今回は長尾丸山南尾根(ながおまるやまみなみおね)を登り、日向小屋尾根(ひなたごやおね)を下り、ヒラキタケ尾根を登り、キンノテ尾根を下りました。せわしないです。名前はすべてテキトーです。
いずれも長沢背稜(ながさわはいりょう)の長尾丸山(名郷ノ丸 なごうのまる)という山の山頂あたりをてっぺんにした尾根で、南面の大丹波川(おおたばがわ)左岸に下っています。大丹波林道のズーッと奥の方です。
かつて『大丹波川左岸・名も無き尾根シリーズ』、略して『大左名無し尾根(おおさななしおね)』なんていうしょうもない尾根歩きを精力的に行いました。今回はそのファイナル・ステージです。ってそんな大仰なものではありません。今年最後の尾根歩きになるかもしれないのでいっぱい尾根を歩こうとルートを探しました。その結果、短めの尾根をクネクネと登ったり下ったりの、さもしく意地汚いと言われても仕方のない尾根歩きになった次第です。
長尾丸山南尾根は長沢背稜(ながさわはいりょう)の長尾丸山からほぼ南に下っている尾根です。日向小屋尾根、ヒラキタケ尾根、キンノテ尾根は長尾丸山南尾根の東に並んでいる尾根で、それぞれ日向小屋沢、ヒラキタケ沢、キンノテ沢の左岸の尾根です。谷や沢の左岸の尾根が谷や沢の名前と同じことが多いので、こういう名前にしておきました。
大丹波林道の奥に向かっててくてく歩き、取付や下降点を探して。
※谷の名前は『奥多摩 登山詳細図(東編)』(吉備人出版)によっています。
長尾丸山南尾根、日向小屋尾根、ヒラキタケ尾根、キンノテ尾根
(1/2)
■コース | [START]JR青梅線川井駅→都道→大丹波林道→(2時間)長尾丸山南尾根取付→長尾丸山南尾根→(55分)長尾丸山(長沢背稜)→(5分)日向小屋尾根下降点(940m圏)→日向小屋尾根→(45分)大丹波林道→(5分)ヒラキタケ尾根取付→ヒラキタケ尾根→(1時間10分)長沢背稜→(5分)キンノテ尾根下降点(850m圏)→キンノテ尾根→(1時間5分)大丹波林道→都道→(1時間30分)[GOAL]JR青梅線川井駅 (7時間40分) |
■歩いた日 | 2021年12月28日(火) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■[START]JR青梅線川井駅→都道→大丹波林道→(2時間)長尾丸山南尾根取付→長尾丸山南尾根→(55分)長尾丸山(長沢背稜)→(5分)日向小屋尾根下降点(940m圏)→日向小屋尾根→(45分)大丹波林道
長尾丸山南尾根は全行程がスギやヒノキの植林帯です。単調といえば単調なんですが、突然、尾根を完全に塞ぐ大岩が現れたりもしました。日向小屋尾根も植林帯を歩きます。林道への下降点探しが面白いといえば面白かったんですが、同じくらいヒヤヒヤでした。
おはようございます。川井駅です。
改札を出て左へ。階段を降りて左のガードをくぐり、青梅街道の大正橋(たいしょうばし)を渡ってすぐ右の都道202号(この交差点が都道の終点です)をずんずん進みます。
286mの標高点を通過します。蝉沢橋(せみざわばし)のど真ん中です。
286mの標高点を通過します。蝉沢橋(せみざわばし)のど真ん中です。
304mの標高点を通過します。北川橋(きたがわばし)の南詰です。
八桑(やくわ)バス停を通過します。ここで都道は右の細い急斜面を登り、岩茸石山(いわたけいしやま)直下の名坂峠(なさかとうげ)を越え、青梅市上成木(かみなりき)の成木街道との交差点(都道の起点)までのびています。直進する町道大丹波秩父線を進みます。
真名井橋(まないばし)と真名井北稜(まないほくりょう)を通過します。
あの鉄塔は傾いている?
