今回はキワダクボ左俣左岸尾根を登り、大岩沢左岸尾根を下り、大岩沢右岸尾根を登り、柳ガマ沢左岸尾根を下りました。「短い尾根をゴニョゴニョとシリーズ」第10弾です(第9弾までのリストはこちら)。いずれも入川谷(地形図は峰入川谷)の上流域のキワダクボに下端を持つ尾根です。てっぺんは下の地図を参照してください。名前はテキトーです。
ずいぶん入川谷に通ってきましたが今回でとりあえずおしまいの予定です。
キワダクボ左俣左岸尾根、大岩沢左岸尾根、大岩沢右岸尾根、柳ガマ沢左岸尾根
(キワダクボ左俣左岸尾根、大岩沢左岸尾根 1/2)
■コース | [START]JR青梅線鳩ノ巣駅→(45分)大根ノ山ノ神→川苔山登山道→(55分)853m標高点→作業道→(20分)キワダクボ→キワダクボ遡上→(40分)キワダクボ左俣左岸尾根取付→キワダクボ左俣左岸尾根→(1時間10分)赤杭尾根1270m圏→(20分)舟井戸(大岩沢左岸尾根下降点)→大岩沢左岸尾根→(50分)キワダクボ→(5分)大岩沢右岸尾根取付→大岩沢右岸尾根→(50分)鋸尾根1200m圏→柳ガマ沢左岸尾根→(50分)作業道→(5分)853m標高点→登山道→(50分)大根ノ山ノ神→(1時間10分)[GOAL]JR青梅線古里駅 (8時間40分) |
■歩いた日 | 2024年11月9日(土) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■[START]JR青梅線鳩ノ巣駅→(45分)大根ノ山ノ神→川苔山登山道→(55分)853m標高点→作業道→(20分)キワダクボ→キワダクボ遡上→(40分)キワダクボ左俣左岸尾根取付→キワダクボ左俣左岸尾根→(1時間10分)赤杭尾根1270m圏→(20分)舟井戸(大岩沢左岸尾根下降点)→大岩沢左岸尾根→(50分)キワダクボ
キワダクボ左俣左岸尾根へのアプローチはかなりやっかいでした。右から左から好きなように谷を塞ぐ倒木や岩のすき間を縫って遡上し、キワダクボの左俣がまた二俣に分岐する出合から取付きました。尾根の詳細は本文にまかせますが、真っ青な空の下、赤杭尾根(あかぐなおね)に立ったときはなかなか爽快でした。
大岩沢左岸尾根は下降点はバッチグーだったんですが、下る方向を間違え、大岩沢左岸尾根の上半分以上を別の尾根を下ってしまいました。最下端のとんがった岩場は短かったけれどちょっとした難所でした。
おはようございます。鳩ノ巣駅を出て右へ。突き当りを右へ踏切を渡って棚澤の集落をどんどん登り、民家にぶつかって(ほんとーにぶつかってはいけません)左へカクッと折れると登山道になります。登山道をもくもくと登ると大根ノ山ノ神です。
大根ノ山ノ神から西川林道をちょっと下ると川苔山への登山口です。階段をのぼります。
道中。紅葉の始まり、なのでしょうか。
階段から50分ほどで853mの標高点あたりです。管理番号「17-200」の道標が立っています。登山道は左の階段をのぼっていきます。右の作業道へ。
作業道を下ってすぐ柳ガマ沢を渡ります。
きょう最後の4つめに歩く尾根、柳ガマ沢左岸尾根が正面に見えます。
作業道をたどり、853m標高点から20分ほどでキワダクボに到着です。ザックを降ろしてちょっと休憩。水の流れる音に囲まれるのは贅沢な非日常です。
キワダクボを遡上します。[真名井沢ノ峰南尾根(キワダクボクボノ峰南尾根)までの遡上の様子はこちら]右岸の薄ーい踏み跡をたどりますが、すぐに行き詰まり左岸に移るもすぐに行き詰まり、水も少ないし沢身を歩くのがいちばん楽チンそうだと判断。滑りそうで滑らなくてけれどもやっぱり滑ったりする岩の上を伝ったり、背丈ほどもない小さな滝の横をよじ登ったりしながら遡上します。
キワダクボの右岸に流れ込んでいる大岩沢です。正面に下ってくる予定の大岩沢左岸尾根が出合に落ち込んでいます。
岩だらけのキワダクボをちょっと登ると
前回に登った真名井沢ノ峰南尾根(キワダクボノ峰南尾根)です。下端は二俣の出合で薄く水をかぶっています。
キワダクボ左俣左岸尾根をめざして左俣を遡上します。水量は少なくビシッと鋭いV字形の沢です。
