奥多摩尾根歩き
スンナワ尾根 -撤退-

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シンベイキ尾根→(20分)スンナワ尾根手前の崩落地→シンベイキ尾根支尾根→シンベイキ尾根→(2時間10分)天平尾根→(1時間10分)丹波山村立丹波小学校→(10分)[GOAL]丹波バス停→JR青梅線奥多摩駅


崩落でスンナワ尾根にたどり着けず。シンベイキ尾根の支尾根を激登。天平尾根から丹波小学校へ下りました。

シンベイキ尾根から先に進みます。のっぺりした道が続きます。
のっぺりというかさっぱりした道のその先に崩落地が見えます。
崩落地の下の方。手前の倒木から向こう側に渡りました。
崩落地の上の方。
先ほどの崩落地から2分ほどでまた崩落です。
今度のはまがまがしい雰囲気です。
妙にスベスベしたした感じで、シャーって後山川まで落ち込んでいます。右の木立からなんとか崩落地に下りられそうですが対岸の続きの道は判然としません。おまけに強めのみぞれが降るなか、濡れた落ち葉がへばりついた岩がちの山肌を15mほど急降下しなくてはなりません。ちょっと下りてみましたが、わたくしの技量と体力では無理。撤退です。
問題は撤退の方法です。のっぺり道やほぼ崖のトラバース、大崩落地の高巻きなんかをまた繰り返す気にはとてもじゃないけれどなれません。崩落横のこのシンベイキ尾根の支尾根を登って天平尾根を目指すことにしました。うまくすれば高巻きできるかも、とも思ったんですが、うまくはなりませんでした。
登ってきました。とんでもない急登です。いま改めて地形図を見てみたんですが、確かに等高線は詰みっ詰みです。
登ります。実際はキツい勾配なんですが、どーしてこうも現実離れした写真になるんでしょうか。
左手は地形図にない小谷の崩落。大きな岩が露出していました。
腕を伸ばして下の方を撮影。左下から登ってきました。
登ります。そこそこ大きくても岩を掴むのは危険です。7割は浮き石です。根っこのほうが安全です。
登ってきて、いつの間にか晴れてました。
崩落のてっぺんらしきところが見えました。地形図によるとここからトラバースしても、その先にもう一つ谷があります。デンジャラスなにおいしかしません。
そのまま登ります。
モミでしょうか、大木を通過するとすぐ、
シンベイキ尾根に乗りました。
勾配が緩み、全身がホッとします。
登ってきて、
登ります。
軍手はグッチョグチョです。気付けばカメラも泥だらけでした。
岩がちなこんもりしたピークです。
登りました。
その先です。
次のピークです。空が大きくなりました。

もうすぐ天平尾根(でんでいろおね)と合流する地点です。なんとなく撮影しました。
登ってきて、
あの向こうで天平尾根の登山道と合流します。
丹波天平に到着。二等三角点があり標高1342.95m、基準点名は丹波山村。ちなみに冒頭で紹介した『奥多摩 それを繞る山と渓と』には丹波天平は丹波山、丹波山より西の尾根がタバ山デンダイラ、東がホウノセデンダイラと記載されています。丹波山っていう山はないのかな、と思っていたらこんなところにありました。
三角点近くのアンテナとその向こうに見えている道標。今回は道標に従って下山します。
よくわかりませんがロープが張られています。これまで2回、ここをくぐりましたが今回は右の道を辿ります。
道中。
道中。
青空。
植林帯に入ります。
抹茶の生チョコみたいな色です。
丹波天平南西尾根の上方。
下方。標高は1040m圏です。
また抹茶の生チョコです。
こちらも。
のっぺり道の先に、
ミツバツツジでしょうか。
もう1本咲いていました。
道標でくの字に曲がり、ケーブルに沿って下ります。
謎のなにかを通過します。ビールを飲みたくなりました。穴を覗いてみましたがほぼ空でした。地盤のゆがみを調べる設備に一票。
陽が傾いてきました。

丹波山村の17時のお知らせをお知らせします。
丹波山の集落が見えてきました。
道標を通過します。
祠の屋根が見えました。見に行ってみます。
2宇の祠が並んでいました。
すぐに丹波小学校でした。
倉沢という沢らしいです。渡って、
扉を開けて学校の敷地内に入りました。さようなら! 登山道!
坂道を進みます。
あの鳥居の本殿が先ほどの祠なのでしょうか。
青梅街道に出ます。
校庭のサクラが満開でした。
月もほぼ満月。
丹波バス停隣のサクラの老木と花のような満月。
奥多摩まで戻ってきました。
オジサンは疲れたよ。とんでもない崩落があって越せなくってね。みぞれのなか必死にキツーい急坂を這い登ったんだ。いまだから言えるけど「実はもう滑落死しているのに気が付かず、生きているつもりで掴める岩やら根っこを探っているんじゃないか」なんて思いながら登ってたんだ。相変わらず無愛想な二人だからオジサンは生きているんだね、死んでたらウインクの2つや3つしてくれるよね「奥多摩の女(ひと)」。じゃ、またね。
山の神様、地権者の皆様、きょうも遊ばせていただきました。ありがとうございます。また、よろしくお願いいたします。