今回は槙ノ尾沢左俣右岸尾根(まきのおさわひだりまたうがんおね)を登り、棒ノ嶺(ぼうのれい、棒ノ折山・ぼうのおれやま)へ。棒ノ嶺から棒ノ嶺北尾根を名栗湖周回道路まで下り、さわらびの湯まで歩きました。
そうです。今回は『大丹波川左岸・名も無き尾根シリーズ(おおたばがわさがん・なもなきおねしりーず)』、略して『大左名無し尾根(おおさななしおね)』の5回目です。川井駅に近い南から順番に書くと「雨ノ沢右岸尾根」「逆川ノ丸南西尾根」「黒山南西尾根」「笹野沢右岸尾根」「槙ノ尾山南尾根」、そして今回は「槙ノ尾沢左俣右岸尾根」。位置はいちばん北になります。
槙ノ尾沢左俣右岸尾根は、槙ノ尾沢の左俣の右岸にある尾根です。テキトーに付けた名前ですが、テキカクでもあるんじゃないかと思っています。
てっぺんは槙ノ尾山から西へ300m足らずの都県境尾根(長沢背稜)上にある910m圏のピークで、下端は林道大丹波線の槙乃尾橋(まきのおはし)あたりで削り取られています。尾根上に道はありました。とはいっても、「ある」と思って歩いたら騙されたと思うかもしれないけれど、「ない」と思って歩いたらちょっと得した感じがする、その程度の道です。終始そこそこの急登ですが、中盤あたりの自然林は心地よく歩くことができました。
棒ノ嶺北尾根もテキトーな名前です。林道までは棒ノ嶺北東尾根と同じ道を歩き、林道からはほぼ北に伸びる尾根を有間川が名栗湖に流れ込む場所まで下ります。とくに危険な場所はなかったんですが、550mあたりから下の方は地形が複雑です。スマホGPSで何度もルートを確認しながら歩きました。
最下端部は崖だらけです。以前、仙岳尾根(せんがくおね)を下ってさわらびの湯に向かって歩いているときに見つけた道に下りられないと、立ち往生してしまう可能性があります。獣道なのかなんなのか、ドキドキしながら薄ボンヤリとした道を辿りました。
あとはクマタカを狙うカメラの放列を見ながら名栗湖周回道路をテクテクと、有間の湧水で水を汲み、さわらびの湯まで歩きました。
槙ノ尾沢左俣右岸尾根、棒ノ嶺北尾根
(1/2)
■コース | [START]JR青梅線川井駅→(1時間20分)槙乃尾橋→槙ノ尾沢左俣右岸尾根→(2時間)槙ノ尾山→(30分)棒ノ嶺→棒ノ嶺北尾根→(1時間50分)名栗湖周回道路→(30分)有間の湧水→[GOAL](20分)さわらびの湯→西武池袋線飯能駅 |
■歩いた日 | 2018年09月28日(金) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■[START]JR青梅線川井駅→槙乃尾橋→槙ノ尾沢左俣右岸尾根→槙ノ尾山→棒ノ嶺
槙ノ尾沢左俣右岸尾根は地形図通りの急登続きですが、道のような道がありました。
おはようございます。川井駅です。また今週末の天気が悪いらしいので平日にやってきました。快晴です。
改札を出て左の階段を下り、ガードをくぐります。大丹波川(おおたばがわ)を渡るとすぐ右へ。大丹波川右岸の道路を上流に向かって歩きます。日頃の行いが良ければこんな楽しげなポスターに出会います。
花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり 雲も光るなり
(林芙美子)
風も吹くなり 雲も光るなり
(林芙美子)
「雨ノ沢右岸尾根」への取り付きを通過します。
真名井北陵の下端を眺めながら歩きます。
「逆川ノ丸南西尾根」の取り付きを通過します。
「黒山南西尾根」の取り付きを通過します。
ダルマくんたちを通過します。
百軒茶屋の棒ノ嶺登山口を通過します。
「笹野沢右岸尾根」への取り付きを通過します。
槙乃尾橋に到着です。川井駅から1時間20分ほどかかりました。
中央は「槙ノ尾山南尾根」にアプローチする沢沿いの道です。
今回の「槙ノ尾沢左俣右岸」はいきなりここから取り付きます。
祠の裏をテキトーに登ります。2010年11月撮影のGoogleのストリートビューによると、ここにはそこそこ大きな作業小屋が建っていたようです。
蜘蛛の巣を払いのけながら少し登ると、作業道らしい道に出ました。
槙乃尾橋を見下ろします。
落石防止ネットのワイヤーとアンカーが力強く踏ん張っていました。
尾根筋を張っていた細い電線。いつの間にか消失。
藪漕ぎの急登です。
これは尾根の伐採地跡側。どちらにしても藪漕ぎです。
登ってきてきました。
槙ノ尾沢左俣の向こうに、以前歩いた「槙ノ尾山南尾根」の伐採地が見えました。
歩きにくいことこの上ありません。
大丹波川下流方向の眺め。
このあたり、藪から解放されます。
登って、
見下ろします。
林班看板を通過します。
突然、立派な道が現れました。次のピークを巻く道なのはミエミエです(違うかな)。惑わされることなく、ビシッと尾根筋を歩きます。
調べてみました。触れるだけで炎症を起こすという猛毒のカエンタケか、食べられるけれどあまり美味しくないというベニナギナタタケだと思われます。
で、ピークに到着。これといって何もありません。
下ります。ヨミ通り、鞍部で左からの巻き道と合流しました。フフッ、胸を張りたいところですが、
すぐさま急登でそんな余裕はありません。
右下の斜面を除くと水が音もなくしみ出ていました。やがて槙ノ尾沢、そして大丹波川になるはずです。でもって、多摩川になって太平洋になってインド洋や大西洋、地中海、北極海になるかもしれません。でもって、いつしか水蒸気になって流れ流れ、槙ノ尾沢左俣右岸尾根を喘ぎながら登る山ガールの広がった鼻の穴にスッと吸い込まれるかもしれません。誰にも否定できません。
行く手に空が広がっています。
830m圏のちょっとなだらかなところから、
登ってきた坂を見下ろして、
見上げます。もう一踏ん張りのはずです。
都県境尾根(長沢背稜)です。
登山道と合流しました。
こんなところを登ってきて、槙ノ尾沢左俣右岸尾根はこれにておしまいです。棒ノ嶺に向かいます。
槙ノ尾山を通過します。
槙ノ尾山南尾根を通過します。
笹野沢右岸尾根を通過します。
棒ノ嶺の山頂に到着しました。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(1)。ほぼ一周です。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(2)。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(3)。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(4)。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(5)。
東方向から北方向へぐるりと撮影します(6)。山頂には10人くらいのハイカーがいました。休憩しながら水をたっぷり飲んで、棒ノ嶺北尾根に出発です。