奥多摩尾根歩き
長沢背稜の東

(2/2)


日向沢ノ峰→山ナシ山→クロモ山→長尾丸山→槇ノ尾山→(2時間50分)棒ノ嶺→奥茶屋キャンプ場跡→(2時間)[GOAL]JR青梅線川井駅


日向沢ノ峰から棒ノ嶺の長沢背稜は前半の急降下が激しいです。激しすぎます。激しく下ってはちょっぴり登り返してピークからピークへとたんたんと繰り返されます。雲が多かったんですが、時折、雲が切れると有間山稜藤棚山東尾根なんかがくっきりと見えて急降下でどんどん体力を削られていくキツさを紛らわしてくれました。いちばんの景色は927mの標高点からの尾根歩きでした。とてつもなく鮮やかな黄緑の葉っぱに覆われた尾根の美しさに息をのみすぎて息苦しかったほどです。でも、この尾根は間違いだったんですよね。登り返しのツラかったこと。

日向沢ノ峰のてっぺんを北へ越え、長沢背稜に向かいます。
1、2分下るとすぐに長沢背稜との合流点です。道標に「棒ノ折山 6.0km」と書かれています。
長沢背稜を東へ歩きます。長沢背稜はどこからどこまでなのか、についていろいろな意見があるようですがわたくしは棒ノ折山から雲取山までの長大な稜線とします。理由はとくにありません。強いて言うなら『奥多摩 登山詳細図(東編)』(吉備人出版)によります。
初っ端は平坦な尾根道だったんですが、激しい下りが始まりました。下の方に足を踏ん張って登ってくる男性ハイカーが見えます。
下ってきました。右に有馬山に向かうトラバース道がのびています。
激下りが終わるとなだらになったんですが、
今度は階段の激下りです。
次は岩ゴツなヤセ尾根になって
尾根をまたいだ鉄塔(新秩父線50号)をくぐります。
眺望は、こんな感じ。
鉄塔からちょっと下り、ちょっと登り返すと
劇下りです。両膝が笑いをこらえている気がします。
こんなヤセ尾根を登ると
山なし山のてっぺん(1087mの標高点)でした。へんな名前です。そういえば山急山という山に登ってみたいと思っていたことを思い出しました。
何度目かの激下りです。
鞍部からゆるく登りつめるとクロモ山という山のてっぺんでした。
これでもか! みたいなまたまたの急降下です。遠くで雷が鳴っています。
まだまだ激下りが続きます。
下ってきて
まだまだキビシい下りで、
ゆるーく登り返すと尾根上か巻道かでちょっと迷って尾根上へ。
950m圏のピークを通過します。「県造林」と彫られたコンクリート柱が立っていました。
なだらかに下っていきます。久々の快適な尾根歩きです。
雲が流れて有間山稜が見えました。
尾根上か
右の巻道かちょっとまよったんですが、927mの標高点があるので尾根上を歩き、
標高点あたりです。「県営林」の白い看板が立っていました。
鮮やかな黄緑色のトンネルを下ります。ずーっと続いています。美しいです。ゆっくり下ります。けれども、なんだか肌触りというか尾根触りが違います。ここは長沢背稜でしょうか。ザックに入れたままだったスマホ GPSを引っ張り出して位置を確認。90度方向が違います。
とほほ。標高点まで登り返します。
しんどいので途中からトラバースします。
長沢背稜に復帰。
樹間の向こうに見えているのは有間山から南東に下っているバラ尾根だと思います。
長尾丸山の山頂に到着。三等三角点があります。標高は958.34m、基準点名は井戸地。南面に井戸地沢という沢があります。
右のピークは棒ノ嶺、左は槇ノ尾山(まきのおやま)。近いような遠いような。
一面サクラの花びらです。きれい、なのかなあ。
850m圏です。広場のような尾根が続きました。
槇ノ尾山の山頂に到着。ビシッとしたピークに見えていたんですが、歩いてくるとピーク感はありません。ここから左(北)へ仙岳尾根が下っています。
なだらかに下り、
なだらかに登り、
そこそこの勾配を登りつめると
棒ノ嶺の山頂(969m)です。これにて長沢背稜(の東部分)はおしまいです。
山頂からの眺め。北方向です。左端に武甲山がぎりぎり見えていません。
北東方向。
東方向。
副都心が島のようです。ザックをベンチに下ろし、きし豆茶を飲みながらぶらぶら。休憩します。棒ノ嶺北東尾根を北に下るか南へ大丹波川に下るか、ちょっと思案。
南へ下ることにしました。登ったことは何度かありますが、下った記憶はありません。
植林の中をくの字くの字で下ります。そこそこの急降下です。
下ってきて
右手が雑木になって
また植林に囲まれて
「マムシ」が「マハン」に見える看板を通過します。
丸太で土留めされた階段を下っていき、
祠の前に出ると権次入沢(ごんじりさわ)沿いを歩くようになります。
見事なワサビ田を眺め、
大丹波川に架かる木橋を渡ります。
真名井橋を渡り、大丹波川の右岸側の道路を歩いています。
川井駅に青梅行きの電車がやってきました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。獅子口小屋跡からの先で道を見失い、長沢背稜ではまったく違う方向に尾根を下ったり、山菜ボケなのでしょうか。ビシッと尾根歩きに向き合わなかったことをちょっと反省します。ほんのちょっとだけ。勝手なお願いですが、またよろしくお願いいたします。