遠征です。秩父の高ワラビ尾根を登り、大持山西尾根を下りました。
高ワラビ尾根は秩父さくら湖の東に沿って、秩父線浦山口駅あたりから小持山までせり上がっている尾根です。かつて尾根上に積もった雪に足を取られまくり、奮闘虚しく、2度に分けて登らざるを得なかった尾根です[積雪期の(高ワラビ尾根、タワノ尾根)(巣山ノ頭北尾根、高ワラビ尾根)]。2度とも「雪を見て尾根を見ず」状態で尾根そのものの記憶がほとんどありません。そこでビシッと通しで登り、雪化粧なしのすっぴんの高ワラビ尾根を記憶に焼き付けてやろうという魂胆です。
大持山西尾根は小持山の南隣の大持山から南西に下り、浦山大日堂の対岸あたりに没している尾根です。こちらはこれといった魂胆はなく、初めてだからワクワク、な選択です。
雨マークから逃れた3連休の初日、いそいそと秩父に向かいました。
高ワラビ尾根、大持山西尾根
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■コース | [START]浦山口駅→(20分)高ワラビ尾根取付→高ワラビ尾根→(1時間5分)城山→(2時間15分)巣山ノ頭→(1時間)小持山→(45分)大持山→大持山西尾根→(1時間50分)[GOAL]浦山大日堂バス停 (7時間15分) |
■歩いた日 | 2022年10月8日(土) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■[START]浦山口駅→(20分)高ワラビ尾根取付→高ワラビ尾根→(1時間5分)城山→(2時間15分)巣山ノ頭→(1時間)小持山
高ワラビ尾根は長くて表情豊かな尾根でした。
取付の標高300m(以降、「標高」は省略)あたりから城山の705.5mまでは急登が断続的にやってきます。第3波までは数えたんですが、もっとあります。
序盤の急登のツラさは中盤の勾配のキツい岩場がまぎらわしてくれます。余計なお世話です。
中盤以降に点在するビューポイントは曇っていたのでいまひとつでしたが、開放感に青息吐息はほっと一息でした。
おだやかで心地よい尾根道もずいぶんあったんですが、小持山の山頂直下のキツい急登で高ワラビ尾根は締めくくられました。
おはようございます。秩父そば御花畑駅売店の天ぷらそば(460円)です。そばも、大きくぶ厚くサクサクのかき揚げもとてもおいしかったです。
浦山口駅に着きました。ホームから高ワラビ尾根が見えます。振り向いて
改札口を出て右へ。
突き当りを右へ。秩父線のガードをくぐります。
ここは左の坂道へ。
お墓を通過し、坂を登り、うっすら苔が生えた道標を左へ。謎の碑(多分、これも道標)も立っています。
駐車場の端を歩いてショーットカットさせてもらい、戻るように右へ進みます。
橋立川(はしだてがわ)に架かる橋立橋を渡ります。正面が高ワラビ尾根です。
橋の上から。右に両神山が見えました。
左には武甲山がちょっぴり。
正面はサル。
サルを通過して高ワラビ尾根を回り込んですぐのこの階段から取付きます。
鞍部を目指してテキトーに登っていきます。
鞍部に立ち、急登を見上げます。
登ってきて
なだらかになったんですが、すぐ先にキツい傾斜が見えています。
ひどく虫に食われた葉っぱをかき分けながら登ってきて
なだらかになりました。
次は、はてなマークの上りです。上の方ほどキツい登りです。
登りきると520m圏のピーク。ちょっと下りますが
登り返して550mあたりのピークです。
左から登ってきたヤセ尾根と合流します。
キツい急登です。テキトーにくの字くの字で登っていきます。植林に雑木が混じってきました。
登ってきて
なだらかな道の先のそこそこの勾配を登ると
人の手が入っているに違いない平坦な場所に出ました。登ると
もう一段、平坦な場所があり、登ると
城山(じょうやま)の山頂でした。平らな山頂に三等三角点がぽつんと立っています。標高は705.49m、基準点名は久那。このあたりは荒川久那という地名のようです。
