奥多摩尾根歩き
茅谷尾根、岩岳尾根

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茅谷尾根→1144m標高点→1366m標高点→(2時間20分)岩岳→岩岳尾根→(1時間)ビバーク地(1530m圏)


茅谷尾根は思いのほかというかまるでイメージがなかったんですが、おだやかだけれどもメリハリのある、また歩きたいなと思える尾根でした。岩岳尾根の序盤はとても歩きやすくてちょっと拍子抜けでした。

茅谷尾根を登ります。やっとのことで尾根歩きです。
遠くの山。
1144mの標高点と思われる地点を通過します。
これまでの激登が嘘のような尾根歩きです。
ヤセたりもします。
古い林班界標が折りたたまれて矢印のようになっていました。
グォーンと首をもたげたマツを通過します。
素敵な尾根道です。
山仕事の遺構を通過します。
素敵な尾根道は続き、
ほぼ展望のない尾根ですがちょろっと熊倉山みたいな山が見えたりもして、
登ります。
1360m圏のピークに到着。
こちらは北西に下っていくキリサメ尾根です。
1366mの標高点を通過します。
広場を通過します。
波打った地形になりました。
ドンと立っているどでかいミズナラを通過して
こんな尾根道を少し進むと
あの林班界標で右下から登ってきた巡視道と合流します。
右上が歩いてきた茅谷尾根。左下からの巡視道。
手前の尾根は栗山尾根で奥のピークは熊倉山に違いありません。
1388mの標高点はあちらです。体力・気力ともに余裕はありません。立ち寄らずに先に進みます。
正面の尾根ははずして左の巻道を歩きます。かなりバテています。
巻道ながら素敵です。
傾いた桟道なんかのスパイスも効いています。
「36|40」の林班界標を通過します。
登ってきて
岩岳の山頂に着きました。これにて茅谷尾根はおしまいです。
きわめて地味な山頂ですが三等三角点があります。標高は1519.66m、基準点名は岩岳。山名と基準点名が同じケースはそれほど多くはありません。だからどーしたという意見はごもっとも。それはともかく「成果品質」は「1974年以降観測されていない」らしいです。よくわかりませんがなんとなく心配です。
地味な山頂から下ります。岩岳尾根の始まりです。
ほとんど展望がないのでちょっと遠くが見えるとカメラを向けてしまいます。どこが写っているんでしょう。
こんなガッシリした道を歩きます。
朽ちかけた桟道を1本の立木が支えている、と思ったら大間違いでした。この立木は生えていません。倒木が桟道の隙間に偶然に刺さってバランスを取っているにすぎません。十中八九そうです。あの木につかまってバランスを取ろうとしたらとんでもなくデンジャラスです。つかむとブランブランのユルンユルンです。あー、怖かった。
ダウン
アップが続き、
積算雪量計を通過します。製造は昭和21年創業の竹田計器工業株式会社で、アメダス気象システム用の雨量計の製造元でもあるんですって。
「36|41」の林班界標を通過します。
そこそこの急登が続きます。かなりバテています。この時点で16時。とてもじゃないけれど時間的にも体力的にも飛龍山までは登れません。予定よりかなり手前のビバーク確定です。
テントを張れそうな場所を探しながら登ってきて
登ります。
「37|36」の林班界標を通過します。
ここに決めました。1580mあたりです。時刻は16時30分。さらに登るのはちょっとリスキーです。秋の日はつるべ落とし、少年老い易く学成り難し、老年老いていて岳なお遠し、です。
テントを張りました。なんだか薄い夕焼けでした。もっと燃え盛るような夕陽に空が色濃く染められて、物哀しいような元気づけられるような、そんな胸がキュンとなる夕焼けに包まれたかった、などというのは非力なビバーク者には贅沢な望みだったんでしょうか。
晩ごはんです。食欲はまったくないんですが、なにか食べておかないと動けなくなります。荷物も減らしたいです。ということで冷凍していたサモサを食べることにしました。大きくずっしりとしたサモサでスパイスの塩梅がとても好きです。完食できました。