平溝尾根、黒山山稜、棒ノ嶺北東尾根(惣岳山、岩茸石山、馬仏山、黒山、棒ノ嶺)
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■岩茸石山→(1時間45分)黒山→(35分)棒ノ嶺(棒ノ折山)→棒ノ嶺北東尾根→(1時間20分)名栗湖→有間の湧水→(40分)[GOAL]さわらびの湯
惣岳山から棒ノ嶺に至る尾根は「関東ふれあいの道」の「山草のみち」に含まれています。スキップ可(なんとかできると思います)な尾根道がつづきます。
棒ノ嶺北東尾根の下降点はわかりやすくなっている、というか、はっきり言って見苦しくなっている気がします。まっ、この点は置いておいて、防獣ネット沿うようにしばらく下り、林道を横切ると植林内のそこそこの急降下になります。名栗湖南岸の道路に降りる直前がちょっとだけわかりづらい、と思っていたらわかりやすくなっていました。
まずは黒山をめざして岩茸石山山頂を下ります。濡れた落ち葉と粘土質の土でとっても滑ります。
黒山と棒ノ嶺がほぼ一直線上に見えます。
「関東ふれあいの道」の銘板。御嶽駅まで5.0km、百軒茶屋6.4kmの地点です。百軒茶屋方向へ。
名坂峠を通過します。尾根道を峠道がビシッと横切る峠らしい峠です。
板取窪左岸尾根を乗越ます。
740m圏。防護(防衛)石に守られた青梅市の「公共二級基準点No.3」が設置されています。
黒山山稜は小尾根を乗越すたびに小さくくねくねと曲がります。
749mの標高点あたりを通過します。「関東ふれあいの道」とはいってもなんにもございません。
紅葉を見上げながら岩ゴツの急登です。
810m圏の尾根の屈曲点です。ここは「大丹波川左岸・名も無き尾根シリーズ」の黒山南西尾根で登り詰めたポイントです。
841mの標高点あたりです。逆川ノ丸(さかさがわのまる)という山名(?)がついています。逆川ノ丸南西尾根を登り、逆川ノ丸東尾根を下ったことがあります。
逆川ノ丸の「やまびこ広場」からの眺め。うーん、微妙。
黒山への道をてくてく歩き、山頂直下の坂から見上げると左から右へどんどんというかばんばんというか次から次へと人が走っていきます。「?」と思いながら
黒山の山頂に到着。都県境尾根との合流点です。人だかり(黒山だけに)はありませんがたくさんのランナーが駆け抜けていきます。傍らには三等三角点があります。標高は842.26m、基準点名は古里。明治37年の設置です。ランナーは「Fun Trails」という大会の参加者だそう。教えてくれたスタッフさんはランナー一人ひとりに「ナイスランでーす」って声をかけていました。
山頂の端でサントリーの「ダブルカフェラテ」を一口二口飲んで「ナイスウォークでーす」とココロのなかで自分に声をかけ、棒ノ嶺をめざします。道中、ゼッケンを付けたランナーと声がかれる(ちょっと大げさか)かと思うほど挨拶を交わしました。
権次入峠(ごんじりとうげ)です。893mの標高点があります。ここにもFun Trails」のスタッフさんがいました。ランナーは滝ノ平尾根を登ってきて権次入峠で左折して都県境尾根を黒山めざして下っていきます。
権次入峠から棒ノ嶺はそこそこキツい坂がつづきます。
棒ノ嶺の山頂に到着。立派な木道ができていて驚きました。山頂のどこかに969mの標高点があります。
数少ないなじみのある武甲山や大持山の方向をビシッと眺めてはみたんですがどこにも焦点が合いません。
木道をぶらぶら歩いてから棒ノ嶺北東尾根をめざします。山頂から雲取山(遠すぎか)方向へ少し歩くと
棒ノ嶺北東尾根の下降点です。かつては短い丸太の通せん坊が目印だったんですが、いまは丸太はぐんと長くなりおまけに下降点の両側の木に黄テープがぐるぐる巻き付けられていてマジックで「北東尾根」なんて書かれています。楽しみにしていた映画のオープニングを無理やり聞かされる気分です。古本屋で買った推理小説の途中に「犯人コイツ」って落書きがあるよりはマシか。
初っ端は藪で滑りやすいです。
右手は植林、左手は
おだやかに波打つ
雑木林がつづき、
860m圏で右から登ってきた防獣ネットと合流します。
防獣ネットに付かず離れずで尾根を下っていきます。
下ってきて
林道大名栗線に下るキツい急傾斜にロープが張られています。
丸太梯子(?)で林道に降ります。
そのまま向かいの尾根のつづきへ。
そこそこ急降下があったりもして
706mの標高点あたりです。棒八ノ頭という名前があります。小さな山名板が木にくくりつけられていました。
棒八ノ頭からは急降下です。
道中。
670m圏で直進する尾根にロープが張られています。棒ノ嶺北東尾根は通せん坊みたいな長い丸太をまたいで右へ下っていきます。
下ってきて
下ります。植林に囲まれました。
キツく下って
ゆるく下って
小さなくの字くの字で急坂を下ります。道はずんぶん整備された印象です。名栗湖をめぐる道路を走っているエンジン音が聞こえてきます。どこの寺からか、ずーっと鐘の音も聞こえています。ずーっと、です。。
左手に名栗湖の水面が見えてきました。
右手からは洪水吐(こうずいばき 洪水をダム及び下流に安全に流すための放流設備→帰宅後に調べました)の大きな水の音が聞こえてきます。
尾根の下端に向かってくの字くの字の急降下です。
下端直前の落石防護網の手前で左にぐっと曲がります。
ロープの張られた急傾斜を下っていくと
擁壁の切れ目に出ます。坂道から階段になって
道路に降りてきました。これにて棒ノ嶺北東尾根はおしまいです。
名栗湖上流方向に少し歩いて有間の湧水に立ち寄ります。空になった「ダブルカフェラテ」のペットボトルに水を汲みました。
名栗湖にカヌーが何艘か浮かんでいます。櫓が船体にぶつかるガゴっという音が湖面をのんびりと覆っていきます。
有間ダムを渡ってきました。湖面にツチノコみたいに突き出ているのが棒ノ嶺北東尾根です。
ゴールのさわらびの湯で湯上がりのビールを大広間で飲みます。タマゴサンドをつくってきたんですがザックに入れっぱなしでした。出してはみたもののなんだか文字通り食指が動きません。結局、ザックに戻しました。悲報がひとつ。大広間の向かいに設置されていた缶ビールの自動販売機がなくなっていました。階段をのぼって売店で買わなければなりません。
ノーラ名栗・さわらびの湯バス停に飯能駅行きバスがやってきました。どんどん暗くなっていく車窓を眺めながら11の標高点、2つの三等三角点、3基の社に立ち寄り、100人以上のハイカー、ランナーに会うというとても賑やかな尾根歩きを思い出そうとしたんですが眠くて眠くて。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。紅葉は正直いまいちだったような気がするんですが、ルーツファインディング(登攀を支持する木の根を探ること)必至の岩崖や路肩のないのっぺりトラバース(山腹水平移動)で肝を冷やすことなくのんびりと尾根歩きを楽しめました。また、よろしくお願いします。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。紅葉は正直いまいちだったような気がするんですが、ルーツファインディング(登攀を支持する木の根を探ること)必至の岩崖や路肩のないのっぺりトラバース(山腹水平移動)で肝を冷やすことなくのんびりと尾根歩きを楽しめました。また、よろしくお願いします。