奥多摩尾根歩き
石積沢左岸尾根、石積沢右岸尾根、丹三郎山北尾根、青梅市奥多摩町境界尾根

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丹三郎寸庭林道→(15分)丹三郎山北尾根→(1時間15分)丹三郎山→(30分)中ノ棒山→青梅市奥多摩町境界尾根→(1時間20分)吉野街道→神路橋→御岳渓谷遊歩道→(1時間)[GOAL]JR青梅線沢井駅


丹三郎山北尾根の取付は長めの急な階段から。階段があるからにはなにかがあるはずで、てっぺんには稲荷神社が鎮座していました。尾根は明るい植林の中です。凹み道が尾根に絡むんですができるだけ無視して尾根上を歩くことに没頭、というほどではないけれどそこそこ夢中に尾根上をたどりました。
境界尾根は快適な尾根道がつづきます。間違いそうな分岐が2か所だったかな3か所だったかな、もっとあったかな、とにかく青梅市と奥多摩町の境界をゆるゆるとのんびり歩くことができました。

丹三郎山北尾根はこの階段から取付きます。
階段を登ると稲荷神社が建っていました。小さな白いお稲荷さんがずらりと並んでいます。
「神社仏閣道背負う」のセオリーに違わず社の横から踏み跡が登っていました。
すぐに傾斜はゆるみ、てくてく歩いていくと
石祠が建っていました。丹三郎の集落がある東をビシッと向いています。
黄杭は、行く手は奥多摩11号、左へ下るトラバース道はJR古里線36号をさしています。このトラバース道は地形図に記載はないんですが前出の『ハザードマップ』(東京都縮尺1/2,500地形図)にはきっちりと書き込まれています。
すぐに奥多摩11号の鉄塔です。
東方向の景色。
西方向の景色。くぐってきた10号と9号の鉄塔が見えます。
11号をくぐり、先に進みます。
10号への巡視路を分けると
とてつもなく大きなヒノキです。祠の屋根だったんじゃないかと思われる緑青の浮いた銅板が根元に落ちていました。
左から登ってきた凹み道と合流します。どこからやってきたのでしょう。
2本の凹み道が1本に合流。凹み道は無視して尾根上を歩きます。
そこそこの急登がつづいています。
凹み道の上端です。520m圏です、ってどーでもいいか。
勾配が増し、
頭上に林道(梅沢寸庭線)のガードレールが見えてきました。
右手のガードレールの切れ目の先から林道にヨイショッと上がりました。
登ってきて
丹三郎山北尾根のつづきです。
取付けられる場所を探して林道を右往左往したんですが、結局、真正面を這い上がり、
ゆるやかに
登っていくと、
ちっともピーク感はないんですが、丹三郎山の山頂に到着です。このあたりに667mの標高点が設定されています。女性のソロハイカーが山名板を撮影して逃げるように去っていきました。これにて丹三郎山北尾根はおしまいです。
次の境界尾根を歩くために中ノ棒山をめざしまます。『奥多摩』(前出)の地図(66ページ)には、石積川ノ頭から中ノ棒山までの尾根が「丹三郎平尾根」と表記されています。たしかに平坦です。尾根の形はありません。テキトーに歩きます。
テキトーすぎました。右上の稜線に向かって進路修正です。
丹三郎の集落から登ってきたビシッとした登山道に合流しました。ロープが張られています。このあと大勢のハイカーに道を譲りました。だってみんな登るの速いんですもの。
梅沢左岸尾根の下降点を通過します。
なにを撮ったか忘れた写真の撮影ポイントを通過します。
中ノ棒山の山頂直下です。ぐーっと登って
中ノ棒山の山頂に到着。
このあたりに846mの標高点が設定されています。ちょっと休憩。
左にくっと折れていよいよきょう最後の尾根、境界尾根を下ります。急降下で始まります。
下り始めてすぐの分岐は左へ。810m圏です。
ぐーっと下ってきて2度ほど落ち葉で滑りそうになってのけぞりました。危ないです。急降下の途中ですがザックを降ろしてチェーンスパイクを引っ張り出し、ふらふらしながら履きました。
チェーンスパイクを履いたらとっても歩きやすい道になりました。まっ、いいです。赤帽黒杭と杭の目印らしい長いピンクテープが細い木に結びつけられています。おそらく右青梅市、左奥多摩町の境界です。尾根上をしばらく蛇行して歩きました。この日、青梅市と奥多摩町を行き来した回数は世界広しといえどもベスト3に入っているはずです。
快適な尾根道がつづきます。
720m圏の分岐です。やや左の植林の中へ。
つづいて690m圏の分岐です。三方向に分かれています。道がついている右へ。
ゆるゆると下ってきて
尾根道の言う通り、なされるがままに身をゆだね、のんびりした尾根歩きがつづきます。
道中。赤杭山(あかぐなやま 赤久奈山)、エビ小屋山、川苔山が見えます。
ちょっと勾配がキツくなりました。鐘の音が聞こえてきます。前回も梅沢左岸尾根で聞きました。時計を見るとやはり正午。鐘の音は2回と思っていたけれど3回だったみたい。調べてみると正午は「昼九つ」といって鐘は9回鳴らすらしいんですが、寺によって決まりがあるのでしょうか。
583mの標高点あたりを通過します。とくになにもありませんが、そこそこの展望です。足を止め、コカ・コーラ「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」を一口。
標高点を過ぎてすぐ、570m圏の油断すると間違いそうな分岐です。境界尾根は直進ではなく右へ。
つづいて510m圏の分岐です。右へ。
大きな倒木が尾根をふさいでいました。木の裂け目を通り抜けます。
希少な急降下です。
452mの標高点あたりを通過します。なんにもございません。
また希少な急降下です。ちょいヤセです。チェーンスパイクを脱がなくてよかったです。
急降下の途中、390mあたりの分岐です。直進します。
右の尾根のほうが歩きやすそうです。
けれどもこちらも負けじと素敵な尾根です。
尾根の下端に向かって勾配がキツくなってきました。
墓や民家の屋根が見えてきました。
下ってきてチェーンスパイクを脱ぎ、
民家の敷地の端を歩き、吉野街道へ。
吉野街道を渡って境界尾根の下端を撮影。これにて境界尾根はおしまいです。
多摩川左岸の御岳渓谷遊歩道を歩いています。御嶽駅を過ぎたあたりです。多摩川は遊歩道を歩く家族連れや外国人のアベック、カヌーやSUP、ボルダリングで賑わっています。
沢井駅の手前で青梅街道に上がり、高野商店で缶ビールを購入。ホームで20分ほど待つと青梅行きの電車がやってきました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。奥多摩9号、10号、11号の鉄塔を一筆書きでゴニョゴニョとつなぎ、青梅市と奥多摩町の境界をのんびりと下ることができました。天気にもめぐまれ、楽しい尾根歩きでした。お騒がせしました。また、よろしくお願いします。