今回は久しぶりに日原に向かいました。石尾根から伸びている尾根のひとつ、ネズミサス尾根というヘンな名前の尾根を登ります(ちなみにこの名前ですが、針葉樹のネズは別名ネズミサシで、針状の硬い葉をネズミ除けに使っていたことから「ネズミを刺す」→「ネズミサシ」だとWikipediaに書いていました。さらに「ネズミサシ」→「ネズミサス」ということでしょうか。ネズミサス尾根に名前の由来になるほどネズが生えている(いた)のかどうかは不明です)。
で、降りですが、稲村岩尾根(いなむらいわおね)の劇坂はチョットね、と弱気満々なくせに、石尾根を奥多摩まで歩くのは何だか芸がない、とエラそうに思ったわたくしは『山と高原地図 23 奥多摩』(2012版)をじっと眺め、フッと不敵の笑みを浮かべたのです。見通尾根(みとおしおね)という短い尾根があるじゃないですか。以前歩いた十二天尾根(じゅうにてんおね)の東にあって十二天尾根と同じく三ノ木戸山(さぬきどやま)がてっぺん。見通尾根を歩いて林道不老線に降り立ったら地形図の破線をたどり、寺地バス停を目指すという、そこそこ素敵な尾根歩き計画を立てたのです(念のためですが、この見通尾根は倉沢見通尾根とは別の尾根です)。
でも、すんなりとは終わりませんでした。ビックリしました。

ネズミサス尾根、見通尾根
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■コース | JR青梅線奥多摩駅→(スタート)東日原バス停→(20分)ネズミサス尾根の取り付き→ネズミサス尾根→カラ沢尾根と合流(1350mあたり)→(3時間)カラ沢ノ頭→石尾根→(1時間20分)見通尾根→(50分)不老線→(1時間30分)(ゴール)JR青梅線奥多摩駅 |
■歩いた日 | 2015年12月6日 |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR青梅線奥多摩駅→東日原バス停→ネズミサス尾根→カラ沢と合流→カラ沢の頭(石尾根に合流)
ネズミサス尾根は冒頭でドカンとやられ、以降はときどきガツンとやられ、しんどいけれどなにやら楽しい。








ぐずぐずしていると日原川の下流の方から竹駕籠を背負って長靴を履いたオジサンがやってきました。稲村岩のほうを指さしてわたくしに話しかけるんですけど訛がきつくて何を言っているのか聞き取れません。必死に耳を傾けていると、どうやら「オマエは道を間違っているんじゃないか? 山道はあっちだぞ」と教えてくれているのでした。訛がきついのではなく、前歯が相当数抜けていて、空気漏れで音がはっきりしないことも判明。わたくしは忠告に礼を述べ、ネズミサス尾根をグッと見上げて「ここを登りたいんです」と言ったらオジサンは何も言わずに去っていきました。






















































