二ノ沢左岸尾根、タワ尾根、小川谷上段歩道
(その2の1)

今回は二ノ沢左岸尾根(にのさわさがんおね)を登り、タワ尾根を下りました。二ノ沢は日原の深部、三又(みまた)に流れ込んでいる滝谷(たきだに)という谷の支流です(こんな説明でいいのかよくわかりません)。二ノ沢左岸尾根は滝谷と二ノ沢の出合を下端にして西へせり上がり、タワ尾根上のウトウの頭と滝谷の峰の中間、1600mあたりがてっぺんになっています。
二ノ沢左岸尾根へのアプローチをどうするか悩みました。できれば歩いたことのない尾根を絡めたかったんですが、思いつくルートはいずれも私の脚力では日帰りは無理。結局、小川谷上段歩道(以下、上段歩道)で四間小屋尾根(しけんごやおね)を乗り越して滝谷と二ノ沢の出合いを目指すことにしました。
帰りはタワ尾根をダーッと一石山神社(いっせきやまじんじゃ)まで下ったんですが、岩尾根を大きく巻いてからタワ尾根への復帰で尾根を間違ってしまいました。時間も体力もかなり消耗してしまいました。数年前、遭難事故があったのは確かこのあたりだったと思います。
二ノ沢左岸尾根は沢や滝の音が響き渡る深い沢への降下に始まり、沢床から尾根上への這い上がり、ズーッと自然林に覆われたしんとした尾根筋、全行程で奥多摩の懐の深さをしみじみと堪能できました。
※二ノ沢の名称は『バリエーションハイキング』(松浦隆康 著 新ハイキング社)の「13三又の滝谷-タツマの大滝-小川谷左岸道」(p.58-61)によります。ちなみに『奥多摩・大菩薩・高尾の谷123ルート』(奥多摩渓谷調査団 著 山と渓谷社)の69ページの地図では三ノ沢と記載されています。
※二ノ沢左岸尾根への取り付きは奥多摩のトップガンMさんのアドバイスがなければもっともっと厳しくツラいものになったと思います。ありがとうございます。
※二ノ沢左岸尾根を歩いた翌日に、勇猛果敢かつしなやかな山ガールWさんがわたくしより2時間ほど先行して同尾根を歩いていたことを知りました。厄除け・厄払い的な効果があったのかしれません。ありがとうございます。
コース
JR青梅線奥多摩駅→[START]鍾乳洞バス停→林道小川谷線→(20分)人形山東尾根取り付き→(25分)上段歩道→(3時間15分)四間小屋尾根→(30分)滝谷・二ノ沢出合い→二ノ沢左岸尾根→(2時間)タワ尾根→(1時間)ウトウの頭→[GOAL](1時間40分)東日原バス停→JR青梅線奥多摩駅
歩いた日 2020年9月8日(火)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]鍾乳洞バス停→林道小川谷線→(20分)人形山東尾根取り付き→(25分)小川谷上段歩道→(3時間15分)四間小屋尾根→小川谷上段歩道