沢身しか歩けそうにありません。両岸から倒木が沢にぶすぶす突き刺さったりばたばた倒れかかったり、
岩がごろんごろんしたすき間を縫いながらの遡上です。
んっっっ、急傾斜に大岩が積み重なっています。その上の正面はでっかい岩壁が立ちふさがっていて、右手は黒い大岩の垂直な岩肌を水がジャージャーと流れ落ちています。絶望的な光景です。
けれども、山の神はまだ見守ってくれたようです。正面の岩壁の左に回り込むルートがなんとなく見えます。
這い上がってきました。
でっかい岩を回り込み、
よじ登り、岩の上に立ちました。下流方向です。
振り返り上流方向です。岩のつづきを登ります。もう少し先まで回り込めばよかったです。岩を下り、
遡上再開。すぐにめざすキワダクボ左俣左岸尾根です。キワダクボの左俣はまた二俣に分かれていてその出合にキワダクボ左俣左岸尾根の下端が落ち込み、沢に姿を変えています。取付きます。
登ってきました。出合を見下ろしています。
振り返ると大岩がどかんと尾根を覆っています。それほど高さはないので正面突破です。
大岩を越えるとヒノキの植林内のキッツい急登です。
標高1050m圏(以降「標高」省略)でそこそこしっかりした作業道を横切ります。
1110m圏で勾配がゆるみ、
ザックのベルトポケットに入れっぱなしにしていた山崎製パンの「チョコレートようかん」を喫食します。何回もの山行に付き合ってもらって外箱はぼろぼろです。
左手に下る予定の大沢岩左岸尾根が見えます。
登ってきて
登ります。空が広がってきました。
1190m圏でビシッとした作業道を横切ります。どこからきて
どこへいくのか
右に少し歩いて小尾根を越えると立派な桟道と石積が見えました。うーん、どこにいくんでしょ。
尾根歩き再開です。青空を稜線がへの字に切り取っています。
めちゃくちゃキツい傾斜です。這うように登ります。
登ってきて
赤杭尾根の登山道に出ました。そのまま横断して
1270m圏に立ちました。これにてキワダクボ左俣左岸尾根はおしまいです。
次は大岩沢左岸尾根を下ります。赤杭尾根を川苔山方向へ登ります。
次は大岩沢左岸尾根を下ります。赤杭尾根を川苔山方向へ登ります。
キワダクボ左俣左岸尾根のダイジェスト動画です。
狼住所(おおかみずんど)の道標で赤杭尾根をはなれて「本仁田山・鳩ノ巣駅」方面へ。
道中。
舟井戸のベンチを通過し、
小尾根を越えて
大岩沢左岸尾根の下降点に着きました。
1240mの標高点を見上げます。地形図上はあのあたりが大岩沢左岸尾根のてっぺんです。てっぺんまで登るか登らないか、ちょっと悩みます。
下ります。
下ってきて
下ります。分岐もなければ勾配の劇的な変化があるわけでもなく、
耳をすませばタンタンと音が聞こえてきそうなたんたんとした下りがつづきます。
下草がボーボーしだしたところでスマホGPSを引っ張り出してみて驚きました。尾根が違っていました。愕然です。
大岩沢左岸尾根はずーっと左(北)です。たんたんと下っている場合ではありません。トラバース(山腹水平移動)して大岩沢左岸尾根に向かいます。1090m圏です。
獣道も見あたりません。テキトーに歩きます。
小尾根を越えさらに斜めに下りながらトラバースをつづけ、
ようやく大岩沢左岸尾根に立ちました。下降点以来の大岩沢左岸尾根です。幅広で進路がはっきりしません。念のためスマホGPSでチェック。ほぼ真東に下ります。
すぐにしっかりした作業道を横断しました。1020m圏です。
急降下です。水の音が聞こえてきて
左手下にキワダクボが見えてきました。
急降下なうえにとんがった岩がごつごつと突き出てきました。足の置き場に苦労します。足首がグギってなりそうでじんわりじんわり下ります。
倒木をくぐったりもします。手をのせた木が朽ちていてグジュッて折れるというか崩れて岩の角で胸を引っ掻いてしまいました。
キワダクボはもうすぐです。下ります。
キワダクボに降りました。これにて大岩沢左岸尾根はおしまいです。
キワダクボをちょっと下って大岩沢左岸尾根を振り返りました。次は左手の大岩沢右岸尾根を登ります。さて、どこから取付きましょう。