奥多摩尾根歩き
鷹ノ巣尾根、巳ノ戸尾根

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今回は鷹ノ巣尾根(たかのすおね)を登り、巳ノ戸尾根(みのとおね)を下りました。
鷹ノ巣尾根は巳ノ戸尾根につなげて巳ノ戸尾根・鷹ノ巣尾根と呼ばれることが多いと思います。巳ノ戸尾根・鷹ノ巣尾根は東日原バス停近くから日原川(にっぱらがわ)を渡り、稲村岩尾根(いなむらいわおね)へのルートをはずれてぐんぐんぐんと登り、八丁山(はっちょうやま)、お伊勢山(おいせやま)を経由してヒルメシクイノタワで稲村岩尾根と合流し、鷹ノ巣山までというちょっとスリリングで素敵な尾根歩きのルートです。
ずっと巳ノ戸尾根は日原川から八丁山まで、鷹ノ巣尾根は八丁山から鷹ノ巣山までと思ってなんの疑いもなくボーッと生きてきたわけですが、ある動画をYouTubeで観てヘッ! と驚きました(追記:と書いたんですが、かつての記録をみてみると鷹ノ巣尾根の下部を認識してはいたようです。けれどもまさか歩けるとは思わずボーッと生きてきました)。鷹ノ巣尾根には、林道日原線の伊勢橋(いせばし)あたりからグググッとせり上がって八丁山で巳ノ戸尾根に合流するまでの隠された下部があったのです。地形図を眺めてみると確かに八丁山で巳ノ戸尾根と30度くらいの角度で伊勢橋に向かって下っている尾根があります。この秘部とも言える(大げさか?)鷹ノ巣尾根の下部を登ってみようというのが今回の狙いです。
巳ノ戸尾根は登ったことはあるんですが(巳ノ戸尾根・鷹ノ巣尾根、石尾根)(巳ノ戸尾根・鷹ノ巣尾根、榧ノ木尾根)下るのは初めてです。
ほぼ1か月ぶりの尾根歩きです。梅雨が明けて晴れあがった空の下、ワクワクドキドキ、自宅を出発したのでした。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→(30分)伊勢橋→鷹ノ巣尾根→(2時間20分)八丁山→巳ノ戸尾根→(1時間40分)[GOAL]JR青梅線奥多摩駅
(4時間30分)
歩いた日 2021年7月17日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→(30分)伊勢橋→鷹ノ巣尾根→(2時間20分)八丁山


鷹ノ巣尾根は急登とやや急登の波状攻撃が続きます。ヤセ尾根や幅広尾根、ちょっとした岩登りもありました。

おはようございます。東日原(ひがしにっぱら)バス停です。電車で奥多摩のトップガンMさんと合流。あーだこーだと話ながらやってまいりました。
いい天気です。稲村岩(いなむらいわ)と通行止めが続く稲村岩尾根が青空を背景にクッキリと稜線を描いています。
小川谷橋(おがわだにばし)を渡ります。Mさんは右の林道小川谷線へ。わたくしは左の林道日原線へ。
小川谷橋から鷹ノ巣尾根を眺めます。中央に見える尾根が鷹ノ巣尾根のはずです。最下部はとんでもない傾斜です。
伊勢橋(いせはし)を渡ります。正面が鷹ノ巣尾根です。
橋を渡ってすぐ先の擁壁がL字形になったところから取り付けそうです。
そのさらにちょっと先のあの突端が鷹ノ巣尾根で、
林道の反対側で小川谷にストンと切れ落ちています。
やはりここから取り付くのがよさそう。踏み跡も見えます。杖とタオルと軍手をザックから引っ張り出して準備OKです。ここでちょっとショックなことが。ザックのウエストベルトを締めるとお腹が窮屈でちょっと苦しいです。ザックが縮んだせいというのは無理があり、1か月のブランクのせいでしょう。
登ってきました。運が悪ければ林道まで転げ落ちます。
大岩にぶつかります。正面突破でも
右でも
左でも登れそうです。右をチョイス。
大岩の上に乗りました。鷹ノ巣尾根にはたくさんの標石が設置されています。
ちょっとした岩登りが続きます。
登ってきて
登り、
急登は一息つきます。
一息は本当に一息で
すぐに急登です。
尾根右の景色。
尾根左の景色。全行程の7割くらいが自然林と植林の境目でした。
760m圏の標石。ごく薄い道が尾根を横切っていました。
790mあたりの大岩。
右に斜上してきました。
逆くの字で本筋に戻ります。
て無我夢中で登ってきました。どんなルートで登ってきたのかてんで見当がつきません。
大きな倒木を通過します。
850m圏。このあたりは地形がふにゃふにゃしてとらえどころがありません。テキトーに高みを目指します。
登ってきて
860mあたりで急登が緩みました。
920m圏でまた薄い道が尾根が横切りました。
グーッと登ってきて
グググーッと登ります。近年、その谷の深さを増してきたほうれい線を汗が両門の滝のように流れ落ちます。
谷から吹き上がってくる風がとても心地よいです。
また大岩です。1030mあたり。
近づくとこんな感じ。雰囲気がうまく伝わりません。実際はもっともっとドーンという圧迫感がありました。
左に回り込んでみました。
右下から登ってきて
まだ先があります。落ち葉に埋もれた浮き石で足場が安定しません。
大岩に乗りました。
登ります。
左手に巳ノ戸尾根がかすかに見えています。
1070m圏。右手にヒノキの細い木が立ち並んで尾根がちょっと暗くなります。
と思ったらすぐに抜け出て
自然林に囲まれた明るい尾根になりました。
右から登ってきた尾根と合流します。1220mあたりです。
青空が透けて見えています。
左には巳ノ戸尾根が見えます。
登ってきて
巳ノ戸尾根と合流しました。
平らな尾根道を先に進むと
すぐに八丁山に到着です。これにて鷹ノ巣尾根下部はおしまいです。
新旧の山名板がありました。
八丁山の北方向の景色。
東方向。
南方向。
西方向。今の季節は南方向がほんのちょっぴり展望があるくらいで見晴らしはあまりよくありません。道ばたの平らなピークですが、西方向の鷹ノ巣尾根の先は急勾配で広場のような鞍部に下り、お伊勢山、ヒルメシクイノタワへと続きます。ボトルに詰めてきた氷水を飲みながら休憩します。調子がよければ鷹ノ巣山まで登り、ノボリ尾根を下ろうかとも思っていたんですがやめました。予定のコースタイムをかなり超過しているし体が重くて重いです。