上段歩道を端からかなり端までベッタリと歩きました。下巻き、高巻き、流木でグチャグチャになった沢の徒渉、大小のいくつもの尾根の乗越。長いけれど飽きない道でした。

おはようございます。久しぶりの日原です。平日なのでバスは鍾乳洞バス停が終点。休日の終点の東日原より2つ先まで行くので小川谷林道や日原林道を歩くなら20分ほどの短縮になります。降りたのはわたくしを含めて5人。4人は鍾乳洞観光のようでした。この先の小川谷橋(おがわだにばし)を渡って右折、小川谷林道に向かいます。
一石山神社(いっせきやまじんじゃ)を見上げながら歩き、
日原鍾乳洞の上を通過し、
燕岩(つばめいわ)を見上げて日原燕岩洞門を潜ります。
洞門を抜け、梵天岩(ぼんてんいわ)を見上げます。かんざしを挿した花魁のようです。
籠岩(かごいわ)の下を通過すれば小川谷林道です。
ゲートの左横を通ります。
浄水場(跡?)を通過します。
あの大きな切り株が人形や麻痺が支尾根の取り付きで、かつ上段歩道への入口になります。切り株は腐食が進み、小さく縮んだように見えます。
スポーツドリンクを一口飲み、登り始めます。
いきなり幅50cmほど道が流されていました。薄く水が流れています。岩の角に靴を載せて慎重に渡ります。
下段歩道と合流。
こちらは左の一石山神社の方向。歩けない、と聞いたことはあるんですがどうなんでしょう。
右に進み、下段歩道が左にグッと曲がる地点が人形山東尾根の取り付きで、上段歩道は尾根の途中で分岐します。
こんな道を登っていきます。
人形山東尾根を歩いたときはできるだけ尾根の上を歩いたんですが、今回は尾根下の道を素直に辿ります。
こんな場所も左下に道がついています。
尾根を乗り越すこの地点から上段歩道は始まります。
正面は人形山東尾根、右にのびているのが上段歩道です。バス停からここまで約45分かかりました。
上段歩道歩き始めてすぐマムシに会いました。威嚇でしょうか、尻尾の先を小刻みに震わしながらコチラを睨みつけています。この後、上半身だけとぐろを巻いて尻尾は震わせっぱなしの体勢になり、道を譲ってくれる気配はありません。2分くらい膠着状態が続き、わたくしはマムシを下巻きして事態の打開を図りました。
道中。盛夏から晩夏へでしょうか、ガガガッと攻め込まれるような緑ではありません。
木橋を渡ります。
すぐに涸れ沢を渡ります。少し上流の右岸が土砂崩れを起こしています。
小屋跡を通過します。
すぐに、左に登っていく金袋山(きんたいさん)直下に続く作業道を通過します。
そのすぐ先は地形図に崖記号が記載されている場所です。ロープが張られています。
「23|24」の林班界標が立った尾根を乗り越します。
石垣がきれいに残っています。
唐突な感じで山肌から水が湧き出ていました。
今回の上段歩道でいちばん驚いたのがここ。もう少しねじれたら元に戻るんじゃないかと思うくらいねじれていた桟道が横木一本を残してきれいさっぱりなくなっていました。切り替え画像は2018年11月に歩いたときのねじれ桟道です。
桟道だけでなく周囲の土砂も流されています。
崩落場所の上の方。2か所の土砂崩れが一つに合わさっていました。崩落場所を横切る踏み跡が見えます。ちょっと戻って左の小尾根をよじ登ります。
登ってきました。
高巻き中。
高巻きを終えて振り返ったところ。
崩落地の動画です。
あそこでグシャグシャってなっています。
どうしてもというのなら橋は渡れると思うんですが、テキトーに石伝いで対岸の道に移ります。
タオルと顔を洗いました。
朽ちつつありますが頑丈に違いない桟道を渡ります。
篶坂ノ丸東尾根(すずさかのまるひがしおね)を乗り越します。
これはそこそこしっかりした桟道ですが、
こちらは「木材と土砂をかき混ぜてみました」みたいな桟道。
スケール感が伝わりませんが、巨岩の下を歩き、写真中央のガレ場をくの字くの字で登っていきます。
頑丈だけどきつい傾斜がちょっと怖かった桟道を歩きます。
沢を渡ります。タオルと顔を洗いました。
材木小屋尾根を乗り越します。「24|25」の林班界標が立っています。
カーブした先の桟道の傷みが激しく、横板に足を載せずに山肌を歩きました。
道中。
鳥居谷左俣(とりいだにひだりまた)が見えてきました。
水量が多いです。またタオルと顔を洗いました。ここでは軍手も洗いました。固く絞った軍手で首の後ろやこめかみを揉むと冷たくてとても心地よいです。
さようなら! 鳥居谷左俣!
ツルハシの突き刺さった尾根を乗り越します。
鳥居谷右俣(多分、四間小屋窪とも呼ばれている沢です)を渡ります。涸れ沢です。タオルや顔を洗えません。
「25|26」の林班界標が立った尾根を乗り越します。
倒壊した小屋のトタン板や木材が道の上に散乱しています。
草地を通過します。
光っている尾根は、
四間小屋尾根でした。
ウトウの頭の方向。
三又の方向。
あちらから歩いてきて、
四間小屋を乗り越してあちらへ進みます。ところで上段歩道ってどこまで続いているのでしょうか。ちょっと調べてみたんですがハッキリしません。
すぐこんな雰囲気になり、
まるで映画『アバター』の世界です。予告編しか観たことないけど。
道は消えたか見失ったか、テキトーに歩きます。
これは道? それとも草のすき間でしょうか。
なんとなく振り返って撮影。
谷を越え、ややのっぺりした道を進みます。
丸っこい尾根の乗り越し地点から尾根を下って滝谷と二ノ沢の出合を目指します。1200mあたりです。急降下です。