奥多摩湖からムロクボ尾根を登り、三頭山(みとうさん)から笹尾根(ささおね)を数馬峠(かずまとうげ、上平峠・かみひらとうげ)まで歩き、数馬の湯に下山ました。全行程が一般登山道です。
下調べによると、ムロクボ尾根は東隣のヌカザス尾根(以前、下った記録はこちら)ともども急坂で有名らしく、おっかなびっくり歩き始めたんですが、これがまあ、確かにきついのなんのって。2012年版『山と高原 奥多摩』(昭文社)のコースタイムは2時間なのに、2時間40分もかかってしまいました。
三頭山からの笹尾根はきついアップダウンはほとんどなく快適です。ムロクボ尾根で遅れた分をちょっぴり取り戻すことができました。
数馬峠から南へ下る道は歩きやすい素敵な尾根道で、名前がないのが不思議です。ちょっと得した気分になりました。
もう一つ拾いものだったのは、南秋川まで下ってからの数馬の湯までの「近道」。時間にして10分そこそこなんだけれどもマイナスイオンを浴びながら(冬場はちょっと寒いですけど)デンジャラスな桟道を歩いたりするオススメの細道です。
ムロクボ尾根ほか
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■コース | 奥多摩駅→深山橋(みやまばし)バス停→三頭橋→ムロクボ尾根→(深山橋バス停から2時間40分)ヌカザス尾根に合流→入小沢ノ峰(いりおざわのみね)→(50分)鶴峠(つるとうげ)分岐→(30分)三頭山→笹尾根→(10分)ムシカリ峠→大沢山→(1時間20分)槇寄山(まきよせやま)→(40分)数馬峠(上平峠)→(50分)数馬の湯 |
■歩いた日 | 2016年12月23日(金 天皇誕生日) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR青梅線奥多摩駅→深山橋バス停→三頭橋→ムロクボ尾根→ヌカザス尾根に合流→入小沢ノ峰→三頭山(西峰)
ムロクボ尾根→ヌカザス尾根は、急登大好き人間集まれ!! みたいな尾根歩きです。
おはようございます。奥多摩駅前です。ガスが湧き、朝方まで(多分)降っていた雨のため路面が濡れています。
深山橋バス停で降車。すぐ先の深山橋に向かいます。
クリーム色の深山橋を渡り、その先のグレーの三頭橋(みとうばし)を渡ります。三頭橋はテレビ東京とBSジャパン共同制作の2時間ドラマ『水曜ミステリー9 駐在刑事(奥多摩駐在刑事)』の第4作で寺島進が演じる江波敦史(奥多摩警察署水根駐在所警部補) が自転車で走り抜けたことでも有名 。
正面がムロクボ尾根の下端です。右奥に向かって尾根を歩きます。
三藤橋を渡ってすぐの木の階段が登山口です。
立派な道標がありました。
尾根に取り付いてすぐの看板。「丸山尾根」って何よ。
濡れた落ち葉や木の根で滑ります。
きつめの坂が続きます。
650m付近。振り向いて奥多摩湖。湖面にはまだ陽が届いていません。
麦山橋(むぎやまばし)が朝日を反射していました。麦山橋はテレビ東京とBSジャパン共同制作の2時間ドラマ『水曜ミステリー9 駐在刑事(奥多摩駐在刑事)』の第4作で1秒ほどのカットが放映されたことでも有名。
ゆるやかなくの字くの字で登っていきます。
フッと先が消える道ってゾクゾクします。
「丸山山頂」と書かれた道標。あまり山頂ぽくありません。
振り向くと純白の仏舎利が見えたけど、写真では白く飛んで雲と一体化してしまいました。
「ツネ泣峠」まではどうにか判読できましたが、あとは読めません。
ユラリとした尾根筋。
780m付近。
道標だったらしきもの。
支柱の根元には「橋沢尾根」と書かれた看板。ムロクボ尾根はいろんな尾根が合体したものなんでしょうか。
やせ気味の場所もあります。
きつめの坂が続きます。
820m付近。
サンシャイン オン マイ ストマック メイクス ミー ハピー。
ぐわーんと登ります。
ロープもありました。
880m付近。迷いよけのロープがありました。
右手にできたばかりのように見える作業道が伸びていました。
道標。いちばん上は「橋沢滝?尾根」とかろうじて読めるけど、調べてみると「橋沢滝坂尾根」らしい。ムロクボ尾根って複雑な過去をお持ちなんでしょうか。
「そんな過去なんて知りません!」と対面に立つ新しい道標。
賑やかな場所を通過。
950m付近で東南東を眺めてみた。だからどうしたといわれても困る。
迷いよけのロープを右手に見ながら通過。
長くてきつい坂です。
「ツネの泣坂」しか読めない道標。先ほどの「橋沢滝坂尾根」の道標もそうだけれど、どうやら金属板は下から腐食するようです。それはともかく、ここが「ツネの泣坂」なのか、ここから「ツネの泣坂」が始まるのか、この先に「ツネの泣坂」があるのか、調べてはみましたがわたくしには確かなことはわかりません。まあ、このあたりからヌカザス尾根に合流し、入小沢ノ峰(いりおざわのみね)あたりまでが「ツネの泣坂」だろうときわめておおざっぱな解釈で自分を納得させることにしました。
右手に通行止めのロープがありました。「通行止」の看板にピースマークが貼り付けられていました。
きついです。
ヌカザス尾根と合流し、登ってきた坂を見下ろしました。写真の4倍はきつい坂です。ムロクボ尾根はこれにて終了。
合流地点の道標。
ヌカザス山方面、というか山頂まで時間にして1分くらいではないでしょうか。でも行きません。逆方向の三頭山に向かいます。
ネットに掲載されている10年ほど前の写真を見ると、この道標の支柱の下部に「ツネ泣峠」と彫られていたようです。現在は朽ちて読めません。ヌカザス尾根を歩いて10分ほどの場所です。
急坂です「ツネの泣坂 第2章」といったところです。「ツネの泣坂」の名前の由来ですが、思いっきりまとめると、坊さんとの愛欲に溺れた娘ツネが朝帰りの途中のこの坂で朝日が昇り始めてしまい、奉公先の旦那にバレてしまうと泣いてしまった、ということらしいです。違うかな?
工事現場並みにロープが張られている場所を通過。
いい天気です。でも天気とは関係なく激坂は続きます。
写真の6倍はきつい坂を登ってきました。
「ツネ泣峠」から20分ほどで入小沢ノ峰に到着。ツネの泣坂を登りきりました。
あちらこちらで見かける山名板。
どこかへの分岐を通過。
ツネの泣坂は終わったはずなんだけれどもまだ急坂があります。
左から神楽入ノ峰、小焼山の公算大。
鶴峠(つるとうげ)への分岐を通過。
プチ切り通しみたいな場所を通過。
御堂峠(みどうとうげ)へのルートを外れ、三頭山の西峰に直登しました。こんな広い尾根筋でした。
三頭山の西峰に到着。
富士山がドカンと見えるときは見えるようです。
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長沢背稜(ながさわはいりょう)や石尾根(いしおね)に連なる山。
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『奥多摩 それを繞る山と渓と』(田島勝太郎著 山と渓谷社 昭和10年刊 国立国会図書館所蔵)に掲載された「鹿倉山(ししくらやま)より見たる三頭山」。右奥が笹尾根でしょうか。