奥多摩尾根歩き
棒杭ノ頭南尾根、棒杭ノ頭北尾根、グミの滝

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棒杭ノ頭→棒杭ノ頭北尾根→(1時間30分)グミの滝→(1時間)天目山林道→(1時間)県道→秩父さくら湖右岸道路→国道と秩父鉄道の間の道→(3時間20分)[GOAL]西武鉄道西武秩父駅


棒杭ノ頭北尾根 棒杭ノ頭からグミの滝を目指して北へ。いきなり進路を間違って修復したりもしたんですが、棒杭ノ頭北尾根をずんずん下り、細久保谷左俣(シセン)右岸に突き出た小尾根の先端からグミの滝の落ち口や壺を見下ろすことができました。棒杭ノ頭北尾根は短い尾根ですが茫洋とした尾根形が下るにつれだんだんはっきりしてきてヤセ尾根にもなったりして楽しい尾根でした。

棒杭ノ頭北尾根はあちらの方。なんとなく方角を定めて最初に登りつめたあたりまで戻り、下り始めます。
思ったより尾根の形がはっきりしています。
グーッと下ります。
けれどもなんかヘン。いくら地形図から読み取れない地形があるにしてもこんなにも尾根の形がはっきりしているわけはありません。
スマホGPSで確認。なんと長沢背稜の尾根上をビシッと東へ歩いていました。下りたい棒杭ノ頭北尾根はあちらの左方向です。どえらい急降下の尾根らしきものが見えます。トラバース(山腹水平移動)気味に下っていきます。
そこそこしっかりした踏み跡がありました。間違う人が多いのでしょう。そんなわけないか。この踏み跡というか道はまだ西に続いている雰囲気ぷんぷんです。
1400m圏で棒杭ノ頭北尾根に立ちました。そうです。棒杭ノ頭北尾根はこんなイメージです。タラーンとした尾根の形で始まるはずです。
下ってきて
下ります。
1370mあたりの分岐です。下りたいのは左です。
分岐から正面に武甲山(ぶこうざん)が見えました。右に小持山(こもちやま)。小持山から左へ高ワラビ尾根(■取付から巣山ノ頭まででタワノ尾根で離脱した記録  ■巣山の頭北尾根を登って巣山ノ頭から小持山を経て武甲山に登った記録)が下っています。小持山の右のちょうど枝に隠れているのが大持山(おおもちやま)のピークだと思います。
分岐から下ってすぐ、2筋のくっきりとした凹みがありました。轍のように見えますが、まさかこんなところまで車は来られないはず。
凹みまで降りて振り返って右。薄いけれど踏み跡が続いています。
左。写真ではわかりづらいですがこちらも薄い踏み跡があるような。ちょっと立派な獣道なのでしょうか。
考えても答えがわかる気がしないので2筋の凹みを横断して尾根の続きを下ります。
左下はグミの滝の上流で二俣に分かれている谷の左俣の源頭だと思います。
左がヒノキの植林になりました。1240mくらいです。この先はヤセた急降下です。
岩の突端に出ました。無理矢理この先を下ることはありません。左右に巻く踏み跡がありました。
左をチョイス。
この岩を巻きました。振り返って下っていたんですが、なんとなく赤信号点滅。岩を巻き終わって進路がずれていました。
あちらの右の尾根が下りたい尾根です。急降下しながらにじり寄っていき、
棒杭ノ頭北尾根に復帰しました。
下ってきて
下ります。ヤセてきました。
左下に水の流れが見えてきました。音も聞こえます。
尾根はさらにキュッとヤセて急降下です。落ちるなら右側。左側はダメ、と念じながら下ります。
ん! あれはグミの滝の落ち口じゃないでしょうか。左上からの水量の多い流れに左下からの流れが合わさっています。水量は7:3くらいでしょうか。
もう少し尾根を下りました。
グミの滝を眺めながら
ちょとずつ尾根を下ります。
これはグミの滝の下流。
小尾根の突端の行き止まりです。この先はまっさかさまか足が下かわかりませんが、20mくらい自然落下するしかありません。
薄いヒトの踏み跡なのか濃い獣道なのか、はっきりしない山肌の凹みを右の本尾根を目指してトラバースします。谷を回り込みます。
こんなトラバースです。
この谷を下ろうかとも思ったんですが、思いとどまりました。下の様子がまったくわかりません。あまりにデンジャラスです。
