先日、ひさびさにS氏に会いました。S氏はある分野で高い知名度を持つY出版という出版社の優秀な編集者。出版物におくられる賞をいくつも獲得しているけれど、ちっとも偉ぶるところがありません。「ちょっと飲みましょうか」でしたが、居酒屋やらなんやらのハシゴで、最後のカラオケスナックを出ると日付が変わろうとしていました。
ふと慮ってみるに、知り合いはみな優秀な編集者ばかりで、ポコンと鞍部のような位置にいるのがわたくしなんですね。どっちを向いても急登ばかり。下っても迷ってばかり。
で、せめて、というわけではないけれど前回のエビ小屋山尾根(仮 以下、仮は略)の道迷いというか大失敗を再検証すべく、というか正直、取り繕う意味合いが強いんですが、曲り尾根(まがりおね、曲ケ谷右岸尾根・まがりたにうがんおね)を登り、赤杭尾根(あかぐなおね)からエビ小屋山へ、そしてエビ小屋山尾根をビシッと下る計画です。曲り尾根もエビ小屋山尾根も無線です。ルートの情報は『静かなる尾根歩き』(松浦隆康著 新ハイキング社)とwebサイトからいただきました。ただ、前回同様、エビ小屋山尾根の下りに関してはあまり詳しい情報を得られず、下りの途中で何回も時間をかけて地図を検討することになりました。
でも、エビ小屋山尾根の下りは地図読みはほぼバッチグー。けれども曲り尾根の取り付きでプチ失敗があり、今回の尾根歩きは100点満点で85点といったところ。甘いか辛いかはご笑覧のうえ判断を。
曲り尾根、エビ小屋山尾根
(1/4)
■コース | [START]JR青梅線川井駅→(3時間30分)曲り尾根の上に→(1時間20分)真名井北稜との合流点→(20分)真名井沢ノ頭→(25分)エビ小屋山→エビ小屋山尾根→(2時間)エビ小屋山尾根の下→[GOAL](30分)JR青梅線古里駅 |
■歩いた日 | 2015年6月15日 |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR青梅線川井駅→曲り尾根
曲り尾根の支尾根(?)に取り付いて、なんとか曲り尾根に乗ったゾ。
おはようございます。まいど、の川井駅に到着しました。電車、さようなら!
改札(無人)を出て左の階段を降ります。この先、JR線の下をくぐって右へ。大正橋(たいしょうばし)を渡って右へ、再度JR線の下をくぐって進みます。
このガードレールの道を左に登っていくと、前回の赤杭尾根(あかぐなおね)へのルート。きょうはこの先に進みます。
あっという間に緑深い風景に包まれる。
蝉沢橋(せみざわばし)を渡る。
馬頭観音を過ぎる。
この二叉は右に進む。
すぐ北川橋(きたがわばし)を渡る。
道中。
クリの花のにおいでむせ返る。
上日向(かみひなた)のバス停近く。
真名井橋(まないばし)。真名井北稜へはこの橋を渡ったけれど今回は道なりに先に進む。未知の領域だ。
道中。大丹波川を上流に向かってどんどん歩きます。
清東橋(せいとうばし)バス停。川井駅からほぼ1時間かかった。バスなら20分かからない。
清東橋(せいとうばし)を渡る。
とんでもなくピンぼけのノイチゴ(多分、モミジイチゴ)。おいしゅうございました。
こちらはヘビイチゴ。こどもの頃、食べちゃいけないと言われたので食べたことはありません。
棒ノ折山(ぼうのおれやま、棒ノ嶺・ぼうのみね)への分岐。谷川を木橋で渡ると登山口だ。しかし、わたくしはまだまだ先へ進みます。
道中。山深くなってきた。
大丹波沈砂地を過ぎる。
まだまだ先に進みます。
いずれあの送電線をくぐる。
槙ノ尾橋(まきのおばし)を渡る。
キイチゴ。おいしゅうございました。
とんでもなくピンぼけ。突然という感じで「川井駅・上日向 獅子口・川乗山」の道標が立っていました。
大丹波ヘリポートに到着。意外と狭い。
道はヘリポートを回り込んで続く。
山腹に白い巨岩がぽっかり飛び出していた。
その巨岩の下で舗装が終わりました。
山並み。
気になる梯子。
やっと登山口への入口に到着。ここから大丹波川へと降りていく。清東橋バス停から約1時間だった。
道標。とりあえずの目標は「新秩父線46号」の鉄塔だ。
この分岐で左へ。川に降りる道に進んだけれど、これはちょっと、いや、そこそこ失敗でした。
大丹波川を渡る木橋。思ったより揺れが大きかったので途中で引き返しちゃいました。川に降りて倒木をつたってなんとか向こう岸に渡りました。
向こう岸にはワサビ田沿いにはっきりとした道が伸びていました。ただ、「立入禁止」の看板と道を遮るロープ。相当迷ったけれど、ちょっとロープの先に行かせてもらうことに。けれども道はすぐにみっちりした藪に消滅。しかたがないので滅法きつい山肌に取り付くことに。
なんとか尾根の上に到着。んっ、どうもこれは曲り尾根じゃないぞ、そんな気がむくむくと湧いてきた。ザックの網ポケットから地形図を引っ張り出す。ほら、やっぱり。ここはおそらく曲り尾根の支尾根。引き返す気はないので先に進んで曲り尾根との合流を目指しました。
道はないので適当に歩きます。
とてつもなく急な尾根筋。
800メートル付近。右から尾根がやってきた。
右から合わさった尾根を見下ろす。こちらがホンモノの曲り尾根の下方でしょう。支尾根に取り付いてから約30分たっていました。
気を取り直し、曲り尾根の先を歩きます。