奥多摩尾根歩き
栗ノ木ダワ尾根、片倉谷巡視道

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今回は栗ノ木ダワ尾根を登り、七ツ石尾根から片倉巡視道を下りました。
栗ノ木ダワ尾根は石尾根の七ツ石山をてっぺんにしてシオ沢と諸左衛門谷(もろざえもんだに?)という谷沢の出合にドンと落ち込んでいる尾根です。
七ツ石尾根は七ツ石山から後山川(うしろやまかわ)と片倉谷(かたくらだに)の出合に下っている尾根ですが、今回は途中から尾根の東を流れる片倉谷の巡視道に踏み入ることにしました。
栗ノ木ダワ尾根は奥甚助尾根(おくじんすけおね)を登ったとき『奥多摩 登山詳細図(西編)』に名前を見つけて気になっていた尾根です。奥甚助尾根に向かう道すがら栗ノ木ダワ尾根の取付を探ってみたんですが、繁った葉っぱで皆目わかりませんでした。どうやらシオ沢と諸左衛門谷の出合までシオ沢右岸の巡視道からテキトーに下っていくしかなさそうです。出合に降りられたとして、シオ沢をちゃんと渡れるんでしょうか。尾根自体もなかなか手強そうです。
七ツ石尾根は色気のないハンギョウ尾根みたいだった記憶がありますが、今回は3分の1くらい下ったところで尾根をはずれ、片倉谷の巡視道を下りました。
どちらもちょっと怖いけど面白そう、などとお気楽な気分で出かけたんですが、これがなかなかシビレる尾根歩き、山歩きになりました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]鴨沢西バス停→(15分)登山口→林道後山線→(1時間10分)塩沢橋→シオ沢右岸巡視道→(1時間25分)シオ沢諸左衛門谷出合→栗ノ木ダワ尾根→七ツ石尾根→(3時間15分)七ツ石山→七ツ石尾根→片倉谷巡視道→(2時間40分)片倉橋→(25分)お祭バス停→(35分)[GOAL]留浦バス停→JR青梅線奥多摩駅 
(9時間45分)
歩いた日 2021年9月19日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]鴨沢西バス停→(15分)登山口→林道後山線→(1時間10分)塩沢橋→シオ沢右岸巡視道→(1時間25分)シオ沢諸左衛門谷出合→栗ノ木ダワ尾根→七ツ石尾根→(3時間15分)七ツ石山


栗ノ木ダワ尾根はシオ沢右岸の巡視道からシオ沢諸左衛門谷出合への急降下、シオ沢をなんとか渡ってからの尾根上に向かってのズルヌルの急登。序盤でそーとー体力を搾り取られました。尾根は岩がちでヤセた区間が長く続き、とてもムフフな尾根でした。

おはようございます。鴨沢西(かもさわにし)バス停です。奥多摩駅前7時ちょうど発の「奥09・鴨沢西行」バスの終点です。マスクをザックに入れ、杖やらタオルやら軍手をザックから出して出発です。
丹波川(たばがわ)の上流方向。真正面奥は雲をかぶった天平尾根(でんでいろおね)です。
お祭バス停が前方に見えてきました。
ヒガンバナ。名前を知っている数少ない花のひとつです。
右手の坂道が「雲取山・飛龍山登山口」です。「全面通行止」の看板が取り払われていました。丹波山村のホームページによると2021年8月2日13時からこの道は全面通行止が解除されたそうです。それまでは車に限らず人も通行禁止だったようです。知りませんでした。2回歩いています。謝ってすむ問題かわかりませんが、ごめんなさい(ここから塩沢橋まではヨモギ尾根奥甚助尾根を登ったときのほうが詳しいです)。杖をのばします。
片倉橋(かたくらばし)を渡り、ゲートを抜けます。ここから林道後山線です。
計画通りに歩ければここから林道に着地します。
後山橋を渡ります。ここまでの道はキツい坂はまったくなく、サービスなのか、なだらかな下り坂がしばらく続いたりもしました。けれどもこの後山橋を渡ると勾配はキツくなります。
ですが、塩沢橋(しおさわはし)はすぐそこ。橋を渡ると右折し、
後山林道をはずれ、林道塩沢線に進みます。
数日降り続いた雨の影響でしょうか、シオ沢の水量は多いように思います。上流で渡らないといけないんですが、ちょっと不安です。
塩沢橋から10分足らずで鉢焼場尾根、ヨモギ尾根、シオ沢右岸巡視道への階段に着きます。
小さなくの字くの字で登っていくと尾根と巡視道の分岐です。
右の巡視道に進みます。
この桟道はデンジャラス。横板の欠落だけならなんとか大丈夫そうですが、とてもよく滑ります。少し手前に下巻きする道がありました。V字形に谷を越えました。
岩のすき間から水がジャボジャボ流れ出ていました。
死人窪(しびとくぼ)と思われる涸れ沢を通過します。このあたりでいっぺんに多くの杣人が亡くなったらしいです。
「9|10」の林班界標が立った小尾根を回り込み、
次のあの子尾根の下端がシオ沢と諸左衛門谷の出合のはずです。あの尾根を目指します。
下ってきました。斜めに下ってきたんですが、それでもかなりの急降下です。
小尾根に乗り、
尾根を下ります。やはり急降下です。
下ってきて
下ります。急降下はやみません。
やや平坦な場所にワイヤーの切れ端が落ちていました。
音ばかりしていたシオ沢がようやく見えました。
出合はもう少し下流でした。中央奥でドドドドと激しく流れ落ちているのが諸左衛門谷で、シオ沢は左から右へ流れ下っています。
出合に近づきます。正面が栗ノ木ダワ尾根です。中央に小さな赤い葉っぱか花のように見えるのは古い標識で、ナントカナントカ水源林とか書かれていました。