奥多摩尾根歩き
滝子山東稜

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今回は浜立尾根(はまたておね)を登り、滝子山東稜(たきごやまとうりょう)を下りました。山梨県への遠征です。
長い記録になったので浜立尾根滝子山東稜を分け、さらにそれぞれを2ページにして投稿します。尾根の名前は『大菩薩連嶺 中央沿線の山 登山詳細図』(吉備人出版)によります。
滝子山東稜は「この先岩場危険」の道標にすべて語られていました。
尾根の位置は下図を参照にしてください。
コース [START]滝子山→滝子山東稜→沼ノ沢ノ峰→(2時間45分)1057m標高点(中平)→(25分)鞍吾山→(50分)林道→(2時間10分)[GOAL]JR中央本線初狩駅
(6時間10分)
歩いた日 2024年7月6日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]滝子山→滝子山東稜→沼ノ沢ノ峰→(2時間45分)1057m標高点(中平)


滝子山の山頂から東へ滝子山東稜を4、5分ほど下った二等三角点で初狩駅への下山路を分け、「この先岩場危険」な尾根に踏み入りました。

滝子山の山頂から滝子山東稜を下っていくとお子様ランチ集合! みたいに旗のような道標が立っています。ケチャップライスのかわりに二等三角点です。標高は1590.27m、基準点名はずばり滝子山なんですが、たき「ご」やまではなくてたき「こ」やま。どーでもいいか。
どーでもよくないのが滝子山東稜を指す道標です。真ん中の旗です。「この先岩場危険」と書かれています。えっ! と思ったんですが、ちょっと古めだけれども道標があるくらいなら大丈夫でしょう、
と下りはじめました。そこそこキツい勾配ですが岩場の気配はありません。
1440mあたりの分岐です。右へ。
尾根はぎゅっとヤセました。
大岩を右へ回り込みます。
ヤセた岩稜を下るんでしょうか。道標類はありません。けれどもあの先はどう見ても切れ落ちています。先ほどから「この先岩場危険」が薄ぼんやりとした光で点滅しています。黄色です。
左に急降下する、踏み跡以上道未満みたいな踏み跡があります。下ります。
下って回り込んできた鞍部です。あまり登りたくない岩稜を見上げます。1410m圏です。スマホGPSで進路を確認します。な、なんと僥倖です。滝子山東稜は左手の
あちらの尾根のようです。ぶ厚い落ち葉を踏みながらトラバース(山腹水平移動)します。で、あちらの尾根で念のためもう一度スマホGPSで進路を確認したところ、な、なんと奇禍です。とほほ。先ほどの尾根でよかったみたい。
鞍部に引き返します。スマホGPSの挙動がなんとなくおかしい(立ち止まると細かくあちらこちらにピョンピョン軌跡が跳ねる)とは思っていましたが、じっくり確認するべきでした。
岩稜を登ります。「この先岩場危険」が点灯しっぱなしです。赤色です。
ちょっぴり展望があったりもして
1360m圏の分岐です。右へ。
ガツンと切れ落ちています。
左へトラバースしてあちらの小尾根を下って崖を巻きます。
本筋に復帰はしたものの険しい岩場がつづきます。
左手下から水面は見えませんが水の流れる大きな音が聞こえてきます。
どうやら岩場は脱したようですがキツいアップダウンの連続です。
赤色の「この先岩場危険」は消灯し、尾根道は白い砂粒で覆われました。何十年か前、西表島の浜をあ歩いた記憶がちょっとだけ蘇りました。
1300m圏の分岐です。左へ。右はビシッと切れ落ちています。
また分岐です。地形図からはわからない右に下っている尾根ではなく、ほぼ直進します。1260m圏です。
わざわざ載らなくていいのに、みたいな大岩がヤセ尾根の上で傾いています。越えると
ガクンと下ります。砂粒がズズズズズッてなってちょっと怖いです。
ヤセてなくなりそうな鞍部からのとんでもなくキツそうな登りです。巻道は見つかりません。
少し登ると「お正人のタル」と彫られた板が木にくくりつけられていました。
登ってきて
登ります。ロープが張られています。砂粒が滑ります。ここはロープ4、岩2、自力4くらいの頼り加減で通過。
ズザザザズザッズと登り詰めると
平坦なピークでした。1250m圏です。「沼ノ沢ノ峰」と彫られた板が木にくくりつけられています。
歩きやすそうな尾根道が真っすぐのびています。が、
いきなりこんなヤセ尾根になったりもして
1230m圏の分岐は左へ。滝子山東稜は分岐が多くて下るのはかなりやっかいな印象です。
そこそこの傾斜でぐんぐん下っていきます。
なんだか尾根は整備された雰囲気になってきました。木々も楚々と立っているように見えます。
アセビです。だからどーしたと聞かれてもちょっとわかりません。ただ、つい最近、山の所有者の境界にアセビを植えることがあることを知りました。
ヤセ尾根がつづいて
楽しいです。落ちなければ。
1090m圏の分岐です。やや右へ。このあたりから尾根はかなり平坦になってきました。
尾根はより平坦に、幅は広がっていくようでそうでもなく、
東京電力の葛野川線19鉄塔をくぐります。
1060m圏の分岐。脇目もふらず直進です。
1057mの標高点あたりです。『詳細図』には中平(なかだいろ)と記載がある場所です。現場には細いコンクリート杭が刺さっていましたが、標高点とは関係のない境界杭だと思います。
そういえば滝子山の三角点に立っていた道標はあれっきりです。これまで歩いてきたルートが道標が意図するルートだとすると、道標が指し示していいの? みたいな、なかなかハードだと思います。
鞍吾山をめざします。