食します
主な食べ方は、そのまま、天ぷら、スープなどみたい。ほぼ無味無臭らしいけれど、こればかりは食べてみないことにはわかりません。尾根歩きと同じく現場に立たないことにはなんにもわかりません。
主な食べ方は、そのまま、天ぷら、スープなどみたい。ほぼ無味無臭らしいけれど、こればかりは食べてみないことにはわかりません。尾根歩きと同じく現場に立たないことにはなんにもわかりません。
ちなみに『となりの地衣類−地味で身近なふしぎの菌類ウォッチング』(盛口満 八坂書房 2017)を読むと、海外の研究書に日本では岩茸を食べることが書かれていることを紹介していて、著者は「イワタケを食べるのは、世界的には結構奇習なのかもしれない」と感想を述べています。
下処理
表面の細かい砂粒や土埃を洗い流して半日ほど水に漬けておくつもりが4日くらいたってしまいました。カラカラの岩茸に水をかけたとたんに灰褐色だった岩茸の表面はさっと緑色に変わって驚きました。鮮やかなアマガエル色です。大きさはそれほど変化しません。ちなみにキクラゲは色はそのままぼよーんと2、3倍に膨らみます。
この後、アマガエルの皮膚をぬるま湯でこすり落とすこともあるようですが、ちょっとメンドーなのでパス。触ってみると岩の屑みたいものがあったので爪で削り取りました。
いよいよ実食です。
刺身
だし醤油をつけて食べてみました。だし醤油はわたくし製の白だしとキッコーマンを1:1で混ぜたもの。いい歯ごたえです。味は、、、だし醤油の旨味のあとで岩茸のあるようなないような味が口に広がっていくようないかないような。刺身のツマによさそうです。ただ、たいていの場合、刺身より高級になってしまうのが悩ましいところ。
手羽元の参鶏湯風
具材は手羽元のほかナツメの実、クコの実、それに岩茸。あと、とろみ付けにもち米を少々。味はあるようなないような。けれどもとてもおいしいです。熱を加えたためか、岩茸のコリコリ食感はちょっとやわらぎます。岩茸は免疫力を高めるなどいろいろな効能があるとされています。岩茸を入れることで薬膳感の数ランクアップは確実です。あるとないとは大違いの岩茸です。
天ぷら
塩で食べました。かなりおいしいです。が、スナックの海苔天ぷらとほぼ同じ味です。おいしいには違いないんですが、岩茸ならではのおいしさはどうかというと、微妙。コリコリの食感はなくなってパリパリです。揚げすぎたのかな。
以上、時間をこれでもかと溜め込んだタイムマシーンみたいな「岩茸」のお話でした。
お読みいただきありがとうございます。
参考資料:
■『となりの地衣類−地味で身近なふしぎの菌類ウォッチング』(盛口満 八坂書房 2017)
■『里山の地衣類ハンドブック』(柏谷博之 大村嘉人 文光喜 文一総合出版 2020)
■『地衣類のふしぎ』(柏谷博之 SBクリエイティブ 2009)
■たくさんのWebサイト
ありがとうございます。