ひょっとしてグミの滝を上から眺めるための道なのでしょうか。薄いながらも踏み跡は続き、
ススキに覆われた棒杭ノ頭北尾根に出ました。
武甲山の方角をちょっと眺め、
尾根を下ります。
下ってきて
細久保谷左俣の右岸に降りました。上流にグミの滝の上のほうが見えます。これにて棒杭ノ頭北尾根はおしまいです。小尾根の突端からグミの滝をごく近くから見下ろせてちょっといい気分です。
下流方向には倒壊した小屋が見えました。
グミの滝を目指します。谷を左岸に渡り、
炭焼窯跡を通過すると
滝の上のほうが見えてきて、さらに登り。
この大岩を回り込むと
グミの滝が姿を現しました。すぐ近くで水しぶきを上げているんですが静かです。火照った体に静けさが染み込んできます。ザックを降ろし、軍手を脱いでズリ落ちたズボンを引き上げて、
落ち口から
流れ落ちて
滝壺へ。何度も眺めます。美しく優しげな滝ですが、流れ落ちる水の形が竹ぼうきを思い出させます。竹ぼうきといえば「おー出かけですかー、レーレレのレー」のレレレのおじさんですが、
そんなことはともかく、滝の落ち口を上から眺めた小尾根の突端が見えました(切り替え画像)。
じゅうぶん、グミの滝を堪能しました。下山します。
右岸に戻ってきました。さようなら! グミの滝(の上のほう)!
道標を通過し、
倒壊した小屋を通過します。
桟道を渡ります。ウソです。糸ようじのほうが数倍マシです。山側の踏み跡を歩きます。
対岸に石室みたいな大岩を見ながら下ります。
こちら側と対岸に赤テープがヒラヒラしていました。右岸に道はなさそう。対岸には立派な石垣が残っていますがアリ地獄みたいなザレザレの急登の上です。登る気が起きません。上流に戻りながら対岸に渡れる場所を探します。
石室に向かって渡れそう。
左岸に渡り、石室の下を通り、下流に向かいます。ところでこれは道でしょうか。
道と言えば道のようですが、のっぺりにもほどがあります。
ここなんかは左の大岩の下の土を杖で掘って掻いて掘って掻いて足を置ける凹みを少しずつつくり、
あちらから岩肌を抱きながら歩いてきました。
やがてこんな道が続くようになり、
谷には小さな土砂崩れはあるものの、
下るにつれ、道はどんどんしっかりしてきました。ここなんかはビシッと土が切り取られて整備されています。
木橋を渡ります。ロープが木橋の対角線に張られています。途中でロープをくぐらざるを得ません。「漫然と渡っていては危ないですよ」という警鐘を鳴らす人間工学的なデザインでしょうか。違うか。
新緑。
道の雰囲気がガラリと変わりました。
道標を通過し、
天目山林道に出ます。
あちらから歩いてきました。
浦山大日堂発を16時に出るバスに間に合いますが西武秩父駅まで歩こうと思います。天気はもちそうです。
シゴー平という平坦地を通過します。左には急な階段の上に祠、右には時代を感じさせる小屋が建っています。
細久保谷のゲートをくぐります。
橋を渡ると県道です。右に少し歩けば浦山大日堂バス停です。左折します。後はえんえんえんえん舗装道路を歩くだけなのでログはここまでとしました。
秩父市営バス浦山線の「ぬくもり号」が『春の小川』を流しながら去っていきました。ボディーには秩父市のイメージキャラクター「ポテくまくん」が描かれています。グズグズしていたらシャッターチャンスを100回くらい逃し、小さなバスはカーブ曲がって見えなくなってしまいました。
寄国土(いすくど よすくど)トンネルをくぐります。
秩父さくら湖に突き出た栗山尾根(くりやまおね テキトーな名付け)を振り返って。
浦山ダムを過ぎて。ちょっと曇ってきましたが雨は降らなそう。
特急ラビュー48号に乗車。道中、影森(かげもり)の久保商店やきとりハウスで買った缶ビールは飲んじゃいました。だもんで、コンビニで仕入れた缶レモンサワーと焼鳥(左の白い袋)で一人反省会。というかただの宴会。県道脇に生えていたイタドリも肴にしました。
山の神様、地権者の皆様、棒杭ノ頭南尾根へのアプローチ、棒杭ノ頭北尾根からのディパート、きょうも好き勝手に歩かせていただきありがとうございます。また、よろしくお願いします。