奥多摩尾根歩き
ウエンタワ南西尾根、赤指尾根(留浦ルート)

(1/2)


今回はウエンタワ南西尾根を登り、赤指尾根留浦(あかざすおねとずら)ルートを下りました。
ウエンタワ南西尾根はテキトーな名付けです。赤指尾根留浦ルートは『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版)に記載されている名前です。
ウエンタワ南西尾根赤指尾根のウエンタワをてっぺんにして南西に下って小袖川(こそでがわ)と名前のわからない小さな沢との出合に枯れ落ちています。
赤指尾根留浦ルートは標高1104m(以降「標高」は省略)から留浦バス停に向かって下っています。
難儀なアプローチととんでも級の急登と暑さにやられ、ウエンタワ南西尾根の序盤ではやくもグロッキー状態になってしまいました。あとに予定していた3つの尾根をばっさりキャンセル。ウエンタワから赤指尾根を下り、赤指尾根留浦ルートで留浦バス停に下山したちょっとほろ苦い記録です。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]留浦バス停→青梅街道→鴨沢橋(小袖川)→小袖川左岸→(1時間30分)ウエンタワ南西尾根取付→ウエンタワ南西尾根→(3時間20分)ウエンタワ(赤指尾根)→赤指尾根→(50分)赤指尾根1104m圏(巻きました)→赤指尾根留浦ルート→(1時間30分)[GOAL]留浦バス停→JR青梅線奥多摩駅
(7時間10分)
歩いた日 2024年7月21日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]留浦バス停→青梅街道→鴨沢橋(小袖川)→小袖川左岸→(1時間30分)ウエンタワ南西尾根取付→ウエンタワ南西尾根s→(3時間20分)ウエンタワ(赤指尾根)


ウエンタワ南西尾根は小袖川に架かる鴨沢橋(かもざわはし)の東京側から小道に入ってアプローチ開始。無理矢理っぽい藪漕ぎトラバース(山腹水平移動)で高巻きしたり水際を歩いたり、面白いといえば面白いんですがかなりシンドい行程でした。
取付は小袖川と名前のわからない小さな谷の出合。キッツい傾斜の崖登りで始まって崖がなくなっても傾斜はキッツいままでヤセ尾根というか抉れてほぼ尾根はなし、みたいな場所があるかと思ったら、いきなり岩場が現れたり、なかなかの芸達者な振る舞いにあてられて序盤でグロッキー状態に。日差しが強いわけではないんですが体に熱がこもった状態がつづき、長い休憩を何度も取りながらの尾根歩きでした。

