奥多摩尾根歩き
笹畑川尾根、井戸入尾根

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今回は三頭山(みとうさん)西面の笹畑川尾根(ささはたがわおね)を登り、井戸入尾根(いどいりおね)を下りました。
笹畑川尾根は白沢川(しらさわがわ)と笹畑川という谷の出合から笹畑川の左岸を南東にせり上がり、1087mの標高点をてっぺんにした尾根で、テキトーな名付けです。
ネト上で唯一、笹畑川尾根を歩いた記録を見つけたのがT(タナカ)さんのブログでした。Tさんは「ハイマゼ北西尾根(仮称)」として白沢川と笹畑川の出合から1087mの標高点まで登り、「尾根の下部はまたもピッケルの出番。ヒーヒーダラダラ悲鳴と汗が出る」と記録しています。最下端部から取付くのはやめたほうがよさそう、とココロにメモ。ちなみにハイマゼ尾根は『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版 2017年 以降、『詳細図』)に「78 鶴峠〜鶴峠分岐コース」として紹介されているルートの1087mの標高点と小焼山(こやけやま 笹畑ノ峰 ささはたのみね 1322mの標高点)のピークの間に小さな文字で表記されている尾根です。
笹畑川尾根を登り、ハイマゼ尾根を経由して三頭山の西峰に登ったあとは笹尾根を南下し、ハチザス沢ノ頭から以前に歩いたハチザス沢ノ頭東尾根へ。ハチザス沢ノ頭東尾根を1149mの標高点ではずれて井戸入尾根(いどいりおね これまたテキトーな名付けです)を井戸入という谷の左岸を下り、奥多摩周遊道路にぶつかる地点を目指しました。井戸入尾根は都民の森の廃路になった深山の路から井戸入という谷の左岸の尾根です。1149m標高点を下って間もなく、とんでもなく広大な伐採地のてっぺんに飛び出して大展望とキッツい急降下に「アゲッ」って変な声が出てしまいました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]余沢バス停→オマキ平登山口→(40分)白沢川笹畑川出合→笹畑川尾根→(1時間40分)1087m標高点→ハイマゼ尾根→(45分)小焼山→(1時間15分)三頭山(西峰)→ムシカリ峠→(25分)ハチザス沢ノ頭→深山の路(ハチザス沢ノ頭東尾根)→1334m標高点→1149m標高点→井戸入尾根→(1時間40分)奥多摩周遊道路→(25分)[GOAL]檜原温泉センター数馬の湯 →温泉センターバス停→JR五日市線五日市駅
(7時間)
歩いた日 2022年3月27日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]余沢バス停→オマキ平登山口→(40分)白沢川笹畑川出合→笹畑川尾根→(1時間40分)1087m標高点→ハイマゼ尾根→(45分)小焼山→(1時間15分)三頭山(西峰)


笹畑川尾根 笹畑川尾根は三頭山の西を流れる白沢川と笹畑川の出合から笹畑川左岸を南東にせり上がっている尾根です。ココロのメモを忘れて出合の最下端部から登ってみました。とんでもない急登に始まりヤセ尾根があって、標高950m圏あたりでまったく予想もしていなかったビシッとした林道が尾根上にのびていて驚愕。

