神庭沢左岸尾根、塩地ノ頭北西尾根、ヨコスズ山東尾根、倉沢オキ尾根
(2/2)
■長尾谷→(50分)ヨコスズ山東尾根取付→ヨコスズ山東尾根→(2時間)ヨコスズ山(1289m)→(20分)滝入ノ峰直下→倉沢オキ尾根→(1時間20分)倉沢林道→(20分)[GOAL]倉沢バス停→JR青梅線奥多摩駅
ヨコスズ山東尾根はヨコスズ尾根のヨコスズ山をてっぺんにして東に下り、塩地谷に切れ落ちている尾根です。名前はテキトーです。尾根の上部で幕岩尾根と合流します。ほぼ全行程が急登です。ヒドい急登かかなりの急登かそこそこの急登です。大岩を回り込んだり、アセビが濃く茂ったヤセ尾根を腰を折って目を細めて進み、落ち葉のみっちり積もった幅広の尾根を登りました。
倉沢オキ尾根はヨコスズ尾根の滝入ノ峰から東へ下り、倉沢谷に没している尾根です。ほぼ植林のなかの急降下ですが、途中でいきなり南方がバンと開けていて驚きました。倉沢林道にきっちり降りられるかどうか、ちょっとドキドキしながら尾根筋をたどりました。
長尾谷右岸の道を下ります。
振り向いてもう一度、塩地ノ頭北西尾根。
棒杭尾根の取付を通過します。
地蔵橋(じぞうばし)が見えてきて
これから登るヨコスズ山東尾根が見えている、気がして
滝を見て
魚留橋(うおどめはし)を渡って
正面の木の階段から
塩地谷右岸径を登ります。あの稜線は幕岩尾根の下端部です。
くの字くの字で高度を上げていきます。
2連の桟道を渡ってすぐ
右に小さく見える大岩からヨコスズ山東尾根に取付きます。
ヨコスズ山東尾根の下端方向。
大岩を回り込んでヨコスズ山東尾根の下端に向かってほんのちょっぴり下ってみました。近寄らないのが吉。あの先で塩地谷に向かってビシッと切れ落ちています。
塩地谷右岸径のすぐ先に次の桟道が見えます。
ヨコスズ山東尾根を登ります。
ごく短いけれど初っ端のアセビの枝葉の抵抗は強烈でした。とんでもない急登の始まりです。本筋はどうもあの右隣の尾根のようですが、あちらはこちらよりキビシい勾配です。とんでもない急登のこちらで我慢します。
とんでもない傾斜を登ってきて
鳥屋戸尾根を眺めながらちょっと休憩
したからといってヒドい急登は変わらず、
がま口みたいな大岩を右に回り込みます。
登ります。
こんな傾斜。
登ってきて
空が見えて
920m圏でキツい勾配はちょっとゆるみ、
ゆるんだのはいいけれどアセビまみれのヤセ尾根を這うように登ってきて
まだ続きます。ガードを固めたつもりでも枝葉の攻撃は容赦なく、顔を打ったりザックのてっぺんに引っかかって体ごと引き戻そうとします。
大岩に出くわすとアセビ攻めは終わりました。大岩を右に回り込み中。
970m圏です。岩稜になりました。想定外です。
なんとなく左に回り込んだのですがかなりデンジャラス。
戻って右に回り込むと
こんな風景。みっちり積もった落ち葉の急登です。
朽ちた倒木や枝を押さえつけながら登ります。
グワーッと登ってきて
まだまだ登ります。
1050m圏で右から登ってきた尾根と合流するとヨコスズ山東尾根は左にクッと曲がり、勾配はいくぶんやわらぎました。
1110mあたりで左から登ってきた幕岩尾根と合流。切り替え画像は幕岩尾根の下方を覗いたところ。
岩がちな尾根を歩き
1120m圏の小ピークを通過し、
グニャーっとした尾根になって
岩と岩と間を歩いたりしていると
スコーンと尾根は開けました。心地よいです。
んー、心地よいです。
ふー、心地よいです。
ヨコスズ山の山頂直下の急登です。
登ってきて
ヨコスズ山の山頂(1289mの標高点)に到着。これにてヨコスズ山東尾根はおしまいです。急登だらけのキビシい尾根でした。
ヨコスズ山山頂から北方。
東の方向。
南の方向。
西の方向。麦茶を一口二口飲んで
滝入ノ峰を目指してヨコスズ尾根を下ります。
