奥多摩尾根歩き
倉戸沢左岸尾根、湯沢左岸尾根

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今回は倉戸沢左岸尾根を登り、湯沢左岸尾根を下りました。どちらも奥多摩湖の北にある倉戸山をてっぺんにして、倉戸沢左岸尾根は峰谷川の支流である雨降谷と倉戸沢の出合に向かって南西に下り、湯沢左岸尾根は湯沢と室沢の中間を南に下って奥多摩湖に没しています。名前はテキトーです。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷橋バス停→(20分)普門寺→(5分)倉戸沢左岸尾根取付→倉戸沢左岸尾根→(2時間40分)倉戸山→(10分)湯沢左岸尾根下降点→湯沢左岸尾根→(1時間10分)奥多摩湖岸→(15分)[GOAL]湯場バス停(青梅街道)→奥多摩むかし道→境→青梅街道→(2時間30分)JR青梅線奥多摩駅
(7時間10分)
歩いた日 2024年12月14日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷橋バス停→(20分)普門寺→(5分)倉戸沢左岸尾根取付→倉戸沢左岸尾根→(2時間40分)倉戸山


倉戸沢左岸尾根は下端部に旧小中学校が建っています。校舎の裏から取付くことができればバッチグーなんですが、旧校舎は法人のオフィスに使われているようなので敷地内にズカズカと踏み入るのははばかれます。で、旧校舎の北側にある普門寺あたりから本筋の横っ腹から取付こうという算段で出発しました。
すんなり取付けたはいいけれど横っ腹は腹黒でした。ストレッチなしで見上げると頸髄損傷の恐れがあるくらいの急勾配です。
尾根はほぼ急登ですが、岩があったりなかったりのバリエーション豊かなヤセ尾根がつづきました。

おはようございます。奥多摩駅前から鴨沢西行きバスに乗って峰谷橋バス停で降りました。青梅街道を渡り、トイレ付駐車場なのか駐車場付きトイレなのかに付いているベンチで、ん? ベンチ付きトイレの駐車場なのか? まっ、いいです。ザックから手ぬぐいと軍手を引っ張り出して準備完了。出発します。
峰谷川の左岸沿いを歩きます。冷たそうな鈍色の水面です。朝日に照らされて、手前からせり上がるノボリ尾根、左からノボリ尾根に合わさる栂ノ山尾根(つがのやまおね)ノボリ尾根が榧ノ木山(かやのきやま)「で合流する榧ノ木尾根が見えます。めざす倉戸沢左岸尾根はちょうど陰になって中央から右に登っている尾根です。
峰谷川に沈む倉戸沢左岸尾根の末端です。
その上に小河内ダム建設で移設された旧奥多摩町立小河内小学校と中学校が建っています(小中校ともに2004年に閉校)。運動部はこの坂で鍛えられたに違いありません。できれば校舎裏から尾根に取付きたいんですが、法人が校舎を利用しているようなので先に進みます。
尾根を回り込むと寺が見えてきました。
雲風呂(くもぶろ)バス停のすぐ先の
普門寺に到着しました。幕末の頃、普門寺の玉隠というお坊さんが七ッ石山の斧手石の碑文を揮毫した、と『奥多摩』(宮内敏雄 昭和刊行会 昭和19)の191ページに書かれています。だからどーした、と言われても困るんですが、そーらしいです。
寺横の坂道を登ってみます。
カーブミラーの向こうに細い坂道がつづいています。
登ると墓地に出ました。算段通り、ここから倉戸沢左岸尾根の横っ腹に取付くことにします。
植林の中のとんでもない急斜面です。はるか上に倉戸沢左岸尾根の稜線が見えます。たまらずチェーンスパイクを履きます。
獣道なのかヒトの道なのか、両方なのか、踏み跡がバラバラにたくさんついています。マッチ棒を放り投げたようです。テキトーに拾い集めながら急勾配をいなします。
何度見上げてもキビシい登りに変わりはありません。
登ってきて
ようやく倉戸沢左岸尾根です。
倉戸沢左岸尾根の下方。できればこちらを登ってきたかったです。
サントリーの「ダブルカフェラテ」を一口飲んでちょっと休憩。こんなにしっかりした尾根道があるとは予想していませんでした。
歩き始めてすぐに右手が雑木になりました。明るい尾根です。
ヤセ気味の
快適な尾根道がつづきます。
標高717m(以降「標高」は省略)の標高点あたりを通過します。東京都水道局の赤帽白杭が刺さっています。
標高点を過ぎて尾根は広がったんですが、再びギューーっと絞られて急斜面を
下ってくると
今度はそこそこの急登です。起伏の激しいヤセ尾根です。
左。倉戸沢の対岸にかつて歩いた雨降谷左岸尾根、その向こうにノボリ尾根が見えます。
尾根の左にビシッとした巻き道がのびています。もちろん、右の尾根上へ。
ちょっと後悔。
岩を這い上がってくると
小ピークでした。740m圏です。
すぐに急降下です。
急降下が終わり振り向くと巻き道がスッとやってきました。
今度は右に巻き道がありますが、もちろん正面突破。
小ピークから下ってくると、おっとっとという感じの段差があって謎の広場にぶつかりました。かなり広い平坦地です。なにかがあったんだと思うんですが謎。760m圏です。せっかくなんでちょっと休憩。
謎広場からはかなりの急登です。
道中。木間に奥の集落と浅間尾根が見えました。
急登の後、左から登ってきた尾根と合流します。めちゃくちゃな急登です。
登ってきて
登ります。尾根はばんっと広がり、
左から登ってきた尾根
と合流し、勾配はゆるみました。
道中。こんな歩き終わるのがもったいない尾根道が奥多摩には幾千と隠されているんでしょうね。
南方向。三頭山なんかが見えているのでしょうか。よくわかりません。
アセビの森の急登になりました。
アセビの森を抜けると尾根相はがらりと変貌。すっかり葉の落ちたミズナラやブナの木間から手前に雨降谷左岸尾根、奥に榧ノ木尾根です。
登ってきて
登ってきて
ロープの張られた倉戸山南西尾根倉戸山南西尾根・峰谷橋ルートに合流しました。
倉戸山の山頂に向かいます。
奥多摩湖。
倉戸山の広い山頂に
到着
しました。これにて倉戸沢左岸尾根はおしまいです。
山頂には二等三角点が設置されています。標高は1169.31m、基準点名は留浦村。設置はいまから140年前の明治18(1885)年10月。12月には伊藤博文が初代内閣総理大臣に任命されています。そんな歴史の重みを感じつつ(すみません。ウソです)山頂を後にし、湯沢左岸尾根に向かいます。

倉戸沢左岸尾根のダイジェスト動画です。