今回は石原小屋窪左岸尾根を登って石原小屋窪右岸尾根を下り、篶ヶ窪左岸尾根(すずがくぼさがんおね)を登って篶ヶ窪右岸尾根を下りました。「短い尾根をゴニョゴニョとシリーズ 」の第3弾です。尾根の名前は『新バリエーションハイキング 』(松浦 隆康 著 新ハイキング社 2016)によります。いずれも三頭山(みとうさん)の南面、笹尾根の東面にある尾根です(同書112ページの地図上の番号を5、6、4、3の順番で歩いたことになります)。
下調べではどの尾根も谷と谷の出合からビシッと取付いたり出合にバシッと降りたりできそう。ココロ躍るシチュエーションにちょっとニヤけながらの出発です。
石原小屋窪左岸尾根と右岸尾根、篶ヶ窪左岸尾根と右岸尾根
(1/4 石原小屋窪左岸尾根)
■コース | JR五日市線武蔵五日市駅→[START]数馬バス停→(40分)石原小屋窪左岸尾根取付→石原小屋窪左岸尾根→(2時間20分)熊倉山→石原小屋窪右岸尾根→(1時間20分)石原小屋窪出合→(30分)篶ヶ窪左岸尾根取付→篶ヶ窪左岸尾根→(1時間20分)槇寄山→(すぐ)西原峠→篶ヶ窪右岸尾根→(40分)篶ヶ窪出合→数馬バス停→(1時間30分)[GOAL]檜原温泉センター数馬の湯→温泉センターバス停→JR五日市線武蔵五日市駅 (8時間20分) |
■歩いた日 | 2023年1月14日(土) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■JR五日市線武蔵五日市駅→[START]数馬バス停→(40分)石原小屋窪左岸尾根取付→石原小屋窪左岸尾根→(2時間20分)熊倉山
石原小屋窪左岸尾根のできるだけ下端から取付こうとハチザス沢をさかのぼりました。渋いたたずまいの水道施設の先に小さな滝がかかり、ハチザス沢をたどるのはここまで。先に進めなくなったんですが、石原小屋窪左岸尾根の下端はすぐそこのはずです。滝の左岸のザレた急斜面を這い上がり、石原小屋窪左岸尾根に乗ることができました。石原小屋窪左岸尾根の下端は高い崖でハチザス沢にガツンと切れ落ちていました。滝から尾根に乗るまで、ココロ躍るというか心臓跳ねっぱなしでした。出発前のイメージと違いすぎです。
おはようございます。武蔵五日市駅前からバスに乗り約1時間、終点の数馬バス停です。凝った木彫りの標識が立っていました。
檜原街道(ひのはらかいどう)を先に進みます。九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)を通過し、
九頭龍橋を渡ります。ここから奥多摩周遊道路(終点)です。
九頭龍の滝の音が聞こえたんでガードレールを越えてのぞいたけれど見えなかったりして、4、5分でハチザス沢に架かる蜂巣沢橋(はちのすさわはし)です。渡ってすぐ。
ハチザス沢の左岸にのびる道をたどります。
「山火事注意」の看板で右に戻るように登っていく道と直進する道に分岐します。ハチザス沢沿いを歩きたいので直進する道を選択。
道は畑跡らしい原っぱ(右上に広がっています)の手前で階段に続いているようです。下ります。
沢に降りました。大きな廃屋(山荘跡)の横を通り、
道があるようなないような、こんなところや
こんなところを歩いていると
右上にどこからきたのかわからない道が見えました。これ幸いとたどります。倒木だらけの沢身よりはるかに楽ちんです。
すぐに道をふさぐようにぶあつい氷が覆っていてその真ん中でパイプから水がジョロジョロと漏れていました。奥には古そうなコンクリートの建造物や小さな堰堤が見えます。
コンクリートの建造物は水道施設のようです。看板によるとハチザス沢は簡易水道の水源らしい。苔だらけの管からバシャバシャと水が流れ落ちています。現役の施設なのでしょうか。
水道施設を高巻くとすぐに小さな滝がかかっていて、もうこの先には進めません。石小屋窪左岸尾根の下端はほんのちょっと上流のはずですが沢沿いを歩けるのはここまで。
滝の左岸を這い上がります。
右手のハチザス沢の下流側。
左手のハチザス沢の上流側。こちらに落ちてはいけません。
もう少し登ると左手に石原小屋窪左岸尾根の下端が見えました。崖です。ハチザス沢にガツンと切れ落ちています。ははは、あれは無理。ハチザス沢をたどれてもあそこから取付くことはできません。
急登にあえぎます。
右側。
左側。こちらは滑り落ちるというより自由落下です。見なきゃよかった。
登ってきて
標高810m圏(以降「標高」は省略)で石原小屋窪左岸尾根に合流。ここで道が尾根を横断しています。
道は右に下っています。看板が立っている分岐に続いているはずです。あらためて尾根に取付きます。
キツい勾配を登ってきて
登ります。
左手の眺め。これから歩く尾根が見えているはずです。
ザレた急登です。ずっと急登です。
ワイヤーを通過します。
左にグーッと曲がってあの先で左から登ってきた尾根と合流します。
合流。急登がゆるみました。
快適な尾根歩きですがいっときのことで、
右に曲がりながら勾配がキツくなっていきます。
また左から登ってきた尾根と
960mあたりで合流し、おだやかな尾根になりました。
槇寄山(まきよせやま)でしょうか。
尾根上にアセビが目立ってきました。
急登の真っ只中です。尾根が合流すると急登はゆるむんですが、気づかれないようにじわりじわり傾斜をキツくする、どーやらそんな戦略のようです。この尾根は。
登ってきて
尾根はヤセてなだらかになり、
右手に御前山や大岳山が見え、
1149mの標高点あたりを通過します。
すぐにハチザス沢ノ頭東尾根を右に分け、
旧ドイツ軍の手榴弾(アラン・ドロン主演『冒険者たち』でリノ・ヴァンチュラがこんなのを投げていた)みたいな境界杭が刺さっている小ピークを通過し、
杭やテープで賑やかなポイントを通過し、
また急登です。
土留の丸太が朽ちています。
「都民の森」の「深山の路」は閉鎖中ですが道しるべはしっかりしています。
熊倉山の山頂(1300mあたり)に到着。石原小屋窪左岸尾根はこれにておしまいです。この柵を見ると『七人の侍』を思い出します。柵の向こうは「石山の路」です。切り替え画像は柵の向こうに立っている道標。
雨が降ってきました。引き返して石原小屋窪右岸尾根をめざします。
雨が降ってきました。引き返して石原小屋窪右岸尾根をめざします。