大サデ窪右岸尾根、下駄小屋窪右岸尾根、カロー谷経路
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■ハンギョウ尾根1420m圏→(10分)下駄小屋窪右岸尾根下降点→下駄小屋窪右岸尾根→(1時間5分)カロー谷経路→(45分)かろう橋→(1時間55分)[GOAL]大沢バス停→JR青梅線奥多摩駅
下駄小屋窪右岸尾根なんですが、実は下駄小屋窪の位置がはっきりしません。カロー谷の右岸に流れ込んでいて、大ダツ窪とキハダ窪という谷の間にあることは確かだと思うんですが、『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版)に記載はなく、古い遡行図や紀行文に名前があるばかりです。地形図を見るかぎり候補の沢は2本。『奥多摩 : 登山地図帳』(奥多摩山岳編 山と渓谷社 1955)や『東京附近の谷あるき(マウンテンガイドブックシリーズ)』(朋文堂編集編 朋文堂 1957)のカロー谷の遡行図、紀行文『こゝろの山』(逗子八郎 朋文堂 昭13)などの古い記録を見ても下駄小屋窪にはワサビ田があることくらいしかわかりません。けれどもこの山域の谷はワサビ田だらけです。決め手に欠けるんですが、地形図でより谷らしく等高線が食い込んでいるほうの谷を下駄小屋窪としました。テキトーといえばテキトーです。
下駄小屋窪右岸尾根の下降点にはここから下駄小屋窪右岸尾根でーす」みたいな目印はおろか尾根の形もありません。序盤は作業道が尾根に何度もタッチアンドゴーで姿を現してちょっぴり興ざめでしたが、作業道がカロー大滝へいってしまうと、ヤセ尾根の急降下に岩が加わったりややこしい分岐があったりで、ちょっぴりデンジァラスで難儀で、まだまだつづいてもいいのにな、と思える尾根でした。
下端は危なっかしい急降下に肝を冷やし、木橋の上に着地しました。
下駄小屋窪右岸尾根の下降点をめざしてハンギョウ尾根を下ります。ハンギョウ尾根はモノレールの尾根です、というかモノレールがハンギョウ尾根といっていいくらい、ハンギョウ尾根とモノレールは仲良しコンビです。
1320m圏です。何の目印もなく尾根の形も見えませんがスマホGPS頼りです。ハンギョウ尾根をはなれて下駄小屋窪右岸尾根があるに違いない方向に下っていきます。
下ってきて
下ります。左下にはっきりとした尾根の形が見えてきました。方向も合ってそう。あの尾根をめざします。かなりの急降下です。
ぶ厚い落ち葉に埋もれながら下ってきて
下ります。植林に突入です。
右手からしっかりした道が下ってきました。ハンギョウ尾根の「16|17」の林班界標から下ってきている道のようです。この道は
これから何度も尾根に触れては去っていきます。
尾根はだんだんヤセてきました。
1220m圏の分岐です。右へ。左は切れ落ちています。
ハンギョウ尾根からの道は尾根を乗越してカロー大滝に向かっていきました。尾根は急降下が
つづきます。1180m圏の微妙な分岐は雑木混じりの右へ。
木につかまりながらの急降下です。
カロー谷の音が聞こえますが水の流れは見えそうで見えません。
1080m圏でまた微妙な分岐です。右へ。左はデンジャラスな香りがぷんぷんしています。
右は右で岩ゴツの急降下です。
下ってきて
下ります。
1040m圏で尾根の左側が道路の待避場みたいにぽこりと広がりました。広場に降りてみましたがなにかがあるわけでもなく、方向を見失わないうちに右の尾根上に戻ります。
すぐにアセビの森の中のこれまたわかりづらい分岐です。右へ、植林の中に入っていきます。
すごい急降下です。
依存関係がはっきりしない木と岩を過ぎ、
ズッザズザザザと下ってきて
左手下にカロー谷の流れが見えてきました。
ヤセ尾根の急降下がつづきます。
カロー谷の対岸に崩落したヨコスズ窪の上部が見えました。
ヨコスズ窪を流れ落ちた土砂でできた堰止湖と木橋が見えてきました。着地点はすぐそこですが、
ザレた急降下がデンジャラスです。
右手は名前のわからない谷です。急峻な谷にワサビ田の石積が残っています。ここが下駄小屋窪かもしれませんが不明。
木橋をめざします。あとちょっとです。
くの字くの字で急勾配をいなしながら下ってきて
木橋に立ちました。これにて下駄小屋窪右岸尾根はおしまいです。
木橋でカロー谷を渡りました。あらためて下駄小屋窪右岸尾根の下端部を撮影。
経木小屋跡を横切り、
ヨコスズ窪を横切り、
左に見える石積の道はヨコスズ尾根西面中腹水平歩道、正面奥はカロー谷経路。どちらに進むかちょっと思案です。カロー谷経路を選択。
経木小屋下ノ滝(多分)を右手に見て
忠三の滝(多分)を左岸から巻いてきました。かなりの傾斜というか最後は垂直です。
木橋が流されていましたが、苦なく渡渉できて
右岸のカロー谷経路をたどります。
道中。もっとぐっとくる景色がたくさんあったんですがなんとなくここを撮影。ここがどーしょーもない場所、とゆーわけではありません。
水道局のカロー谷取水所が見えてきました。
黒い落石防護網沿いに歩いてきました。手すりのついた取水所に向かう通路は関係者以外は立入禁止です。
かろう橋が見えてきました。これにてカロー谷経路はおしまいです。ここでログの記録は停止。
コンクリート階段でザックを降ろしてチェーンスパイクを脱いで落ち葉を落としたり杖を縮めたりずり落ちたズボンを引き上げたりズボンに付いた細かい落ち葉や枝葉を首に巻いていた手ぬぐいで払い落としたり防寒具兼雨具を着ました。いつも思うんですが、山から降りてくるとプールから上がったときと同じくらいやることが多くてタイヘンです。
かろう橋を渡って東日原バス停をめざします。
コンクリート階段でザックを降ろしてチェーンスパイクを脱いで落ち葉を落としたり杖を縮めたりずり落ちたズボンを引き上げたりズボンに付いた細かい落ち葉や枝葉を首に巻いていた手ぬぐいで払い落としたり防寒具兼雨具を着ました。いつも思うんですが、山から降りてくるとプールから上がったときと同じくらいやることが多くてタイヘンです。
かろう橋を渡って東日原バス停をめざします。
林道のゲートを抜けます。東日原バス停での待ち時間は約1時間。ぼーっと待っていても寒いだけなので奥多摩駅に向かって歩くことしました。
大沢バス停まで歩き、でバスを待ちました。
コンパクトな尾根歩きでしたが大サデ窪右岸尾根への滝上谷を遡ってのアプローチとくるくると変わる尾根相、下駄小屋窪右岸尾根も上部と下部では尾根相は静から動、平穏から荒蕪、まるっきり切り替わる尾根相、それぞれ楽しかったです。2025年の口開けとしては上々だと思います。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。今年もよろしくお願いします。
コンパクトな尾根歩きでしたが大サデ窪右岸尾根への滝上谷を遡ってのアプローチとくるくると変わる尾根相、下駄小屋窪右岸尾根も上部と下部では尾根相は静から動、平穏から荒蕪、まるっきり切り替わる尾根相、それぞれ楽しかったです。2025年の口開けとしては上々だと思います。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。今年もよろしくお願いします。