奥多摩尾根歩き
茅谷尾根、岩岳尾根

(3/3)


ビバーク地→(2時間30分)前飛竜→(1時間10分)飛龍山(大洞山)


岩岳尾根は岩岳から離れるほどに岩がちになっていき、前飛竜の手前のピークまでそこそこ荒々しいスリルの味わえる尾根歩きが続きました。

おはようございます。朝焼けです。シカの威嚇するような鳴き声が0時くらいまで続き、その後はタヌキなのかなんなのか、軽い足音のする小動物がテントの周りを歩き回っていました。寝たのか寝ていないのか、はっきりしません。
とにもかくにも山の神様、地権者の皆様、無事に一夜を明かすことができました。ありがとうございます。きょうもよろしくお願いします。
荷造りを終えて出発します。さようなら! ビバーク地! またはないと思います!
大木がバッタンバッタン倒れている倒木地帯を通過したり、
いきなりの急登があったりしているうちに
夜が明けました。
荒々しい尾根道です。
遠くの山並み。
遠くの山並み。
倒れた「41|42」の林班界標を通過します。
キツい登りです。
直登はやめて
巻道へ。
あれは飛龍山でしょうか。
1720m圏の穏やかな尾根道。
そして急登に次ぐ急登です。
展望の開けた場所が増えてきましたが、
こんな小籔を抜けたりもします。
急登も相変わらずです。
登ってきて岩の上に立ちました。
飛龍山。龍がいままさに翼を広げようとしている姿に見えなくもないんですが、残念ながら龍を見たことがありません。そんなことはともかく威風堂々とした山容です。
岩ゴツを登ります。
雲海がじっとしているのも見えました。
あのピークで右から登ってきた栗山尾根と合流します。
倒れた林班界標を通過し、
栗山尾根と合流。南西に下っていく栗山尾根です。
ピークを越えるとめちゃくちゃな急降下なんですが、
すぐにこんな岩ゴツをよじ登ります。
せっかく登ったのにまた急降下です。
そして正面に岩の壁がバンと立ちはだかります。
近づくとそれほど厳しくはなさそうです。よじ登ります。
見上げると岩山のてっぺんに1本の木が見えました。前飛竜の前の岩山です。以前、勝手に飛竜前と名付けた岩山のピークですが、前前飛竜のほうが断然いいです。
回り込むとワイヤーが張られていました。
ワイヤーを越えると熊倉山に下っているミサカ尾根との合流点です。
岩山のてっぺんからの景色です。
登ってきた茅谷尾根、岩岳尾根がバッチリ見えます。
雲取山は見えていないのかな。
さようなら! 岩山のてっぺん!
前飛竜に向かいます。
目玉のような「東京都水道局 図根点」という基準点を通過します。
こんな道や
シャクナゲに覆われたこんな道を歩いているうちに前飛竜の山頂を通過していたようです。
飛龍山を目指します。
こんな道を歩き、
こんな道を登っていくと
いろんな方向を指す道標が立っていて、
そばに石の祠がありました。『山と高原地図』によると飛竜権現です。ザックを置いてカメラと水を詰めたペットボトルを持って飛龍山の山頂を目指します。
笹の道や
シャクナゲの道を
ずんずん歩いて
飛龍山の山頂(2077m)に到着です。山頂は東西に長く、
東に歩いていくと
山名柱と三等三角点がありました。標高は2069.17m、基準点名は比竜。こちらも岩岳と同じく「成果品質」は「1974年以降観測されていない」ということです。なんとなく心配です。これにて2日がかりの岩岳尾根はおしまいです。キツかったけれど岩登りで適度な緊張感を味わえる楽しい尾根歩きでした。
山頂からの景色。北方向。
山頂からの景色。東方向。
山頂からの景色。南方向。
山頂からの景色。西方向。ほぼ展望はありません。引き返します。
飛竜権現の祠まで戻ってきました。
さて、唐松尾山を目指します。