前回の井戸沢尾根(いどさわおね)と馬頭刈尾根(まずかりおね)は辛かった。早々にバテて後半は両足の痛みが襲いかかってきた。
で、リベンジというわけではないけれど、似たようなコースを歩くとどうなるかを確認してみようと思った。足の痛みがなくなってから20日間ほど、できるだけ歩く距離を増やし、体重は増やさないようになんとなく意識しながら生活、という「アスリート気取り」な日々を送ったのです。
チョイスした尾根は三ノ沢尾根(みのさわおね)と茅倉尾根(かやくらおね)。三ノ沢尾根は前回の井戸沢尾根の西隣の尾根で、茅倉尾根は馬頭刈尾根上の鶴脚山(つるあしやま)から南西に延びる尾根。二つの尾根の間のルートは前回とまったく同じだけれども、これは足やら体全体の調子を前回と比べてみるのに好都合なのだ。ちなみにどちらも『山と高原地図』では無線で地形図にも記載のないルート。ただ『静かなる尾根歩き』やネット情報でコースのおおよその様子はイメージできました。コースタイムはざっと7時間30分とふんだけれど実際のコースタイムは8時間10分ほどでした。
三ノ沢尾根は植林の中を歩く時間が多いけれど、息をのむような伐採地の光景が大きなアクセントの歩きやすい尾根です。大岳山(おおだけさん)へのルートとしていいんじゃないかなと思います。
茅倉尾根の後半はあらかじめ調べたルートとはまったくはずれました。理由は二つ。一つはそこそこ最近、崩落したんじゃないかと思われる場所があって『静かなる尾根歩き』のルートを(文字通り)踏襲できなかったこと。もう一つはルート探しの途中で地図に記載されていない林道(十中八九、廃道)に出くわしたこと。とてもじゃないけど降りられない急斜面の尾根を、大きく巻くように大荒れの林道が出現したんです。でもこの道はそのうちフェードアウトし、道なのか水流が削っただけなのか判然としない窪みを歩くことになっちゃいました。
三ノ沢尾根、茅倉尾根
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■コース | JR青梅線白丸駅→(1時間)[START]海沢への降り口→(30分)三ノ沢尾根取り付き→(30分)伐採地→(1時間10分)壊れた小屋→(10分)オキノ岩山 →(1時間10分)富士見台→(1時間20分)鶴脚山→(3分)茅倉尾根の降り口→(50分)610メートルあたり→(40分)廃れた林道→(40分)檜原(ひのはら)小前バス停→(25分)[GOAL]JR五日市線武蔵五日市駅 |
■歩いた日 | 2015年5月17日 |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR青梅線白丸駅〜三ノ沢尾根(伐採地のてっぺん)
三ノ沢尾根はテープ類はほとんどなく、あまり歩かれていないなようけれど、道ははっきりしている。
おはようございます。白丸駅です。「まいど!」ってな感じです。
数馬峡橋(かずまきょうばし)から多摩川の下流方向を見る。緑が濃くなってきた。
遊歩道で新緑を撮ったつもり。
道中。
2014年3月に貫通した城山トンネル。全面完成は2015年6月らしい。
一付橋(いつけばし)は渡らず右の林道海沢線に入る。アメリカキャンプ村方面だ。
海沢隧道をくぐる。暗いです。目を閉じて歩いてみたけれど、開けているのとそれほど変わらなかった。
海沢隧道を出てすぐの、せみのはし(漢字は不明)。
坂本橋を渡る。
『静かなる尾根歩き』に記載のあった海沢谷を渡る送水ホース(画面中央やや下の赤い葉の左を走る細い管)が見えた。
送水ホースを見て、最初のガードレールの切れ目。あの切れ目から谷に降りるらしい。海沢隧道から約20分だ。
降りる。
身の危険を感じる木橋がかかっていた。
橋か、右のちょっとした崖をおりて下流を渡るか、30秒間ほど迷う。
橋上。意外とがっしりしている。ほとんど揺れない。けれど股間がきゅんとなる。
渡りました。怖かったけど面白かった。
すぐにそこそこ急な登りが始まる。
くの字くの字で登っていく。
道中。
左上に岩が見えてきた。おそらく、あの岩が露出した尾根に取り付くのが純正の尾根歩きなんだろうけど……。ま、無理はせず、くの字の道をたどる。
尾根筋が見えてきた。
こんなところを登ってきた。
尾根に乗る。また(腰ベルトにカメラを収納しているけれど、入れるときか出すときにモード切替が回ってしまうことがある)カメラが「ミニチュアモード」になっていた。
岩が露出した尾根の先端から下を覗いてみた。トホホ。これも「ミニチュアモード」。
これがこれから登る尾根。尾根らしい尾根だ。
こんな道を歩く。踏まれた跡はないけれど、とてもはっきりしている。
右(西)側を撮影。木立の向こうはかつて歩いた天地尾根(てんちおね)とその尾根上の天地山が見えているはず。
左(東)側を撮影。木立の向こうは前回歩いた井戸沢尾根(いどさわおね)が見えているはず。
きつい坂が続く。
で、突然、道はトラバースして尾根をはずれる。
で、突然、こんな伐採地に飛び出した。
尾根筋の左側はバッサリ伐採地。
ここで伐られた木は前回海沢林道でみた集積地に運ばれるに違いない。
左バッサリを登ってきました。
しばらくワイヤー沿いに歩く。
かなり広範囲に伐採されている。
ワイヤーと滑車。
なんだかかっこいい。
いろいろな尾根が見えた。
蜘蛛の巣のように張られたワイヤー。
伐採地のてっぺん。
てっぺんから左へ尾根筋をたどる。