奥多摩尾根歩き
笙ノ岩山西尾根、松岩ノ頭西尾根

(2/2)


笙ノ岩山→(35分)松岩ノ頭→松岩ノ頭西尾根→(1時間10分)シオジ窪二俣→倉沢林道→(35分)魚留橋→倉沢林道→(40分)倉沢バス停→(35分)[GOAL]川乗橋バス停→JR青梅線奥多摩駅


松岩ノ頭西尾根は全行程がかなりヤセたキツい急降下です。下降はじめとシオジ窪二俣の出合を見下ろすようになってからは、薄く積もった雪が凍っていてかなり怖い思いをしました。

松岩ノ頭を目指して出発します。木立のはるか向こうに長沢背稜が見えます。正面のピークは鳥屋戸尾根のてっぺん、蕎麦粒山(そばつぶやま)です。
こんな道をてくてく歩きます。
川苔山が近くに、大岳山(おおたけさん)が遠くに見えました。
1290m圏の塩地ノ頭です。以前、塩地ノ頭北西尾根を下ったことがあるんですが、下降点はもっと手前です。
塩地ノ頭からの景色。
松岩ノ頭へはグーッと下ります。
シオジ窪右俣の源頭部を過ぎ、
次のちょっとしたピークが松岩ノ頭(1268mの標高点)です。Richを飲みながら休憩します。
Richはアルミボトルなんですが、気温の寒暖にかなり敏感です。缶が凹んだり元に戻ったりするたびにザックのサイドポケットでペコ、パコって音がします。そのたびに、なっ、なに? と驚いてしまいます。まっ、そんなことはどうでもいいんですが、
松岩ノ頭西尾根を下りはじめます。いきなりとんでもない急降下です。おまけにザレた地面を薄く覆った雪が凍っていてズルガリと滑るのなんのって。尾根の上方のちょっぴりは、シオジ窪右岸尾根(塩地ノ頭北西尾根を下ったときに登った尾根です)と重なっています。
ヤセ尾根の急降下です。手を地面に付けたり、木をつかまないとこわいです。
標石が埋まっていました。標石があるということは、いまはキビシいけれどそのうちおだやかになるはず、などと思っていたんですが、標石はここだけでした。
ズリズリジワジワと下っていきます。右に進めばとんでもないことになりそうです。左の尾根を下ります。
それにしてもとんでもない勾配です。木から木へヨタヨタと移りながら下っていきます。まるで飛び方を覚えたばかりのいたいけな小鳥のようです。なわけないか。
下ってきて
下ります。造成されたようなヤセ尾根がのびています。
勾配は少しゆるみました。
下ってきて
下ります。また急降下です。
ズーッと先の先まで急降下です。
やっとおだやかになりました。が、もうだまされません。これまで、ちょっとおだやかになったら倍返しの急降下、の繰り返しでした。
だまされました。しばらく急降下はやってきません。
尾根の右。シオジ窪左俣側。
左。シオジ窪右俣側。地形図を見るとこちらはかなり切れ落ちているんですが木のおかげでデンジャラス感はありません。
急降下がはじまりました。
それほど高度を下げたわけではありませんが、雪は雪のままでとても歩きやすくなりました。
ヒエ~ッというような急降下がはじまります。幸い、どちらに落ちても木に引っかかりそうです。
左にのびて、ちょっと先でふつりと切れ落ちている小さな尾根を通過します。
970m圏で微妙に尾根は分岐しています。
左へ下っていきます。
下ってきて
下ります。尾根の両側から水の流れる音が聞こえてくるようになりました。谷にちゃんと降りられるか、が問題です。
950m圏の分岐です。形のはっきりした左に進んだんですが、すぐ先で切れ落ちていました。
進路変更。右の尾根を下ります。
尾根はちっとも広がりません。ヤセのままです。
900m圏です。尾根の右。
左。
目を上げた正面は右手前に滝入ノ峰と倉沢見通尾根、ヨコスズ尾根。遠くに鷹ノ巣山と石尾根、稲村岩尾根、巳ノ戸尾根、鷹ノ巣尾根がばっちり見えました。
尾根はさらにヤセて、シオジ窪の左俣と右俣の出合に向かって激しく落ち込んでいます。下の方で長いピンクテープがヒラヒラ揺れています。この尾根で初めてマーキング類を見ました。それにしてもこの切り立った劇ヤセ尾根にいったいどんなマークが必要なのでしょう。
松岩ノ頭の下降点と同じく地面は凍っています。突き出た岩や根っこを探して足をかけ、慎重に下ります。
下ります。
下ってきて
シオジ窪左俣を見下ろしながら、ここから滑り落ちたらどうなるのかなあ、などと思いながら、
下ります。まだどうすれば谷に降りられるかわかりません。
松岩ノ頭西尾根の最下端部の崖の上に立ちました。眼下で左俣と右俣が出合って流れ下っています。なんとか出合まで降りられそうですが、あまりにデンジャラス。それにシオジ窪に降りてもその先のルートがよくわかりません。シオジ窪沿いに道がないかと両岸を探したんですがなさそう。
で、ふと見た左の右俣の対岸。うっすらと積もった雪が薄い踏み跡をあぶり出しています。踏み跡は尾根上に向かって登っています。あの尾根に乗ればシオジ窪を高巻きできて長尾谷に降りられる可能性大です。
松岩ノ頭西尾根をちょっと登り返し、右俣を石伝いで渡ります。
対岸の尾根に乗り、右俣沿いに下ります。松岩ノ頭西尾根の下端です。右上から右俣、左上から左俣が流れ落ちています。
松岩ノ頭西尾根の上方。
シオジ窪左岸の尾根を下ります。この先でシオジ窪と長尾谷が合流しています。右のシオジ窪に下るそこそこしっかりした踏み跡があります。これは塩地ノ頭北西尾根を下ったときも歩いた踏み跡です。思い出しました。左に木橋も見えています。
シオジ窪を渡ります。
シオジ窪の上流方向。あの奥で左俣と右俣に分かれています。正面奥やや左が松岩ノ頭西尾根です。
忘れていました。松岩ノ頭西尾根の最下端部の崖の上に立ったところで松岩ノ頭西尾根はおしまいとします。
長尾谷を渡り、倉沢林道の終点(?)から谷に架かる木橋を登ってきました。右手が長尾谷とシオジ窪の出合です。
スタートした倉沢バス停を目指します。
棒杭尾根の取付を通過します。
地蔵橋を渡ります。
魚留橋を渡ります。
倉沢谷を渡った地点を通過します。
めちゃくちゃ怖い思いをして這い登った笙ノ岩山西尾根の三角ピークを通過します。
倉沢橋が見えてきました。バスは当分ありません。奥多摩駅に向かって歩くことにしました。
凸凹コンビを通過します。
日原街道から日原川の上流を振り返って。
川乗橋バス停でバスを待つことにしました。川乗林道は2022年3月中旬(予定)まで改修工事で通行止めらしいです。ゲートががっちり塞がれていました。
奥多摩駅行きのバスがやってきました。
途中下車して缶ビールを購入。久々に奥多摩の女(ひと)に会ったんですが、ちょうど勤務を終えようとしているところでした。雇用主さんにオフ用の服を着せてもらっていたのでアイコンタクトだけで別れました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。しんどく、かなりデンジャラスな場面もありましたが、無事帰ってこられました。楽しかったです。また、よろしくお願いします。