奥多摩尾根歩き
オロセ尾根、タワ尾根、四間小屋尾根、ゴンパ尾根、ヨコスズ尾根

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今回は東日原バス停を出発し、オロセ尾根、タワ尾根を登ってウトウの頭まで。ウトウの頭から四間小屋尾根(しけんごやおね)を下って三又(みつまた)へ。三又からゴンパ尾根を登り、長沢背稜を一杯水避難小屋まで歩き、ヨコスズ尾根を下って東日原バス停に戻りました。10時間を超える長丁場です。
オロセ尾根、タワ尾根、ウトウの頭、四間小屋尾根のルートは以前にも歩いています。ただこの時は、四間小屋尾根の途中から小川谷上段歩道(おがわだにじょうだんほどう)を歩きました。今回は四間小屋尾根をビシッと下端まで歩き、三又まで行くことが最大の目的です。しかし大きな問題が一つ。どんなルートで試算しても、わたくしの脚力だと東日原までの全行程で10時間を超えてしまいそうなことです。おまけにエスケープルートもこれといってなく、強いて言えば全面通行止めでちゃんと歩けるかどうかわからない林道小川谷線があるのみ。で、あれこれ思案した結果が三又からゴンパ尾根を登って長沢背稜(ながさわはいりょう)へ。長沢背稜を一杯水避難小屋まで歩いて、ヨコスズ尾根を下るルートです。ただし、おおよそ行程の半分である三又に着いた時点で時刻や疲労度を判断し、もし尾根登りがキツそうなら小川谷林道を歩き、最悪の場合、三又でビバークもありということで出発することにしました。
オロセ尾根とタワ尾根を登り、ウトウの頭までの記録[2016年7月3日]とヨコスズ尾根を下ったときの記録[2014年11月(21日〜)22日]があるので、今回はそれぞれのルートはキャプションなしのスライドショーにしました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→(50分)八丁橋→(25分)オロセ尾根取りつき→(1時間)丸看板→タワ尾根→(50分)篶坂ノ丸→(45分)ウトウの頭→四間小屋尾根→(1時間20分)三又→ゴンパ尾根→(2時間40分)長沢背稜→(1時間10分)一杯水避難小屋→ヨコスズ尾根→(1時間30分)[GOAL]東日原バス停→JR青梅線奥多摩駅
歩いた日 2018年05月05日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→八丁橋→オロセ尾根取りつき→丸看板→タワ尾根→篶坂ノ丸→ウトウの頭


オロセ尾根の序盤はくの字くの字の植林帯歩き。そこを抜けるとタワ尾根と合流してウトウの頭、四間小屋尾根を下って三又まで、新緑色に染まる尾根歩きです。

おはようございます。JR青梅線奥多摩駅です。GW最終盤、大勢のハイカーがバスを待っています。1番乗り場からは「川乗橋」行きが1台、「東日原」行きが2台出発しました。
東日原バス停で20数人下りました。タオルを首に巻き、稲村岩を眺めながら歩きます。
小川谷橋(おがわだにばし)を渡って左へ、林道日原線を歩きます。橋の上にも駐車場に誘導されるのを待つ車の列ができていました。
林道日原線からあのゲートのある橋を渡って林道孫惣谷線へ入ります。八丁橋(はっちょうばし)のすぐ手前です。東日原バス停からここまでおおよそ50分。
「ここは日原林道です」の「日原」を消して「孫惣谷」にしていた看板ですが、「孫惣谷」も消えてしまいました。

オロセ尾根からタワ尾根までの道中。

タワ尾根をウトウの頭まで。ウトウの頭でサンドイッチを食べます。

さて、ウトウの頭からタワ尾根を離れ、四間小屋尾根を下ります。右手、東方向が正解です。
初っ端は倒木が多く、急降下です。
どんどん下ります。
長沢背稜は真正面です。左に見えるピークは七跳山(ななはねやま)のはずです。
なだらかに地面がうねった場所ですが、
素直に尾根筋を辿っていきます。1440mあたり。
新旧の赤テープ類が要所要所にあります。
えっ、どっち方向? みたいなノッペリ帯もとりあえず高いところ選んで進みます。
尾根が丸っこくなっていて進行方向がわかりづらい場所です。赤テープに誘われます。
酉谷山(とりだにやま)避難小屋が見えました。
なんとなく尾根が絞り込まれてきた感じ。
道中。
尾根がヤセてきました。
そして以前歩いた小川谷上段歩道の分岐です。左手の黄色い「保安林」の看板と赤テープが目印になります。
こちらが小川谷上段歩道。
いよいよ三又に向かって未知の四間小屋尾根を歩きます。
一応、花を愛でたりします。
イイ感じ、と思いながら歩いていると、
3分ほどで、そこそこしっかりした道にぶつかりました。この道に出る直前にぶら下がっていた赤テープが四間小屋尾根で見た最後のテープ類でした。この道を右に下ります。
くの字くの字で向こうの四間小屋尾根と背後の尾根の間を下っていきます。
とにかくくの字くの字です。
拍子抜けするぐらい歩きやすいので、かえって不安です。こんなラクでいいの?
じんわりじんわりと高度を下げます。
沢の音がどんどん大きくなってきました。
ずーっと、くの字くの字です。途切れそうで途切れません。
そしてついに小川谷下段歩道に合流しました。
下流側は通せんぼされています。
こっち、上流側に進みます。
こんな道もありますが、
肝を冷やすほどでもありませんでした。
大木が大岩にめり込んだのか、その逆なのか、くぐるようにして道を辿ります。
やりました! 三又に着きました。
三又部分を激写。左から滝谷、奥から酉谷、合わさって右へ小川谷の流れです。
酉谷に架かった橋。
滝谷の橋は橋台だけが残っています。
小川谷の下流を眺めます。
新緑にまみれます。
しみじみ来てよかったと思っています。

深い森の みどりにだかれ
今日も風の唄に しみじみ嘆く
悲しくて 悲しくて
とてもやりきれない
このもえたぎる 苦しさは
明日も 続くのか
(サトウハチロー作『悲しくてやりきれない』より)