20分ほどで滝入ノ峰の山頂直下に到着。山頂は割愛です。山頂を見上げ、振り返り、登山道からそのまま
倉沢オキ尾根を目指して下ります。上部は倉沢見通尾根です。すぐに分岐します。
そこの登山道から下ってきて
下ります。
尾根はダーッと幅広くなりました。
1180m圏で左は倉沢オキ尾根、右は倉沢見通尾根に分岐します。
あちらが倉沢見通尾根です。
とらえどころのない尾根形になりました。かなりの急降下です。
仕事用だと思われるこんなマーキングがありました。せっかくなのでゲートのようなマーキングの間を通ります。1100mあたりです。
ゲートを抜けると尾根は植林に覆われて尾根形もはっきりしてきました。
下ってきて
下ります。足元は枝打ちされた枝葉がぶ厚く積もっています。
ズザザズザザザと下ってきて
950m圏(これはかなりあいまい)でそこそこしっかりした作業道を横断しました。
激しい急降下の先の右が明るくなってきました。
明るいのは防獣ネットが尾根上につらなっている伐採地跡でした。860mあたりです。
倉沢谷の下流方向が大きく開けていました。
植林帯と伐採地跡の境い目を下ってきて
下ります。
ちょっと休憩。
780m圏でふたたびはっきりした作業道にぶつかり横断します。このあたりで伐採地跡は終わり、ふたたび植林のなかを下っていきます。
作業道からすぐの分岐です。左右どちらに下るか迷った分岐です。地形図には、どちらを下ったとしても林道との境い目は岩崖マークがすき間なく並んでいます。右はかなり深い谷に近づいていき、左も谷に近づいていきますが右の谷ほどえぐれてはなさそう。というかなり薄弱な理由で進路は左へ。キビシい急降下はつづきます。
下ってきて
さらに勾配がキツくなってきました。倉沢谷の水の音が大きく聞こえてくるようになりました。
670m圏でふにゃっとした雰囲気の作業道を横断し、
下っていたんですが、傾斜はどんどん増すばかりでデンジャラスな雰囲気がただよってきました。気のせいか倉沢谷の水の音もとんがって聞こえてきます。
薄いけれどトラバース(山腹水平移動)する道にぶつかったのでたどることにしました。小尾根に乗ったところでテキトーに下っていくと
620m圏でまた作業道にぶつかりました。標高からするとあちら(倉沢谷の下流方向)にたどると倉沢集落跡に着くのかもしれません。ここでちょっと思案。倉沢林道にちゃんと降りられるかどうか判然としないままキビシい急降下をつづけるか、この作業道をたどって集落跡を目指すか。作業道が集落跡につづく確証はないけれど急降下よりは水平の作業道の魅力大です。うーむ、
尾根歩きを続行することにします。だってこれまでなかったくの字くの字の踏み跡が下っているのが見つかったんですもの。林道まで踏み跡がつづいている可能性大、とまったく根拠のない判断で引き続き倉沢オキ尾根を下ります。
これは作業道の上流方向。ぼんやりしていますが道は道です。
作業道からくの字くの字で下ってきたんですが、やがて踏み跡はあるようなないような、から、ないよね、になって
テキトーに下っていくと倉沢谷の水の流れが見えてきました。林道は見えないなあ、と思っていたら2人組ハイカーの歩く姿がとても大きく見えてびっくりしました。林道はすぐそこのようです。
林道が見えました。
崖に阻まれることなく、あの看板の左から林道に降りてきました。これにて倉沢オキ尾根はおしまいです。容赦のない急降下だらけでしたが伐採跡からの展望にホッとしてグッときて、パッとフッと林道に降りることができてGoodでした。
倉沢バス停に向かいます。
道すがら。
780m圏の作業道下の分岐で右の尾根を選択するとこの谷の左岸に立つことになります。かなりそーとーデンジャラスです。八幡橋(はちまんはし)から撮影。
