上滝(喜右衛門)尾根、タワ尾根
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上滝尾根は三又にストンと落ち込んでいるんですが、てっぺんはというと長沢背稜にあるのは確かなのですが、どうやらこれといって名前はないようです。長沢背稜の縦走路を横切ってそのまま尾根伝いに登って辿り着いたてっぺんを喜右衛門ノ頭と命名。上滝尾根は尾根が入り組んでいて地形がはっきりしません。わたくしは本当に上滝尾根を歩いたのでしょうか。ちょっと不安です。
喜右衛門ノ頭から長沢背稜をタワ尾根のてっぺんである滝谷の峰まで歩こうかとも思ったんですが、『奥多摩登山詳細図(西編)』(吉備人出版)に「藪☓」の記載を見付けてパス。縦走路からタワ尾根を下りました。
今回は徹頭徹尾、終始一貫、首尾一貫、一部始終、脈絡通徹、一気通貫、緑に包まれた尾根歩きでした。
今回の上滝尾根から東へ、石楠花尾根、ゴンパ尾根、七跳尾根、大栗尾根、ハンギョウ尾根、ヨコスズ尾根、棒杭尾根、鳥屋戸尾根。長沢背稜の南側にできた尾根で、タワ尾根の東側にある主だった尾根を歩いたことになります。ちょっと困った事態です。わたくしの体力、脚力で日帰りできる尾根がなくなってきました。無理矢理ややこしい尾根を歩くのはデンジャラスだし、同じ尾根を歩くのはあまり楽しくはありません。しまいっぱなしのテントや寝袋がちゃんと使えるかどうか、チェックしてみようと思います。
■コース | JJR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→日原街道→林道小川谷線→広場→(3時間)三又→(2時間20分)上滝尾根→喜右衛門ノ頭→長沢背稜→(20分)タワ尾根→[GOAL](2時間50分)東日原バス停→JR青梅線奥多摩駅 |
■歩いた日 | 2019年5月25日(土) |
■JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→日原街道→林道小川谷線→広場→(3時間)三又→(2時間20分)上滝尾根→喜右衛門ノ頭"
上滝尾根の取り付きはデンジャラス。尾根は入り組んで楽しいといえば楽しいけれど何度も「ん、これでいいの」とスマホGPSを確認。
東日原バス停でザックから黄タオルを引きずり出し、出発です。小川谷橋(おがわだにばし)を渡って右へ、日原鍾乳洞を過ぎて日原燕岩洞門(にっぱらつばめいわどうもん)をくぐれば小川谷林道の始点です。
小川谷林道を広場まで歩きます。釣り人だと思うんですが、全部で4台の自転車が林道に止められていました。最後の写真に虫のように黒く写っているのはそうです虫です。立ち止まると目を狙って飛んできます。道中、悩まされました。
2度目の余裕なんてものはありません。小川谷に落ちないよう、必死に道を辿ります。最後の写真で奥から流れているのは滝谷(大京谷)、右から流れているのは割谷(悪谷)と合わさった酉谷。三又に到着です。
滝谷は『多摩川源流部の沢・尾根・淵・滝・小字等の地名と由来に関する調査研究-奥多摩編-(2005年 中村文明 多摩川源流研究所 所長)』によると「地元では、大京谷と呼ばれている。大小無数の滝が続くことから、滝谷とも呼ばれる下滝は、落差15m、上滝は落差50mの見事な滝である。」とあります。
割谷については「出合いから150m近く両岸が絶壁の谷が続く。滝有り淵有りの悪場から、この名前が付いた。別名は割谷(ワレタニ)。大地が真っ二つに割れたような地形からそう呼ばれた。」とあります。
また同書には「酉谷出会いと三又(ミマタ)の大淵の間に、キエモンのワサビ田があり、ワサビ田や山作業のために小屋が建てられていた。」とあり、これが上滝尾根の別名、喜右衛門尾根の由来のようです 。
深い森の みどりにだかれ
今日も風の唄に しみじみ嘆く
悲しくて 悲しくて
とてもやりきれない
このもえたぎる 苦しさは
明日も 続くのか
(一部抜粋)。
悲しくはないけど思い出します。思い出して、 ちょっと悲しくなります。なんじゃそれ。