城山には室山城という城が築かれていたそうです。展望はほとんどありません。ペットボトルに詰めてきた麦茶を飲んで出発します。
おだやかな尾根道です。
下ったりもします。
690m圏の分岐です。左に進みます。
おだやかな尾根道が続き、
ぽかりと開けた場所から秩父さくら湖が見えました。
すぐ先は崖。細い溝を下れそうでしたが
左の小尾根から右に下り、
崖を巻いてきました。
700mあたりで右から登ってきた尾根と合流し、尾根はやや左へ向きを変えます。
大岩の左を通過すると
ヤセた岩稜になりました。
赤テープと「2000 上水道 2000」と印字された青テープをちらりと眺め、
こんな道を登っていくと
尾根上に大岩がドンと立っていました。750m圏です。左にしっかりした巻道がありました。
3束のワイヤーを通過し、
785mの標高点を通過します。すぐ先の分岐は右へ下り、
とんがった尾根から
グーッと下り、
710mあたりの分岐は右へ下ります。地形図でははっきりしませんがちゃんとした分岐です。
さんざん下らせておいてこの仕打です。グーッと登っていきます。
たいした仕打ちではありませんでした。おだやかな尾根歩きが続きます。
久々の登りです。
いきなりヤセ尾根になり、前方が明るくなりました。伐採地跡のようです。錆びたワイヤーが残されていました。920mあたりです。
武甲山が見えました。
伐採地跡を過ぎると雑木に囲まれます。
道すがら。てくてく歩き、
道すがら。
あの1040m圏のピークで左に90度曲がります。伊勢岩ノ頭というピークだそう。
これは右に下る尾根。『詳細図』に破線がある尾根です。すぐ下に「険悪な岩場 降下不能」と記載された場所があります。先に進みます。
1055mの標高点を通過します。なにもありません。
岩場。1060mあたりです。
登ってきました。
誰かの食後を通過します。
岩場。1050m圏です。
岩肌にへばり付くようにして登っていきます。
登ってきて
まだあります。
這い上がってきて
アセビを抜けると巣山ノ頭(1090m圏)でした。
こちらはかつて登った巣山ノ頭北尾根。
巣山ノ頭から下ってすぐ、折れた木の周りにロープが張られていました。
ロープ囲いの向こうに道標が2つ立っています。初めて高ワラビ尾根を歩いたとき、ここから無念の離脱。タワノ尾根を下りました。続きの高ワラビ尾根を歩くために先ほどの巣山ノ頭北尾根を登りました。
身の上話はこれくらいにして先を急ぎます。今回は浦山大日堂バス停16時発のバスに間に合うと思うけれど油断禁物なコースタイムです。ガーッと下ってきてグーッと登ります。
グーッと登り、おだやかな尾根が続いていたんですがまた急登です。
急登は落ち着き、
1160mの標高点を通過します。なにもありません。
グニャッとした地形です。テキトーに直進します。
尾根が減っています。
『詳細図』に「覗き岩」と記載された場所に着きました。1140m圏です。
覗き岩からの景色。
これも。右茶を飲んで出発します。
傾いた道標とロープを通過し、
小持山の山頂直下に踏み入りました。傾斜はキツくなり、
だんだんかなりキツくなり、きょう2度めのSLの汽笛が聞こえてきました。「イフ ユー ミスド ザ トレイン アイム オン ユー ウィル ノー ザット アイアム ゴーン ユー キャン ヒアー ザ ホイッスル ブロウ ア ハンドレッド マイルズ」(『500 miles』)などと苦しまぎれに口ずさんではみたもののまったくもって身もココロも乗ってきません。自宅からここまで40マイル。ぜんぜん足りません。
そんな身の上話はともかく、武甲山への道を分け、木の根っこ階段を登り、
小持山の山頂に到着です。これにて長くて表情豊かだった高ワラビ尾根はおしまいです。
小持山からの展望。
残念ながら展望はいい、とは言えません。麦茶をごくりごくりと飲みながら狭い山頂をぶらぶらしました。
大持山に向かいます。
大持山に向かいます。