おはようございます。奥多摩駅前から小菅の湯行きバスに乗ってきました。バスはここで折り返しです。ぼーっとしていて、あっ、と思い急いで降車ボタンを押すと留浦のひとつ手前の坪沢橋バス停でした。乗客のみなさん、運転手さん、ご迷惑をおかけしました。すみません。
留浦バス停で首にタオルを巻き、杖と軍手を引っ張り出して軍手はポケットに入れて杖は右手に、んっ、左手だったかな、とにかく出発です。
5、6分で鴨沢橋に到着です。小河内ダムをつくるときにできた橋で東京都水道局建造。地形図によると橋の半分より向こうが山梨県みたい。左手は奥多摩湖で右は小袖川。
東京側の橋のたもとから小袖川左岸を遡ります。遊漁券に関する看板がフェンスに架かっていました。釣人でしょうか、はっきりした踏み跡があります。
川面を眺めます。水量は多いような気がしますがフツーがわからないのでなんとも言えません。左上に鴨沢橋がちらりと見えています。
東日原から日原橋で日原川を渡って歩く道、
小川谷林道の終点広場から小川谷左岸の旧登山道、みたいな雰囲気になってきました。
川の真ん中に東京都水道局の赤帽白杭が傾いています。元々あの場所なのか流れてきたのか、どうでもいいんですがちょっと気になります。
どんどん深山幽谷の装いになってきました。
路肩のないのっぺり道を歩いたりもします。
ここなんかとくに。
堰堤が見えてきました。
右から越えます。
堰堤からはしばらく水際を歩きます。
両岸はちょっと荒れ気味ですが美しい流れです。
岩の根元を回り込みます。濡れたくないので必死です。
高巻くしかなさそう。
踏み跡はどこにいったんでしょう。ちょっぴりデンジャラス。気を使います。落ちても走馬灯が回ることはないと思いますが確実に目は回ります。
過酷なトラバース(山腹水平移動)を振り返って。
また堰堤が見えてきました。
ここも右から越えます。
堰堤を越えると水際を歩き、
土砂崩れを高巻きます。
対岸に立派な石積が見えました。小屋の土台だったみたいです。朽ちた建材らしいものがちらほら見えました。んっ、ということは対岸に道があるはずです。
でも川まで降りて渡渉できる場所を探すのはメンドー。そのまま左岸を歩きます。大岩にぶつかりました。ほぼ惰性で高巻きます。
のっぺり急斜面の藪トラバースでした。大岩で川に降りたほうがラクだったに違いありません。
そこそこはっきりした獣かヒトか両方かの踏み跡をたどって川に降り、そのまま渡渉しました。
どう見てもこちらの右岸のほうが歩きやすそうです。ワサビ田跡の石を縫います。
ヘイゾウ沢という沢が小袖川に流れ込んでいます。予定ではウエンタワ南西尾根を登ったあとウエンタワから正面に見えているヘイゾウ沢左俣右岸尾根を下ってくるつもりでした。またいつか、です。
右岸でも高巻くことになりましたがそこそこしっかりした道がつづいています。バラッバラに積み重なった流木を見下ろしながら通過します。
河原に降りてきました。石積の堰堤でしょうか。水量を調節する水門のようにも見えます。
石積を左から越えます。
あの突き出た大岩がウエンタワ南西尾根のようです。あんなの取付けないでしょ。近づいていきます。スマホGPSでチェック。違いました。よかったです。もうひとつ向こうの尾根がめざす
ウエンタワ南西尾根でした。尾根の下端に橋のように大木が倒れています。
ウエンタワ南西尾根を前にして休憩します。疲れました。山崎製パンの「チョコレートようかん」を喫食します。飲み物はキリンの「午後の紅茶ストレートティー」。無糖だと思ったら甘いのでした。立っている場所は狭いけれど砂地の河原になっています。顔を洗ってぶらぶらしてまた顔を洗ったりして20分くらいザックを降ろしました。
ザックを背負い出発します。小袖川を渡ります。正面から名前のわからない小さな谷が流れ込んでいます。
崖を這い上がってきました。出合の倒木が見えます。
とんでもない急登です。獣とヒトの両方だと思われる踏み跡をたどったりたどらなかったりしながら
登ってきて
稜線から右にはずれて名前のわからない小さな谷の滝をながめながら早くもちょっと休憩。すでにいわゆるバテバテです。
休憩しても急登はつづくわけで
青息吐息も途切れがちになって、見なきゃよかった急登を
登ってきて
登ります。ちょっと勾配はゆるんだのかな、
と思ったら1.3倍返しみたいな急登になって
760m圏で岩が出てきました。左へちょっと回り込んで
この横っ腹を這い上がり、尾根上に復帰。
無心というか、一心不乱というか、歯を食いしばるほどの力もなく、荒い息の合い間に足を踏み出します。気付くとアセビに囲まれた急登になっていました。
尾根は広がって左から登ってきた尾根(こちらが主尾根かな?)と合流します。830m圏です。
860m圏で岩が尾根を塞いでいました。ほぼ正面やや右の岩の隙間を登り、
登ってきて
登ります。そういえばウエンタワ南西尾根は小袖川からずっと測量杭が刺さっていました。新しそうな仕事です。
左手の木立の向こうに登り尾根がちらりと見えました。
こんなアセビに囲まれた尾根があったのはいま知りました。まったく記憶にありません。
900m圏で左から登ってきた尾根と合流。おだやかな尾根になりました。ここから測量杭はふつりと消失。
ヤセ尾根かと思ったら
左側は崩落中。尾根はなくなり中です。
すぐに崩落尾根は終わったんですが、
崩落なしのヤセ尾根になりました。
岩をすり抜けたりもします。
1020m圏でしっかりした作業道を横断しました。どこからどこへいくのでしょう。
1060m圏の小ピークを越えます。
ピークから下るとまたまた空に向かってとんでもない急登です。
モミ(?)の大木を通過します。いま気づきましたがちょっとアレな形ですね。
見上げるとハチマキ状の窪みが見えます。
林道(峰線作業道)でした。正面は取付けません。
林道を右に回り込むとすぐに尾根上に向かう踏み跡を発見。登ります。
ウエンタワ南西尾根に復帰。林道を見下ろします。
振り返って登ります。空が広がっています。
赤指尾根に立ちます。1228mの標高点あたりです。
細長いピークを左(北)に10数m進むとウエンタワの山名板がぶらさがっていました。これにてウエンタワ南西尾根はおしまいです。

ウエンタワ南西尾根のかなり大ざっぱなまとめ動画です。