倉沢林道起点のゲートが見えてきました。先ほど大きく見えたハイカーが帰り支度をしていました。
バスが来る10分ほど前に倉沢バス停に到着。杖や軍手をザックに入れ、マスクやウインドブレーカーを出し、あと5分でバスが来る、というタイミングでT(タナカ)さんのでっかい車がズザーッと目の前に停まりました。「お待たせー」と軽口をたたくT(タナカ)さん、「ハハハハ」と笑うMさん、こんな偶然ってあるんですね。T(タナカ)さん、行きも帰りもありがとうございました。
悲報です。奥多摩駅の手前で車を降ろしてもらい、コンビニで缶ビールを購入。「奥多摩の女(ひと)」に会おうとしたんですが、やはりきょうもいません。ちょうど店前の掃除をしていた「奥多摩の女」の雇い主である80歳を超える店主さんと話ができました。夫を亡くし、いまは一人で店の切り盛りをしているそう。そんな店主の口から驚愕の事実が。なんと「奥多摩の女」は定年退職(処分)です。頭の色が剥げたり老朽化が目立ってきたのがその理由。「なにが面白いのか外人さんもよく写真を撮っていましたよ」と語る店主の言葉に「奥多摩の女」のファンは少なからずいたことを知りました。
店の歴史は古く、宿場町だった頃からこの地に店を張って五世代以上つづいているそう。店の全盛期は小河内ダムの建設期間だったらしい。隣の敷地の地階にまで商品を揃えた大きな百貨店で、衣服ばかりでなく台所用品や文房具などありとあらゆる商品を扱っていたと言います。やがて町の人口は漸減し、道路拡張にともなって店舗面積は縮小。取扱いを洋品に絞って営業をつづけてきたそうです。
あー、「奥多摩の女」。残念ですがしょうがありません。歴史の節目なんでしょう。イケメン2人組の「奥多摩の男(ひと)」は健在です。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。キツかったけれど楽しく遊ばせていただきました。またよろしくお願いします。
バスが来る10分ほど前に倉沢バス停に到着。杖や軍手をザックに入れ、マスクやウインドブレーカーを出し、あと5分でバスが来る、というタイミングでT(タナカ)さんのでっかい車がズザーッと目の前に停まりました。「お待たせー」と軽口をたたくT(タナカ)さん、「ハハハハ」と笑うMさん、こんな偶然ってあるんですね。T(タナカ)さん、行きも帰りもありがとうございました。
悲報です。奥多摩駅の手前で車を降ろしてもらい、コンビニで缶ビールを購入。「奥多摩の女(ひと)」に会おうとしたんですが、やはりきょうもいません。ちょうど店前の掃除をしていた「奥多摩の女」の雇い主である80歳を超える店主さんと話ができました。夫を亡くし、いまは一人で店の切り盛りをしているそう。そんな店主の口から驚愕の事実が。なんと「奥多摩の女」は定年退職(処分)です。頭の色が剥げたり老朽化が目立ってきたのがその理由。「なにが面白いのか外人さんもよく写真を撮っていましたよ」と語る店主の言葉に「奥多摩の女」のファンは少なからずいたことを知りました。
店の歴史は古く、宿場町だった頃からこの地に店を張って五世代以上つづいているそう。店の全盛期は小河内ダムの建設期間だったらしい。隣の敷地の地階にまで商品を揃えた大きな百貨店で、衣服ばかりでなく台所用品や文房具などありとあらゆる商品を扱っていたと言います。やがて町の人口は漸減し、道路拡張にともなって店舗面積は縮小。取扱いを洋品に絞って営業をつづけてきたそうです。
あー、「奥多摩の女」。残念ですがしょうがありません。歴史の節目なんでしょう。イケメン2人組の「奥多摩の男(ひと)」は健在です。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。キツかったけれど楽しく遊ばせていただきました。またよろしくお願いします。