奥多摩尾根歩き
北方川西尾根

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北方川西尾根分岐→北方川西尾根→天神山→(2時間)立河原(甲州街道)→(35分)[GOAL]JR中央本線初狩駅


北方川西尾根の赤い尾根はつづきます。ややこしい分岐はそれほどないんですが、とんでもない急降下がつづきました。

キッツい急降下です。
「ここから100m急な下り ゆっくりと」と書かれた板がロープが結ばれた木にくくりつけられていました。ロープは途切れたと思ったら
別の木からのびていて
途切れたらまた別の木から急斜面に添ってつづきます。
けれどもロープの黄色は退色して白色になっています。トラロープというよりはシマウマロープです。頼りすぎないのが吉。
下ってきて急降下が終わったと思ったら
ぐっとヤセて
すぐに広がりました。せわしないです。いま話すにはタイミングがちょっと遅れていますが車の音が大きく聞こえてくるようになりました。
トラロープの黄色が移ったみたいな真っ黄色のキノコを通過します。
680m圏で鉄塔をくぐります。
鉄塔の右手(西)がちょっぴり開けていて峰の山と寂しょう尾根の稜線が見えました。
ポコリとしたピークは696mの標高点のはずです。なにもないと思ったら大間違いです。
「天神山 696m」という山名板が木にくくりつけられていました。天神社は滝子川をはさんで南西にあります。直線距離で440mほど。社に正対すると、その方向にこの山頂が見えるはずです。
左右がヒノキの植林になって尾根相が一変しました。
650m圏のまーるいおだやかなピークの分岐です。右は滝子川へ。渡渉できれば天神社のすぐ近くに降りられるはずです。左へ下ります。
また尾根の雰囲気が変わりました。左植林、右雑木のそこそこの急降下をテキトーに下っていきます。
鉄塔を通過します。右手の遠くを列車が追い越していきました。
樹脂製の階段が設置されていました。
590mあたりで作業道を横断し、
すぐに分岐です。左ではなく、ほぼ直進します。
また鉄塔を通過します。
中央自動車道や甲州街道が見えてきました。
道? みたいな道を下ります。中央自動車道の金網に沿った急降下です。行き交う車の音がデンジャラス感を煽ります。
傾斜はさらにとんでもなくキツくなってきました。金網に指を引っ掛けながら下ります。
下ってきました。先ほどから車の音より水の音が大きく聞こえます。
少し下るとコンクリート橋が見えました。北方川に架かる橋のようです。
橋の手前で振り返って撮影。金網沿いのキッツい急坂(左)ではない道が鉄塔まであるみたい。
橋のすぐ上流の堰堤。雨がぽつりぽつりと降ってきました。
橋を渡ってくると道標が立っています。橋の方向には「北方川西尾根を上り 滝子山3時間」、北方川左岸を登っていく方向には「北方川東尾根を上り 滝子山3時間」と書かれています。もうひとつの「初狩駅」へ。
北方川沿いに下るとすぐに中自動車道のガードをくぐり、
朝に歩いた甲州街道に出て左折。初狩駅に向かいますが、
笹子川にかかる船石橋という橋を渡るとかろうじて「初狩駅」と読める道標が秋波を送っています。素直に単純にあっさりと誘われます。甲州街道をはなれて川沿いの道を歩きます。
秋波はどこへやら、雨は本降りになりました。大きな木の下でザックから傘を引っ張り出します。
初狩駅に着くころには雨はやみ、上り列車はほんの数分前に出たばかり。
駅前のローソンで缶ビールを買わなければ列車に間に合ったはずですがきょう歩いた山域にホームから乾杯! です。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。おかげさまで岩場岩場また岩場でまた岩場の寂しょう尾根、そしてとんでもない急降下を隠し持っていた北方川西尾根を歩き通すことができました。また、よろしくお願いします。