道施設→(20分)[GOAL]東日原バス停→JR青梅線奥多摩駅
(7時間20分)
歩いた日 2023年4月29日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ~、そ~、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→小川谷林道→(1時間)上段歩道→(2時間30分)四間小屋尾根→(20分)二ノ沢右岸尾根取付


小川谷上段歩道をえんえんと歩きます。いくつもの尾根を越え、いくつもの谷を越え、四間小屋尾根を越えて次の尾根の二ノ沢右岸尾根の取付まで歩きました。

おはようございます。東日原バス停です。
JR某駅で奥多摩のトップガンMさんとSさんが乗ってきました。Sさんとは初対面。ヒゲが渋いダンディな方です。Mさんは某所へ山菜を愛でに、Sさんはゴンパ尾根を登り七跳尾根を下るそう。Sさんは電車中で友人と会って別の席へ。久々のMさんとあーだこーだと主に秩父方面の林道絡みの話をしたんですが、近々の尾根歩きのヒントになりそうな日原の山域の話も聞けました。
そんなこんなでハイカーでごった返す奥多摩駅前から川乗橋行きの増便が出発し、次の定時便に乗り込みました。
林道小川谷線(以降、小川谷林道)をめざします。稲村岩は相変わらずニョッキリしています。
小川谷橋を渡り右へ。一石山神社を過ぎ、斜向かいの日原鍾乳洞を過ぎ、日原燕岩洞門をくぐり、
小川谷林道の起点に着きました。
小川谷林道に入って10分足らずで小川谷上段歩道への登り口に到着。人形山東尾根への登り口でもあります。
落石防護網を引っ張っているワイヤーを何本もくぐりながら登ります。
小川谷下段歩道にぶつかりました。左方向はがっちりと通せん坊があります。
右へ進むと人形尾根東尾根です。下段歩道は尾根を乗越していきます。
人形尾根東尾根に取付きます。
こんな尾根道を
歩き、
尾根に乗り、
小川谷上段歩道はここから人形尾根東尾根を乗越してトラバース(山腹水平移動)気味に始まります。左にも上段歩道らしき痕跡があるんですが歩くのは難しそう。
てくてくと歩きます。
濃い緑の窪地を見上げながら過ぎ、
ボロボロの桟道を渡り、
小屋跡を過ぎると
すぐに金袋山(きんたいさん)の山頂直下に登る道を分け、
金袋山の山頂に続く尾根を乗越します。「23|24」の林班界標が立っています。
古い石垣が残っていますが
ここの木橋はきれいさっぱりなくなっています(切り替え画像は2018年11月に歩いたとき、かろうじて残っていたねじれ桟道です)。足元から崩落地に下って対岸の道に獣とも人ともわからない踏み跡があります。けれども
高巻きするのが吉、だと判断。少し戻り、薄い踏み跡をたどって勾配のキツい斜面を登り、
高巻き中です。
途中にヌタ場があったりして、
上段歩道に復帰。
篶坂窪(すずさかくぼ)に架かった木橋は
爆撃を受けたような惨状です。乗り越えます。
大岩の乗った桟道を歩き、
何も乗っていない桟道で小尾根を回り込み、
大岩の基底部に沿って歩き、正面のくぼみに薄く刻まれたくの字くの字の踏み跡を登ります。
登ってきて
あそこでいくつめかの尾根を乗越します。
傾斜のついた桟道を慎重に下り、谷を越えると
「2425」の林班界標が立つ材木小屋尾根です。
昨年(2022年8月)に見つけた底抜け鍋は健在です。吹き飛ばされないためでしょうか、標石の上に石が載せられていました。ちょっと休憩し、
先に進みます。グズグズに崩れて土になろうとしている桟道を歩いていると、
赤い消防ヘリコプターがやってきて、小川谷林道の終点広場の上空でホバリングしては小川谷上空を旋回して広場上空でホバリングという、訓練(多分)を繰り返していました。
しばらく歩くと天目山(三ツドッケ)やハンギョウ尾根[大栗尾根、ハンギョウ尾根が見えました。
さらにいくつかの谷と尾根を越え、
道がはっきりしなくなったところはテキトーに窪みを歩き、
鳥居谷左俣を渡る途中で空になったペットボトルに水を汲み、
谷からちょっぴりデンジャラスな道を登り、
谷を見下ろしたりもしました。乾いた落ち葉がほどよく覆っていて摩擦係数ほぼゼロで滑りそうです。
ツルハシの刺さった鳥居谷左俣右俣中間尾根(テキトー命名)を乗越します。
鳥居谷右俣(四間小屋窪)を越えます。
鳥居谷右俣に水は流れていませんが黄緑が美しい谷です。
轟音を引き連れてヘリコプターは去っていきました。聞こえるのは自分の荒い息、バジャバジャジャバと枯れ葉を踏む音、何種類かの鳥の鳴き声、葉っぱがこすれる音、、、けっこう騒々しいです。
「25|26」の林班界標の立つ四間小屋窪左岸尾根(テキトー名付け)を乗越します。
小屋の痕跡を通過します。
にわかに勾配がキツくなり、登ってきて
尾根をほんのちょっぴり下ると上段歩道の続きです。
こんなところを歩き、
のっぺりトラバースから
テキトー歩きです。踏み跡はあるようなないような。
そこそこ深い窪地を渡ったりもして
二ノ沢右岸尾根に到着です。尾根の下方。滝谷と二ノ沢の出合あたりの下端まで標高差で50m近くあります。下って登り返してくるのはちょっとメンドーなのでここから
二ノ沢右岸尾根に取付きます。
上段歩道を少し歩いて二ノ沢を見下ろしてみたんですが、音はすれども姿は見えず。
長い長いアプローチを終え、尾根歩きの開始です。二ノ沢右岸尾根を登ります。