奥多摩尾根歩き
檜尾根

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檜尾根(840m圏の岩崖)→(4時間)檜岳→(25分)シラカケ岩→蝉笹山→(35分)熊倉山→笹平→笹平水場→官舎跡→三ツ又→(1時間50分)日野コース登山口(林道三又線終点)→山の神→弟富士山→(1時間15分)[GOAL]秩父鉄道武州日野駅


岩崖を前に、せっっかく苦労してここまで来たのに撤退するしかないか、と薄い絶望感に包まれていたんですが、岩崖をよーく見ていると帯状の道(バンド)のようなものが見えます。引き返すことができるところまで行ってみる、と意を決して岩角にに手をかけました。

どこか歩けるところがないか、必死に探しました。木立でよく見えなかったんですが、岩崖に近づいてみると正面やや左上にバンドを発見。歩けそうです。杖は背中とザックの間に差し込んで背負い、岩角に手足をかけてバンドまで登りました。
奥から歩いてきました。右手は切れ落ちているんですが木が多いのでそれほど恐怖感はありません。右上が岩崖を前にしてブツッと切れた檜尾根です。
しっかりしたバンドが続いています。岩肌に右半身を擦りつけるようにして進みます。
バンドは終わり、踏み跡はあるようないような。
岩崖の横っ腹をもう少し進んでみます。
この先は急傾斜ののっぺりトラバースです。ちょっとデンジャラス。トラバースを続ける理由はないので
右手を見上げ尾根をめざします。
這い上がります。
這い上がってきて
這い上がり、空が見えます。
880mあたりで尾根上に復帰しました。やりました! 840mから880mにかけての岩崖を登りきりました。ジグでも踊りたい気分ですがヤブだらけだし、そもそもジグは踊れません。先に進みます。
濃いヤブです。
900m圏のピークです。左から登ってきた尾根と合流し、下っていきます。
久々の急登が始まりました。
登ってくると
山仕事の遺構です。すぐ先には
一里塚みたいなちっちゃなピークがありました。1050m圏です。
一里塚で腹ごしらえをします。お値段20%引きなんですがザックの中で大きさは50%引きになってしまったヤマザキの「焼きカレーパン」を食べます。
一里塚の向こうに見えた宗屋敷尾根。腹ごしらえを終え、先に進みます。
ニョキッと立った岩を通過します。
この写真ではまったくわかりませんが、大岩が尾根をふさいでいます。
左に斜上してきて
1080m圏で勾配はようやくゆるみ、
と思ったらまたキツくなって
登ってきて
ちょっと一息、
と思ったらまたまたです。
グーーッと登ってくると
檜岳が見えました。遠いような近いような。
ヌタ場を通過します。
ちょっとデンジャラスなヤセ尾根を歩きます。
1270m圏でそこそこしっかりした道が尾根を乗越していきました。
登ります。
山頂直下の急登です。急登すぎます。
登ってきて
大岩の横を這うように登り、
登ってきて
勾配はゆるやかになり、歩いていくと
檜岳の頂上に到着。これにて激登に激登を重ねた檜尾根はおしまいです。山頂は1451mの標高点です。標石が埋まっていて彫られた文字をよーく見ると「主図根点」と読めるような気がします。
ちょっと休憩して熊倉山をめざします。ここからは熊倉尾根です。
急降下、ゆるく登り返す、のセットが何度かあってこれはシラカケ岩の手前の急降下。シリカケになるくらいの急降下でした。。。
さて、そんなこんなでシラカケ岩の根元に到着。
シラカケ岩からの眺め。歩いてきた檜尾根、檜岳、熊倉尾根が見えます。奥は酉谷山でしょうか。
南方向。長沢背稜を背景に幾筋もの尾根がひしめきあっています。
西方向。奥に妙法ヶ岳から右に下る妙法ヶ岳北東尾根が見えます。
北西方向。両神山しかわかりません。シラカケ岩を出発します。
宗屋敷尾根のてっぺん、蝉笹山を通過し、
熊倉山に到着。三等三角点があります。標高は 1426.50m、基準点名は蝉。ちょっと休憩して日野コースを下ります。
くちびるを突き出した大岩。
笹平。
笹平の水場。下流の皆様、すみません。顔も洗いました。でも、思うほど汚くないはずです。多分。
官舎跡。
寺沢川(の上流?)を右往左往しながら下ります。沢沿いの道はそこそこ荒れています。橋が流されていたり、「道がなくなった?」と思ったら対岸に道の続きがあったりします。
左の林道には上がらず、沢沿いの旧ルートをたどります。
祠。
林道秩父中央線に降りると日野コースはおしまいです。少し歩いて林道熊倉線を下ります。
武州日野駅あたりの町並み。
寺沢川に架かる山の神橋のほとりの山の神。
矢通反隧道(やとおそりずいどう)。昭和16年完成。資金不足で水平なトンネルにできなかったらしい。丸い標識と白い看板の間に向こう側が見えています。確かにそこそこの傾斜がついています。ここを歩くたびに住民は泣いたでしょうか笑ったでしょうか。
弟富士山(おとふじやま)山頂の浅間神社。
日本一の「弟富士さざれ石」。帰宅して調べると、さざれ石は雨水で溶かされた石灰石が接着剤になって小石どうしをくっついたものらしい。こんなにでっかくなるまでいったいどれだけ時間がかかるのでしょう。
なにが日本一なのかわからないけれど、ご利益はすごい。もちろん、なで回してきました。
踏切でまた驚かされて武州日野駅に戻ってきました。ホームをぶらぶらしながら電車を待ちます。影森行きの電車がやってきました。影森で羽生行きに乗り換え、御花畑駅で降ります。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。岩崖をなんとか登りきることができ、日野コースも堪能しました。また、よろしくお願いします。