奥多摩尾根歩き
高ワラビ尾根、大持山西尾根に

(2/2)


小持山→(45分)大持山→大持山西尾根→(1時間50分)[GOAL]浦山大日堂バス停


『新装版 奥武蔵 登山詳細図』(吉備人出版)によると「12大持山西尾根ルート」は「登2時間10分。降1時間40分。」のコースタイム。かなりキビシい急降下を覚悟していたんですが、前半はミズナラやブナに囲まれたとてもおだやかなココロゆるむ尾根歩きでした。急降下は後半の鉄塔を過ぎたあたりから始まりました。くの字くの字の急降下なんですがしっかりした道で、バスの時刻に間に合うために焦って駆け下ってもバッチグーでした。

小持山から大持山に向かい、左右に草木がせまる細い道を抜けます。
花。
目指す大持山と右(西)に下る大持山西尾根が見えました。
道すがら。
見晴らしのいい場所がありました。歩いてきた高ワラビ尾根がドンと見えます。
長沢背稜(ながさわはいりょう)の稜線を雲がぼかしています。
くっきり見えていてもわたくしには山座同定はできません。
手前に大持山西尾根の稜線。背景は蕎麦粒山(そばつぶやま)方面だと思います。
もう一度、高ワラビ尾根
素敵なビューポイントからの激下りです。
小持山から大持山はアップダウンが激しく、岩場も何か所かあってなかなか面白キビシいのルートでした。
大持山の山頂です。三等三角点があります。標高は1294.10m、基準点名は持山。「持山」ってなんでしょ。確かにどなたかの持山なんでしょうが、そういう意味ではないんでしょうね。
山頂からの展望はほぼありません。名前は大きいんですが地味な山頂です。麦茶を飲みながらコースタイムを確認します。なんと、珍しいことに予定より20分ほど早い到着です。
大持山西尾根を下ります。山頂からほんの少し先に進むと
右に、はっきりした尾根の形がある大持山西尾根が下っています。雑木に囲まれ落ち葉に覆われた尾根を下ります。
体をほぐされるように下ってくると
すぐに微妙な分岐です。ほぼ直進します。
クリの吹き溜まり。
1160mあたりの分岐は右へ。
おだやかな尾根歩きが続きます。
1130m圏のはっきりしない微妙な分岐。左へ下り、
べキッと折れた木をくぐり、
登り返して尾根上に復帰すると1142mの標高点あたりです。
道すがら。なんともおだやかな尾根です。
1090mあたりの大きな立木に「オカグラ→」と読めるかなり古そうな引っかき傷がありました。確かに矢印方向の尾根は大神楽という地区に下っています。
1020m圏です。左側がスギの植林になりました。
すぐに左右を植林に囲まれて下っていきます。
ふかふかの地面を下ります。
920mあたりの分岐です。左の尾根を下ります。
初めての急降下と言えそうな下りです。
現場を通過し、
おだやかになった尾根はまたそこそこの急降下です。
下ってきて
830mあたりの分岐です。右へ下る尾根が大持山西尾根なんですが、左方向にビシッと赤テープが巻かれていました。
790mあたりの分岐は左へ。
こぢんまりしたピークや
とんがったピークを越え、
793mの標高点です。「焼山793m」と書かれた黄テープが木に巻かれていました。
木立を抜けると鉄塔が立っていました。送電線のない鉄塔です。
左(東)方向の風景。
右方向の風景。ふと腕時計を見ると余裕のあったコースタイムを食いつぶしています。急ぎます。
次の鉄塔にぶつかりました。送電線ありです。
左(東)方向の風景。
右方向の風景。
鉄塔から先の道がまったくわからず、シダをかき分けかき分け下ってきました。
急降下です。小さなくの字くの字の道をどかどか下っていきます。浦山川の音が聞こえてきます。
640m圏の倒れた小屋を通過します。
くの字くの字の急降下は続きます。バスに間に合うのか、ちょっと焦っています。
長いトラバース(山腹水平移動)気味の道になったりもします。ありがたいです。スピードがでます。
この写真ではよくわかりませんが道は左右にビシッと分岐しています。
より古そうな左の道を選択。ガッチリした落石防護網にぶつかりました。左へ左へと網沿いに歩き、
道路に降りられそうな道を見つけました。
廃屋の板壁が傷んだぽっとん式便所の横から道路に降りることができました。これにて大持山西尾根はおしまいです。
間に合いました。秩父市営バス「ぬくもり号」がドアを大きく開けて駐車していました。
上影森バス停で降りて久保商店やきとりハウスで缶ビールを購入。武甲山を背負う影森駅で電車を待ちました。
高ワラビ尾根が見えていると思うんですがはっきりしません。
左に目を向けると武甲山がとんがっていました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございます。無事、雪化粧なしの高ワラビ尾根を通しで歩き、大持山西尾根を歩くことができました。また、よろしくお願いします。