奥多摩尾根歩き
権次入峠南西尾根、逆川左岸尾根

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今回は権次入峠南西尾根(ごんじりとうげなんせいおね)を登り、逆川左岸尾根(さかさがわさがんおね)を下りました。どちらもテキトーな名付けです。
権次入峠南西尾根は棒ノ折山(棒ノ嶺 標高969m 以降、「標高」は省略)の東にある権次入峠近くをてっぺん(860m圏)にして南西に下り、権次入沢と名前のわからない谷の出合にガツンと没しています。
逆川左岸尾根のてっぺんは逆川ノ丸(841m)というピーク近くの820m圏から西に下っている尾根です。下端は都道の小山(こやま)バス停あたりで大丹波川(おおたばがわ)に没しています。
権次入峠南西尾根の下端は奥茶屋キャンプ場(跡)から棒ノ折山への登山道に接していて、目にするたびに歩けるような歩けないような、気になっていた尾根です。逆川左岸尾根はかつて歩いた黒山南西尾根逆川ノ丸南西尾根の間にあります。「大丹波川左岸・名も無き尾根シリーズまとめ」にいずれ加えるつもりです。下降点は小山バス停に直結している階段をピンポイントで狙ってみました。
※下のログは歩きだした清東橋(せいとうばし)バス停から奥茶屋キャンプ場までの記録が取れていません。
コース JR青梅線川井駅→[START]清東橋バス停→奥茶屋キャンプ場(跡)→(30分)権次入峠南西尾根取付→権次入峠南西尾根→(1時間50分)860m圏ピーク(都県境尾根)→(20分)黒山→関東ふれあいの道→(25分)820m圏ピーク→逆川左岸尾根→(1時間40分)小山バス停→都道→(1時間)[GOAL]JR青梅線川井駅
(5時間45分)
歩いた日 2023年1月2日(月)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線川井駅→[START]清東橋バス停→奥茶屋キャンプ場(跡)→(30分)権次入峠南西尾根取付→権次入峠南西尾根→(1時間50分)860m圏ピーク(都県境尾根)


権次入峠南西尾根の下端から見上げると大岩がデンと載っていて越えられるか微妙。権次入沢沿いの登山道をたどり、下端を回り込んで取付けそうなポイントを探しましました。取付からしばらくはかなり緊張を強いられる岩登りです。序盤、中盤はデンジャラス感はないもののほぼ岩登り。全行程にわたってそーとーな急登ですがてっぺん直下は反り返るような勾配で締めくくられました。短い尾根ですがなかなか骨のある尾根です。

おはようございます。川井駅です。JR某駅で奥多摩のトップガンMさんが電車に乗り込んできました。新年の挨拶、あーだこーだと山話。きょうは日原雲取道から2つの尾根を歩くというMさんを乗せて電車は奥多摩大橋を背景にスピードを上げていきます。
改札を出て左の階段を下り、青梅街道を奥多摩駅方向へ2分ほど歩くと川井駅バス停です。バスがやってきました。
15分ほどで終点の清東橋バス停に到着。きれいなトイレと待合室が隣接しています。マスクをはずし、ザックから軍手やら杖を引っ張り出して準備完了です。大丹波川の上流に向かって歩き、
中茶屋キャンプ場、百軒茶屋キャンプ場を過ぎ、奥茶屋キャンプ場(おそらく跡)から棒ノ折山への登山道が始まります。大丹波川を渡り、
権次入沢の水で育てられているワサビを眺めながら登っていきます。
権次入沢沿いの登山道をたどってきて権次入峠南西尾根の下端に到着。そこそこ登れそうですが、てっぺんに見える大岩を越えられるかどうか微妙です。
近寄ってみます。うーん、微妙。
下端部を登山道をたどってちょっと回り込んだここから取付けば大岩を巻いて尾根に立てそうです。ただ、こちらもかなりの斜度で崖を登ることになります。杖を背中とザックの間に差し、ワサビ田跡の倒れた柵をまたぎ、権次入峠南西尾根の横っ腹に取付きます。
必死に這い上がってきました。写真中央やや左上に登山道の木橋が見えています。
這い上がります。頭上の大岩は岩の割れ目から登れそうだったんですが、
左に獣のものらしい踏み跡があったので誘われてみました。そーとーヒヤヒヤです。落ちたら権次入沢まで4、5秒ほどでしょうか。走馬灯のまわる時間もありません。
岩を巻き中。手前の倒木がブヨブヨに朽ちていたのは誤算でした。体重をかけられずに、顔を出した石や根っこを手がかり足がかりに這い上がります。
這い上がってきて
フツーの急登になりました。
とはいえ、足だけでは登れません。木につかまりながら登ってくると
また大岩です。ツルンとした正面は登れそうにないので左の岩の割れ目へ。
登ってきて
大岩のてっぺんに立つと権次入峠南西尾根の下端を見下ろせました。やはり真っ向勝負のこのルートは無理だったと思います。
勾配はやや緩んだ気がします。
560mあたりのちょっとした鞍部で
薄いけれど作業道らしき踏み跡を横切り、
またキビシい登りが始まりました。
登ってきて
登ります。
あの先に見える空に
たどり着くと690mあたりから始まる平坦な尾根でした。
お隣の棒ノ折山の稜線がちらりと見えたりもして快適だったんですが、
すぐにだんだん勾配はキツくなり
激しくキツくなり
どんどんキツくなり、あの上の方は反っているようにも見えます。
780m圏でちょっとあやふやな作業道を横切り、
大岩ゾーンを通過します。
バンと空が広がっています。あのピークが権次入峠南西尾根のてっぺんのはずですがなかなか近づきません。
足の置き場に気を使います。
登ってきて
稜線に立ちました。赤帽黒杭が2本と小さな標石が1か所に埋まっていました。
権次入峠に向かってほんのちょっと左(北)に歩くと周囲でいちばん高い場所です。ここが860m圏のピークでしょう。これにて権次入峠南西尾根はおしまいです。
最寄り駅で買った「バンホーテン ココア」を飲みながらちょっと休憩し、逆川左岸尾根をめざして黒山(くろやま)方面に向かいます。