不味いか美味いか、オニフスベを食べてみた

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オニフスベ ごはん
立ち枯れた木に生えた真っ白いオニフスベ。

不味くはない! オニフスベ

2025年10月下旬、オクタはの人形山東尾根WEBサイト YouTube)でオニフスベを見つけて持ち帰りました。
不味くはないけれど美味くもないことで名高いキノコです。見間違いようのない白い球形をしていて大きなものは直径50cmにもなるらしい。採ったのは直径10cm前後の小さな幼菌です。立ち枯れた木を這い上がるように歪な形の白いボールが4個並んでいました。

オニフスベ

オニフスベ。直径10cmほどの幼菌。木からベリっと剥がしてにおいを嗅ぐとキノコの香りがするばかりです。

食べたのは採って2日後です。真っ白かった表皮は茶色を帯びてきました。表皮を剥いて食べるのが一般的らしいんですが、面倒なのでそのまま5mm前後の薄切りにしました。においを嗅いでみるとほのかにキノコらしい香りがするばかりで異臭はありません。スキレットに並べて弱火で焼きました。

採って2日後のオニフスベ。

採って2日後のオニフスベ。真っ白く柔らかかった表面はジャガイモみたいになりました。

オニフスベ_焼き

輪切りにしたオニフスベ。表皮は硬いけれど中はふんわりと柔らか。

オニフスベ

真ん中は丸ごとのオニフスベ。これは飾りです(食欲を増す飾りではなかったような)。9時の位置から時計回りに①素焼き、②塩コショウ焼き、③醤油焼き、④チーズ焼き、⑤バター焼き、⑥バター醤油焼き。

■弾力のある肉質でキノコらしい強い旨味
食べました。ちっとも不味くはなかったです。「不味くはないけれど美味くもない」という世論に真っ向から立ち向かいます。「めちゃくちゃ美味い!」とは言えませんが「そこそこ美味しい」です。孤立無援でもわたくしはオニフスベ側に立ちます。「不味くはないけれど美味くもない」なんて冤罪もいいところです。
食感も味もはんぺん・・・・に例えられることが多いようですが、焼くと食感はエリンギよりちょっと硬め、味はキノコの旨味が強いものの醤油やバター、チーズなんかの味付けに素直に身をまかせます。声を大にしてつぶやきます。「おいち〜」

『倭漢三才図会』の馬勃

『倭漢三才図会』(寺島良安 編 下巻 日本随筆大成刊行会 1928 国立国会図書館デジタルコレクション )より。「馬勃(ばぼつ)」はオニフスベの古名。煮て食べるとほんのり甘い。成長すると死者の首ほど大きさになって醜い。皮は裂けやすくなって中から煤黒で綿のような粉が出る。刀傷なんかの出血に神効がある。なんてことが書かれています。『倭漢三才図会』は寺島良安が江戸時代中期に編纂した類書です。

お読みいただきありがとうございます。

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