奥多摩尾根歩き
雨降谷左岸尾根、ノボリ尾根(下端変)

(1/3 雨降谷左岸尾根)


今回は雨降谷左岸尾根(かやのきさわさがんおね)を登り、榧ノ木尾根(かやのきおね)を北上し、榧ノ木山からノボリ尾根(下端変)を下りました。雨降谷左岸尾根はテキトーな名付けです。
雨降谷左岸尾根榧ノ木尾根の倉戸山のすぐ北、標高1780m圏(以降、「標高」は省略)をてっぺんにして西に下り、雨降谷と倉戸沢という谷の出合にがくんと落ち込んでいる尾根です。この出合から奥多摩湖に流れ込む峰谷川はすぐ近くです。
ノボリ尾根はかなり前に登ったことはあるんですが下るのは初めてです。ノボリ尾根は榧ノ木山をてっぺんにして北西に下り、峰谷川と井戸入沢という沢の出合に没している尾根です。取付、下山は雨降りバス停そばの電柱の立った階段、というのが一般的だと思うんですが、ですがです。ふふふ、今回は雨降りバス停ではなく、地形図上で本尾根と読み取れなくもない峰谷川と雨降谷の出合をめざして下山することにしました。(下端変)とした所以です。ただ、現場的には出合の上を峰谷川左岸の道路が通っているので、この道路上のポイントを目標にしての尾根歩きです。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷橋バス停→(20分)雨降谷倉戸沢出合→(15分)雨降谷左岸尾根取付→雨降谷左岸尾根→(2時間)榧ノ木尾根1180m圏→榧ノ木尾根→(1時間)榧ノ木山→ノボリ尾根→ノボリ尾根(下端変)→ウロウロ→(2時間40分)峰谷川雨降谷出合→(20分)[GOAL]峰谷橋バス停→JR青梅線奥多摩駅
(6時間35分)
歩いた日 2023年2月26日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷橋バス停→(20分)雨降谷倉戸沢出合→(15分)雨降谷左岸尾根取付→雨降谷左岸尾根→(2時間)榧ノ木尾根1180m圏→榧ノ木尾根→(1時間)榧ノ木山


雨降谷左岸尾根へのアプローチはしばらく雨降谷沿いを歩きます。作業道で堰堤を越え、倉戸沢出合に着くと雨降谷左岸尾根は見上げるような急勾配でした。かなり顎を上げないと上の方は見えません。地形図でわかってはいたことなんですが、ちょっと腰が引けます。眺めていてもしょうがないので取付いたんですが、なんと予想に反してそこそこしっかりした作業道がありました。これにはちょっと拍子抜けというか、大助かりというか、大助かりです。作業道があるといっても勾配はかなりキツく、標高差で50m近く我慢すれば快適な尾根歩きが始まりました。このあとも何度か急登はあったんですが緩急のバランスが心地よく感じられる尾根でした。

おはようございます。奥多摩駅前のバス乗り場から鴨沢西行に乗り、峰谷橋(みねだしばし)バス停で降りました。真っ赤な峰谷橋(みねだにはし)をバスが走り去ります。道路反対側の駐車場、トイレ、ベンチがあるスペースでマスクを取り、軍手を付け、峰谷川の上流に向かって出発します。
道すがら。中央やや右のピークが榧ノ木山で右に榧ノ木尾根、左にノボリ尾根が下っています。雨降谷左岸尾根は見えているのか見えていないのか微妙。ノボリ尾根は手前に向かって分岐してさらに左に分岐していて、その途中で右に分岐しているのが(下端変)です。ちょっと何言っているのかわかりませんが。手前に向かって分岐せず、そのまま左に下っているのは栂ノ山尾根です。
雲風呂橋を左に見ながら通過すると
すぐ。この下を雨降谷が流れています。写真に撮り忘れたんですが、雨降谷に架かった苔むした古いコンクリー橋が峰谷川側にありました。かつての道はあちらだったのでしょう。右の簡易事務所の裏に回ると
雨降谷に降りる踏み跡が続いています。
上流に向かいます。
崩落なんかがあって少々荒れもようです。奥に堰堤が見えてきました。対岸に赤い識別テープが揺れています。踏み跡というかそこそこしっかりした作業道もあるようです。
手すりのある作業道で堰堤を越え、雨降谷に降ります。
倉戸沢出合に到着。正面が雨降沢左岸尾根です。うまく伝えられないですが、見上げるような急登です。右は倉戸沢の上流方向。水はちょっぴりしか流れていませんでした。
雨降沢の上流方向。右岸はノボリ尾根(下端変)(下端変)の部分です。
ザックから杖を引っ張り出して準備完了、はしたんですが「これはキツいんじゃないの? 大丈夫かなぁ?」などとちょっとグズグズしてしまいました。意を決して少し登るとなんとこんな立派な作業道が続いていました。ただ、どんどん雨降谷の上流に向かいそうなので、早々に作業道を離れ、
急登に取付きます。
登ってきて、足元に出合が見え、
登ります。
薄ーい獣道のような道をたどっていたらそこそこしっかりした道になり、くの字くの字で急勾配を登っていきます。これは予想外です。
とは言っても急登は急登。だったんですが、
610m圏でいきなりおだやかな尾根になりました。
と思ったらまたすぐに急登です。
ヤセてきてさらに傾斜は増します。
登ってきて
尾根は広がり、
左手にノボリ尾根が見え、
右手には倉戸沢左岸尾根(テキトー名付け)が見えます。
道すがら。730m圏です。

730mあたりのゴツゴツしたヤセ尾根をただ歩いているだけです。
伐採地跡なのでしょうか崩落地なのでしょうか、手前の斜面一面がススキに覆われていました。雨降谷に急峻な尾根がいくつも落ち込んでいます。
ススキの原っぱ。雨降谷の右岸にモノレールらしきものが見えました。
前半の急登が嘘のようなおだやかな尾根歩きが続いていたんですが、
860m圏でアセビの急登が始まりました。
登ってきて
950mあたりで急登はおさまりアセビは残りました。
榧ノ木山のピークが見えました。
霜の降りた何の毛? を通過します。
990m圏でアセビはすっと消え、とても明るい尾根になりました。
雪がうっすら積もっています。風がとたんに冷たくなりました。
登ってきて、ふと視線を上げると
富士山が見えました。ニョキッという感じでちょっとびっくりしました。ゆるやかに登っていくと
榧ノ木尾根の稜線に出ました。1180m圏です。これにて雨降谷左岸尾根はおしまいです。会釈を交わした男性ソロハイカーはスタスタと歩き去ってすぐに見えなくなりました。
チェーンスパイクを履こうか迷いながら榧ノ木尾根を歩きます。めざす榧ノ木山のピークはあそこ。まだ遠いです。
1250mの標高点と思われるポイントを通過します。このあたりの細長くて平坦な尾根は太平という名前があるようです。前々回はここから右(東)へ、藤巻沢右岸尾根を下りました。
ロープ沿いゾーンをしばらく歩き、
ゾーンを抜け、官製道標を通過し、
私製道標のある1344mの標高点あたりを通過し、
登ってきて
1420m圏で榧ノ木尾沢左岸尾根を右に分け(これまでの記録で榧ノ木沢と表記していたものを榧ノ木尾沢に修正しました)、
道標でノボリ尾根が左に下っています。右に登ると
榧ノ木山の山頂です。1485mの標高点でもあります。
ミニオンズの「ウエハース チョコ」を食べながら小休止。「キラキラシール」が入っています。背景は石尾根の高丸山かな。
寒いのですぐにノボリ尾根を下ります。