おはようございます。奥多摩駅から小菅の湯行きバスに乗り45分ほどで余沢(よさわ)バス停に到着。わたくしひとりを降ろして空っぽになったバスは走り去りました。
ちょっと戻ってこの階段を降り、右へ。
小菅川(こすげがわ)に架かる余沢橋を渡ります。
じんわりじんわり登ってきて『詳細図』の「79 三頭山〜オマキ平コース」の入口を通過し、
残念なドアを通過すると
ポコリとしたてっぺんから水がドボドボと激しく流れ落ちていました。ここが道路のてっぺんでドボドボを過ぎるとじんわりじんわり下っていきます。
白沢川の対岸に原始村キャンプ場が見えて
擁壁の馬頭観音を通過し、
白沢川に架かる白沢橋を渡ると
すぐのこの分岐点あたりにある616mの標高点を通過します。
多摩川源流大学(旧・小菅小学校白沢分校)。
左の笹畑林道へ。分岐には温泉マークがあったのどんなところかな、と思っていたら温泉か鉱泉を組み上げているような施設がありました(写真中央)。
すぐに白沢川と笹畑川の出合に架かる笹畑川橋です。
橋の上から。上から流れてくる白沢川と左からの笹畑川の出合。
出合からせり上がる笹畑川尾根。
ウインドブレーカーを脱ぎ、首にタオル、手に軍手、杖を伸ばして準備完了。ちょっとウロウロして、橋から30mくらい笹畑林道に進んだここから笹畑川へ降りることにしました。
笹畑川を出合方向へ。
笹畑川尾根の下端に立ちました。読めそうで読めない看板が立っていてその後ろには岩山。ここは登れそうにないので
左に回り込んで厳重にガードされたキノコ栽培地の横を登ります。
笹畑川尾根に復帰。とんでもない急登です。
登ってきて、ココロのメモを読み忘れたことに気づきました。しょうがありません。
粘土質の山肌をテキトーなくの字くの字で登ります。左は土砂崩れ跡が土留されていました。
ヒキガエルを通過します。
登ってきて
左から登ってきた尾根と合流。
左ヒノキ、右雑木のややヤセ尾根です。
標高780m圏(以降、「標高」は省略)で急登はおさまりました。
尾根はヤセというかえぐれました。
右側は崩落して進めません。
左側には巻道が3本。
木の根っこは完全に宙に浮いています。
えぐれ尾根を脱し、ややヤセ尾根が続きます。
登ってきて
860mあたり。地形はぐにゃりとしています。
880m圏。いきなりの急登です。
登ってきて
目を上げて西方向の景色。
920m圏です。右から登ってきた尾根と合流し、すぐ先で左から登ってきた尾根と合流します。なにがあるわけではありません。
が、930mあたりまで登ってくると、突然、ビシッとした林道が現れました。林道の終点に出たようです。地形図に記載はありません。
かなりビックリしましたが、立ちすくんでいてもしようがないので先に進みます。
林道は尾根をウネウネと分断しながらのびています。
いったいどこまで続くのでしょう。
たまに尾根上を歩いたりして
また林道に合流し
てくてくと歩きます。
980m圏で林道はグーッと右に曲がり小尾根を乗り越えて消えています。ここで尾根上に復帰します。
かなりの勾配を登ってきて
ようやくてっぺんに立つと目の前は雲の流れる林道でした。トホホ。まっ、ショートカットになった、のかな。
1050m圏。なかば意地。尾根を回り込んでいく林道をはずれ、左の尾根へ。
フェンス沿いに登ります。ずっと向こう(写真中央)に林道が見えます。
動物監視カメラを通過します。
1070m圏で右から登ってきた尾根と合流。
合流地点で尾根は左に向きを変え、
1087mの標高点、笹畑川尾根のてっぺんに到着。これにて笹畑川尾根はおしまいです。
北方向の景色。
東方向の景色。
南方向の景色。
西方向の景色。って必要かな。自宅最寄り駅のホームで買った加賀棒ほうじ茶を一口飲んで出発します。
笹畑川尾根のてっぺんから尾根は南東から東に向きを変え、ハイマゼ尾根です。
右から巻いてきた登山道と合流します。尾根は正面ですが、
なんとなく、左の巻道を選択。
右に稜線を見上げながら登山道はえんえんと続きます。
1270mあたりで『詳細図』の「79 三頭山〜オマキ平コース」の尾根が左から登ってきました。合流地点には新旧の道標が立っています。
「向山(オマキ平)」方向の尾根は階段で始まります。
すぐ先で右の尾根上をたどるとちょっぴり岩がちなヤセ尾根が続き、
小焼山(笹畑ノ峰)の山頂(1322mの標高点)です。ハイマゼ尾根はずっと巻道(登山道)を歩き、てっぺん直前だけ尾根を歩きました。
次はまずは三頭山を目指します。
山頂から下り、巻道と合流。
すぐに尾根上か巻道かの分岐です。この分岐はそこそこ重要だと思うんですが、道標は
巣箱の破片に寄り添うちっちゃなお手製道標が立っているのみ。三頭山を目指すなら巻道に進むとかなり回り道になってしいます。三頭山へは道標が指している尾根上の道が吉。
時折、雨が落ちてきます。
神楽入ノ峰(1447mの標高点)を通過します。
1460m圏の突き出た岩。確か景色がよかったはずですが、
きょうは秘色色(ひそくいろ)。なにも見えません。
三頭山(西峰)に到着。中央峰も東峰もよらず、笹尾根をハチザス沢ノ頭まで南下し、ハチザスノ頭東尾根(深山の路)から井戸入尾根を下ります。