矢越沢川右岸尾根、大岳山北尾根、城山尾根
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■大岳山→大岳山町村境尾根→鍋割山→鍋割山北尾根→大楢峠→城山尾根→城山→[GOAL]JR青梅線・古里駅
城山尾根は殆ど送電鉄塔の巡視路を歩かせてもらいます。
大岳山山頂の北から町村境尾根を目指します。
以前、御坂尾根を登ったときに、歩いているんですが、道が判然としません。うろうろ。なんとかルートを見つけて下り始めます。
そして急降下というよりは崖。踏み跡はあるんですがわたくしには無理。逆立ちしても無理。当たり前。
少し戻って右から迂回します。以前も歩いたはずですが、この場所、記憶にありません。ちっとも学習できず、一度歩いた尾根もすぐ忘れてしまいます。ただこの欠陥には「いつも新鮮」という特典が付きます。
いつの間にか御坂尾根との合流点も過ぎたようです。気付きませんでした。
岩の先でストン、みたいな場所もあります。
岩の根元を回り込みます。
尾根が左右に分かれています。地図で確認して、左へ。
谷に行き当たりました。そうです。完全に道が違います。鍋割山への登山道に合流するはずが、V字形に抉れた谷に出てしまいました。
で、谷の向こうに目をこらすと、道標が見えます。ホッとはしましたが、めちゃくちゃ悩みました。この眼前の谷を下って登ってあの道標のある登山道を何食わぬ顔で歩いて帰還するか、あるいは引き返すか。地図を出して現在地を確認というか、予測します。どうやらあの道標は「海沢ルート」上のもの(『山と高原地図』では「海沢探勝路」)で、いま『詳細図』に北石尾根と記載のある尾根の上の方にいるようです。であれば、まだ傷は浅いです。引き返すことにしました。
引き返し中。そういえばやたらと赤テープがあったのにあるときから急に見なくなったんですよね。
引き返し中。あの尾根の上から、
鍋割山や奥の院が見えました。まるで方向が違います。下るときに見ていれば道の間違いに気付けたと思うんですが、後の祭りです。
引き返し中。テープがありました。プロトレックの表示は1190m。
反対側からの様子。なるほど。ここで尾根が左右に分かれていたんですね。
で、右が本来進むべき尾根でした。テープだらけです。「赤テープ あればウザいし なきゃ不安」(奥多摩尾根歩き吟)
道中。快適です。
これは何を撮った写真でしょう?
1135mからの眺め。
大きな岩を通過します。
登山道を歩くハイカーが見えました。
右の尾根から下ってきました。やれやれです。鍋割山に向かいます。
鍋割山の山頂。途中、カタクリの花がたくさん咲いていて、望遠にして撮影したんですが、帰宅後チェックすると全然違う葉っぱが写っていました。お父さん、息子、娘(2人とも高校生?)の家族がご飯を食べていました。家族が写り込まないアングルを探しながら、カメラを持ってウロウロしていたら、お父さんに厳しい顔で睨まれました。どうやら、娘さんを撮ろうとしていると思われたっぽいです。「違います! お父さん、違います!」。わたくしは声を大にして言いたい。言いたかった。
逃げるように鍋割山北尾根に突入します。
モヒカンと呼ばれてもしようがない山。
961mのピークのはずな場所。尾根が二手に分かれています。ここは左というかほぼ直進。
道中。西方向の眺め。
心地よいです。
ここから尾根筋を離れ、右へ。植林帯をズンズン下ります。
林道と合流します。鍋割山北尾根はおしまいです。合流地点には日本の伝統色みたいなテープが巻かれています。
林道からの様子。
すぐに大楢峠です。
先を急ぎます。
ウツボと呼ばれてもしようがない岩。
左は奥多摩駅方向(前々回歩きました)。右は城山方向。初めて歩きます。このあたりから城山尾根と呼んでいいんでしょうか。
