今回は左又窪左岸尾根(ひだりまたくぼさがんおね)を登り、仙元尾根(せんげんおね)を下りました。
前回、左又窪左岸尾根の手前で撤退してしまったので再挑戦です。
左又窪左岸尾根は長沢背稜(ながさわはいりょう)の仙元峠(せんげんとうげ)のちょっと西をてっぺんにしてほぼ真南に延び、左又窪と浅間前ノ窪の出合いに切れ落ちている尾根です。短い尾根ですがわたくしには滅茶苦茶ハードな尾根歩きでした。長尾谷右岸歩道から先の取り付きまでの沢沿い歩きを含め、現在のわたくしの技量では歩くことのできるギリギリのコースだったような気がします。
一方、仙元尾根は仙元峠をてっぺんにして北に伸びる長ーい尾根です。下端は浦山川(うらやまがわ)と細久保谷(ほそくぼだに)の出合いです、多分。登山道はそのちょっと東にある浦山大日堂(うらやまだいにちどう)というお堂に下りてきます。仙元尾根はやや急ですが歩きやすい尾根道に始まり、果てしないトラバース、鉄塔を巡る尾根歩き、尾根から外れて急降下の4部構成。おおよそ5分の4は植林帯ですが陰鬱な雰囲気はなく、わたくしはバンビのようにハイキングを楽しみました、と言いたいところですが、疲労と汗をたっぷり吸い込んだ頭陀袋のような体を引きずって、最終バス(16時)に間に合うよう必死の下山でした。
左又窪左岸尾根、仙元尾根
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■コース | JR青梅線奥多摩駅→[START]倉沢バス停→倉沢林道→(1時間)棒杭尾根取り付き→(20分)林道終点・長尾谷右岸歩道(シオジ窪出合い)→(1時間)右岸歩道終点→(40分)左又窪左岸尾根→(2時間)てっぺん→(10分)仙元峠→仙元尾根→[GOAL](2時間20分)浦山大日堂バス停→西武鉄道西武秩父線西武秩父駅 |
■歩いた日 | 2019年8月17日(土) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR青梅線奥多摩駅→[START]倉沢バス停→倉沢林道→(1時間)棒杭尾根取り付き→(20分)林道終点・長尾谷右岸歩道(シオジ窪出合い)→(1時間)右岸歩道終点→(40分)左又窪左岸尾根→(2時間)てっぺん
左又窪左岸尾根はほぼ急登でできた尾根。崩壊地では尾根幅50cmほどのデンジャラスゾーンもありました。
きょうもおはようございます。倉沢バス停で下車しました。
ほんのちょっと引き返して林道倉沢線に進みます。
ドーンとすっ飛ばして前回の撤退ポイントです。予習済みの道だし、ほとんど写真も撮らなかったのでそこそこ短い時間で到着できました。水を飲んで先に進みます。
小さな滝ですが、沢登りの経験が皆無なわたくしにはあれを乗り越えるのは至難の業です。左岸を大きく高巻くか右岸の岩登りか。高巻きは落ちたときのダメージがダメージと言ってすまされるかどうか疑問。岩をチョイスしました。途中で落ちても捻挫くらいじゃないかな、という判断です。けれども結局は手がかり足がかりをうまく見付けられずに岩を断念。写真に写っていない左側の枯れ葉や土砂に覆われた岩と岩の間をズルンズルン滑りながらなんとか這い上がりました。
やっとこさ這い上がっての撮影。
こんな感じで沢沿い歩きは続き、
左又窪(左)と仙元前窪(正面奥)の出合いに到着。正面の岩塊が左又窪左岸尾根の最下端です。あそこから登り始めるのはわたくしには無理。
これは左又窪の上流方向。右の左又窪左岸尾根に取り付けそうな場所を探しますがはっきりしません。
こちらは仙元前窪の上流方向。あのとんがった岩をやり過ごすルートを探します。右岸に崩落地が見えます。崩落地から尾根に取り付こうかな、とちょっと思いましたが、それなりに勾配があり四つん這いであがいても登れない雰囲気です。
で、左又窪の上流に向かってみました。すると左又窪左岸尾根側に赤テープ発見。
道らしきものがあるわけではありませんが、なんとか登れそうな感じではあります。
途中にワイヤーロープが垂れていました。これをつかんで岩の上に這い上がり、
尾根に立ちました。下端側を向いています。右が左又窪で左が仙元前窪です。
あっちから這い上がってきました。
いよいよ尾根を登ります。急登のうえ、ゴツゴツでヤセています。
登ってきて、
ちょっと勾配が緩んだかな、と思ったら
尾根が崩落しています。仙元前窪の上流に見えていた崩落地のてっぺんがココのようです。崩落地を登らなくてよかったです。アリジゴクの壁みたいになっています。
できるだけ左側を歩いていたんですが、あのくびれた尾根というか崩落の残りカスみたいな場所の幅は50cmほどしかありません。
これは怖かったです。
アセビに囲まれながら急登に喘ぎます。
ブナの大木。ホントーにブナでしょうか。わたくしはアカヤシオとミツバツツジの区別など、植物の特定がキチンとできません。これまでずいぶんウソを書いてきましたが、人命にかかわらない限りは訂正せずにそのままにしておきます。
薄曇りですが、葉っぱの緑がキレイです。
また尾根が削られています。
右手(東)に鳥屋戸尾根(とやどおね)が見えています。
道中。
道中。
何でかなー、などと疲労をごまかすためにあれやこれやと考えながら登ってきて、
登ります。ちょっと尾根の雰囲気が変わってきました。
左又窪左岸尾根に登ってからわたくしが見た唯一のテープ。1310mあたり。
緩んでいた勾配がまたちょっとキツくなり、
ガマンして登っていくと、
長沢背稜の登山道に合流しました。
あちらから登ってきました。
登山道を横切って尾根のてっぺんを目指します。
1400m圏の左又窪左岸尾根のてっぺんに着きました。これにてとてもハードだった左又窪左岸尾根はおしまいです。