ダルマ君がいなくなったと思ったら、モコモコした尖った頭が見えました。大丹波川の流れを眺めているようでした。
標高405.48mの四等三角点を見上げながら通過します。左の坂を登った駐車場の端っこです。基準点名は奥中茶屋(おくなかちゃや)。
棒ノ嶺(ぼうのれい)の登山口を通過します。
朴橋(ほおのきはし)を渡ります。左手には東京都水道局大丹波沈砂池が設置されています。進入禁止の看板がありましたが支柱に「登山者可」と書かれていました。
道標を通過します。
キンノテ尾根の下端を過ぎて、あっそうだ、と振り向いて撮影。
ヒイラキタケ尾根の取付? 無理っぽいです。ただの崖です。登るときに改めて探ってみることにします。
大丹波ヘリポートを通過します。「所在 東京都西多摩郡奥多摩町大丹波字井戸池516番地 標高580m 緊急発着場として昭和56年6月20日に運用開始しています。これまでは山火事が発生した場合、町立氷川、古里の各小学校からヘリによる給水をしていましたが、より安全な給水活動を実施するため、防火水槽を備えた大丹波ヘリポートが設置されました。」(東京消防庁のサイトより引用)
日向小屋尾根を回り込みます。
長尾丸山南尾根です。ぐーっと曲がって
あちらが下端。
これは大丹波川の下流方向。
下端を回り込んでこの石段から長尾丸山南尾根に取り付きます。実はこの石段はGoogleマップのストリービューでチェック済み。ほかの3つの尾根と林道との接点の状況はいまひとつはっきりしませんでしたが、ここだけは目処がつきました。
防寒兼用の雨合羽を脱ぎ、杖を伸ばして長尾丸山南尾根に取り付きました。階段を登り、戻るように斜上し、尾根に向かいます。
尾根に乗りました。岩がぽつりぽつりと並んでいます。
下方。
登ってきて
岩はなくなり、グーッと登ります。
810mあたり。談話スペースみたいな場所を通過すると、
すぐに左から登ってきた尾根と合流します。なんだか年末らしい縁起物(なわけないか)が立っていました。
登ってきて
また岩が出現。
尾根横幅いっぱいを塞ぐ岩です。870m圏。左右どちらも巻けそうですが、まだ体力、時間ともに余裕があるので正面突破します。
岩を見上げます。角度はありますが、足がかり手がかりは豊富です。
登ってきました。
振り返ると何事もなかったように植林のそこそこの急登が続きます。
900m圏でしっかりした作業道を横断します。
登ってきて
長沢背稜に立ちました。
右(東)へちょっと進み
長尾丸山の山頂に到着。これにて長尾丸山南尾根はおしまいです。
長尾丸山の北方。「中尾根(有間峠)」「藤棚山東尾根、金比羅尾根」なんかが見えているはずです。
長尾丸山の東方。
長尾丸山の南方。
長尾丸山の西方。長尾丸山の山頂には三等三角点があり、標高は958.34m、基準点名は井戸地(いどち?)。大丹波ヘリポートの住所は井戸池なんですが地と池の違いは謎。
ザックを下ろし、UCC BLACK無糖 RICHを飲んで小休止。山頂をぶらぶらしたあと、長沢背稜を東へ、日向小屋尾根の下降点を目指します。
日向小屋沢の源頭だと思われる場所から沢を覗き込んでみたんですが、とんでもなく深く切れ落ちています。
尾根を探しながら歩いていたんですが見つかりません。改めて地形図を見ると、日向小屋尾根はしばらく登山道をたどってから登山道をはずれます。
通り過ぎたあちらが日向小屋尾根のてっぺんのようです。
登山道を下ります。
900mあたりのここで登山道(巻道)に合流。
巻道を横断し、そのまま下ります。
下ってきて
下ります。岩がちです。
枝打ちされた枝や葉で適度にふかふかです。
左から下ってきた尾根と合流します。
そこそこの急降下から
ふつーの急降下です。
下ってきて
右手の日向小屋沢。
左手のヒイラキタケ沢。
尾根はぐっとヤセてきました。
なんとか尾根の突端に立ったんですが、林道は3mはありそうな垂直な崖の下。ここからは降りられません。
右に薄い踏み跡があったのでたどってみました。
20m近く進んでみたんですが、道はほぼ消失。林道ははるか下で降りられそうな場所もなし。引き返し、
尾根を少し登り返してみようと思ったら踏み跡が右にのびていました。
トラバース(山腹水平移動)します。
ヘリポートがすぐそこに見えました。
のっぺり道のトラバースから
左に登っていく道と合流し、踏み跡はしっかりしてきました。
大岩の下を回り込みます。
ヒイラキタケ沢に向かって下っていきます。
ザレた急斜面から林道に降りてきました。
あちらが日向小屋尾根の下端です。これにて日向小屋尾根はおしまい。
ヒイラキタケ沢。右岸が日向小屋尾根、左岸がこれから登るヒイラキタケ尾根です。