あの正面に見えるのが城山でしょうか。正直なところ「えーっ、マジー? あれ登んのー」みたいな感じです。
ごく短いけれどがっしり組まれた石垣があって、
木の根元に祠がありました。
こんな尾根も歩きます。
自然のままでしょうか、階段が崩壊したのでしょうか、微妙な配置で岩が突き出ています。
まだ続きます。
城山(759.66m)の頂上に到着。
三等三角点があり、基準点名は海沢城山。
山頂は地味です。
城っぽい何かないのかな、とブラブラしてみましたが、見つかりませんでした。
先に進みます。
道中。これからずっと巡視路の道標にお世話になります。
「奥多摩線6号」鉄塔を通過します。
いろいろな案内がある分岐。
鳩ノ巣方向に進みます。
直進でも鳩ノ巣駅方面へ出られるそう。ややこしいです。
城山の山腹をトラバースします。
尾根に乗ります。
こっちが城山の山頂にちょくせつせり上がった尾根。めちゃくちゃキツそうです。
で、尾根を下ります。
「奥多摩線7号」鉄塔に到着です。ザックを下ろして、ブラブラしながら水を飲んで休憩しました。
出発します。爽やかです。
これは途中でであった巨大な岩。
奥行きがあって、
下の方は大きく膨れています。
ここから尾根を直進せず迂回する指示がありました。あの隙間が気になりますが、迂回路を辿ります。
迂回中。林道が見えました。
4人のハイカーが林道の奥から歩いてきました。
迂回しない場合はここに下りてくるようです。
その向かいにある階段で林道から離れます。なんとなく前の4人に付いていきました。
こんな道を歩いていくと、
四阿がありました。人がいたので全景は撮れませんでした。
四阿からの眺め。いくら探しても青梅線が見つからず、不思議でした。後で調べると、ちょうどトンネルの中を通っている場所であることが判明。スッキリしました。ちなみに多摩川に架かったあの茶色い橋は将門大橋というらしいです。さらにちなみにGoogleマップにはこの四阿は「松の木尾根 東屋」というらしいです。松の木尾根ってどこでしょう?
東屋を出て、ひょっとして松の木尾根かもしれない尾根を歩いて、古里駅に向かいます。この左の尾根筋を見て見ぬふりをして通り過ぎたんですが、
どんどんどんどん気になってこんな所からよじ登りました。
尾根筋のピークです。特に何もありません。
強いて言えばコンクリート枡が一つと、
境界の石杭が1本。
藪の中を進みます。
あのしっかりした道に帰るのは面倒になり、そのまま尾根筋を歩きます。
道と合流。
こんな所を下りてきました。
道標。小さな文字で耳寄り(かもしれない)な情報が書かれています。
小さな橋(ホタル橋)を渡ります。
越沢(こいざわ)というらしいです。
寸庭川(すにわがわ)が多摩川に流れ込みます。
また小橋を渡ります。
橋のたもとから見た「下の橋」。上流側には「上の滝」があるようですが、女性ハイカーがヤマブキ色の歓声を上げて遊んでいたのでちゃんと見ませんでした。
こちらは物静かなヤマブキ。多摩川沿いを歩いていきます。
川原はバーベキューや釣りで賑わっていました。
寸庭橋がみえました。
橋からの眺め。
「釜の水」。水道が完備するまではこの地域の飲料水として飲まれていたらしい。同じ釜の水を飲んでいたわけです。
わたくしもご相伴にあずかりました。「ヒェー、冷たくておいしー」という感じではありません。人が生きていくうえでこれで十分、という淡々とした味だと思います。さて、ビールを買いにコンビニに急ぎます。
古里駅の跨線橋からこんにちは。駅前のコンビニで缶ビールをゲットしました。
電車を待ちます。きょうの道間違いは無かったことにするか、などの意見が出る一人反省会を乗せて電車は都心へと向かうのでした。