奥多摩尾根歩き
ヨコスズ尾根、シャクナン尾根

(3/3)


シャクナン尾根→(3時間20分)林道→グミノ滝登山道分岐→県道→秩父さくら湖右岸道路→国道と秩父線の間の道→(3時間30分)[GOAL]西武鉄道西武秩父駅


シャクナン尾根(後半 標高1260mから西武秩父駅まで) 尾根上をしっかり歩いて行こうと思ったんですが、1260mの標高点を過ぎていきなり進路を間違えました。たいしたロスにならずにすんだんですが、はっきりしない地形や分岐での尾根の選択は手強いものでした。雪深い急降下が続き、チェーンスパイクは役に立たなくなったりもしました。914mの標高点を過ぎてからの尾根はトゲトゲの藪に声にならない悲鳴を上げっぱなしでした。
※無積雪期のヨコスズ尾根、シャクナン尾根の記録はこちら。

標高1260mを過ぎてすぐの分岐はほぼ直進ですが、間違って左に下ってしまい、おだやかな尾根を
下ってきて
下ると、林道にぶつかりました。尾根は林道の向こうに続いていますが天目山林道はもっと幅広いイメージです。スマホGPSで確認してみると地形図にはない林道でした。おまけに、と言うかちっともおまけじゃないんですが、進路が違っていることがわかりました。下りたい尾根はもっと右です。この林道をたどっても目指す尾根にぶつかりそうですが、雪はかなり深そう。
登り返すことにしました。歩きたい尾根はあちらです。トラバース(山腹水平移動)はやはり雪深そうなので却下。
1250m圏まで登り返し、右の尾根を下ります。
1210mあたりで先ほどの林道がタッチアンドゴーで左に消えていきました。そのまま尾根を下ります。
天目山林道にぶつかりました。
遠くの山並み。手前は仙元尾根。その向こうは有間山(ありまやま)の稜線、かも。
むき出しの山肌を大きなくの字で林道に降りました。
下ってきた尾根に向かって左にのびる林道。
右にのびる林道。立派な林道です。
林道に背を向け、尾根の続きを下ります。渋い林班界票「23|26」が木にくくりつけられていました。
1140m圏で作業道らしき雪の凹みを横断。
雪は膝近くまであり、歩きづらいったらありません。
幅広い林道(?)の上に出ました。ここで行き止まりになっています。倒木の根をつかみながら
林道に降りました。これは尾根に向かって右方向。地形図にはない道です。
下ってきてチェーンスパイクを脱ぎました。足は重いし、滑りまくるし、足を振って雪を落とすのに時間がかかってしようがありません。もっと早く脱ごうと思っていたんですがずるずるとそのままにしていました。
かなりの急降下が続きます。
ラッキー! 右隣の尾根を巻いてきたらしい雪の凹みにぶつかりました。たどります。
けれども雪の凹みはすぐに尾根を巻いて行っちゃいました。残念。
下ります。
下ってきて
雪が薄くなってきました。
1030m圏から勾配もゆるくなり、足取りも軽く、
お隣の尾根を見る余裕もでてきました。
ちょっとした急降下もあったりして
ややヤセ尾根を下っていくと
914mの標高点に到着。分岐です。左の尾根を下ります。
枯れた下草のせいでしょうか、なんとなく尾根の雰囲気が変わりました。
広場みたいな場所を横切ります。水の流れる音が大きく聞こえるようになりました。細久保谷でしょう。
雪はほぼなくなりました。楽ちんです。
道中。右手(東)に見えた鉄塔を背負った仙元尾根とその奥に有間山から大持山(おおもちやま)につながる稜線が見えました。
左(北西)には大平山から北西に細久保谷に下る尾根が見えました。
正面は小籔。尾根はどこにあるのでしょう。テキトーに下ります。
下ってきて
下ります。トゲトゲを持った細い木が痛いし服やザックをガリガリと引っかきます。
ラッキー! 踏み跡にぶつかりました。パクっと食いつき、たどります。
今度は踏み跡は続きました。820mあたり。尾根の形がはっきりしてきました。
ワイヤーを通過し、
780mあたりで標石の埋まった作業道を横切ります。
天目山林道が見えました。
尾根の突端まできました。ヘアピンカーブを描く林道が見えます。
左へ下る踏み跡をたどると木の階段に出ました。
林道に立ちました。これにてシャクナン尾根はおしまいです。キビシい急登と急降下に始まって深い雪にも難儀し、尾根間違いもしましたが、なんとか歩き通せました。ちっちゃなガッツーポーズ。ですが、悲しいお知らせがあります。この時点でちょうど16時。はるか先の浦山大日堂バス停から最終バスが発車する時刻です。秩父さくら湖沿いの道をえんえんえんえん歩くことが決定しました。
林道を下り始めてすぐ、「一杯水・三ツドッケに至る」分岐を通過します。グミの滝への登山口でもあるようです。
細久保谷右俣の堰堤。堰堤下で2人の釣り人がうつむいて仕掛けに取組んでいました。
てくてくと歩きます。
「仙元谷」と書かれた案内板の向こうの滝を見て、
左俣沢橋(ひだりまたざわばし)を渡り、
仙元林道への分岐を通過します。
シゴー平という広い平坦地に着きました。急な階段の上、大岩の下に祠があり、
現役じゃないと思われる小屋(埼玉森林管理事務所の施設らしい)なんかが建っています。
細久保橋(ほそくぼはし)のゲートを抜けます。
細久保谷の上流方向。
唐澤橋(からさわばし)を渡ります。
なぜか軍手が写っている浦山川に架かるのわまた橋を渡った先の県道を左へ。右へ行けばすぐに浦山大日堂バス停です。
ツーショット。
道路の両側に並んだ天狗や龍やクマやシカやイノシシやいろんな彫刻に睨まれて、トンネルをくぐり、
謎の黒い切り株を通過します。
山掴(やまつかみ)という地区に向かう道が封鎖されていました。まっ、人は大丈夫でしょ、と軽く考えてどんどん進んだんですが、
山掴トンネルの前で絶句。トンネルは真っ暗です。ヘッドライトは持っているんですが山の暗闇とトンネルの暗闇はまったく別物。トンネルのほうが数倍怖いです。地形図によるとトンネルの長さは約200m。うーん、早足で2分も歩けば抜けられるはずだけれども万が一、途中でバリケードがあったりしたら悶絶、絶望してしまいます。閉所恐怖症の自分を呪いながら引き返します。
18時10分、浦山大橋を渡ろうとしたらポッと街灯がつきました。浦山大橋を渡りきると通れなかった山掴トンネルからの道と合流します。
寄国土(ゆすくど いすくど)トンネルを抜けて撮影。
秩父さくら湖をはなれ、久保商店やきとりハウスで缶ビールを購入。店内は地元客(多分)で大賑わいでした。
国道と秩父線の間の道路を歩き、西武秩父駅へ。ラビュー52号に乗車。長ーい尾根歩きが終わりました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。