奥多摩尾根歩き
赤ぼっこ、天狗岩、要害山、愛宕山、三室山、要害山

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今回は長淵山ハイキングコースという多摩川に沿うように(あまり沿っていません)北西に向かう丘陵を歩きました。名前の付けようがない小尾根や林道をたどり、赤ぼっこ、天狗岩、要害山、愛宕山、三室山、要害山(みつむろやま)などのピークを経て高峰(山)の近くから南尾根を下り、つるつる温泉をゴールとしました。
今回の山行はこのサイトをよく閲覧していただいているDさんからのメールがきっかけです。メールには簡潔な紀行文のほか、丘陵や里山の写真が添付されていました。とくにスコーンと抜けた空を背景に遠くの山並みを写した数葉の写真にグッときて、いつか丘陵歩きを、と思っていました。そんなDさんの丘陵歩きのひとつが長淵丘陵のハイキングコースです。
けれども、ゆったりとした山歩きの後には温泉へ、という目論見はそーとーはずれ、ほぼ通常モードの尾根歩きが随所に現れてそこそこ冒険チックな山歩きになったのでした。

コース [START]JR青梅線宮ノ平駅→(35分)万年橋→畑中ルート→長淵山ハイキングコース(長淵丘陵)→(2時間)赤ぼっこ→天狗岩→(50分)要害山→(35分)愛宕山(ハイキングコースはここまで)→(30分)都道→三室林道→萱尾林道→(1時間20分)三室山→要害山→(25分)梅野木峠→(20分)高峰南尾根→(30分)久留見指林道→(20分)[GOAL]つるつる温泉→JR五日市線武蔵五日市駅
(7時間25分)
歩いた日 2023年3月4日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ~、そ~、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]JR青梅線宮ノ平駅→(35分)万年橋→畑中ルート→長淵山ハイキングコース(長淵丘陵)→(2時間)赤ぼっこ→天狗岩→(50分)要害山→(35分)愛宕山(ハイキングコースはここまで)→(30分)都道


細い沢に沿った道から入山。赤ぼっこ山頂近くをめざして小尾根に取付いてみるも、登るにつれてザレた急登になり、予想外の激登を強いられてしまいました。大展望の赤ぼっこから天狗岩、要害山、愛宕山を経て都道238号をめざしたんですが、愛宕山から都道238号に降りるまでの小尾根もこれまたとんでもない激勾配。のんびり楽ちんハイキングコースのはずがちょっとコースをちょっとはずれただけでキツい尾根歩きになってしまいました。

おはようございます。青梅駅で降りるつもりがひとつ先の宮ノ平(みやのひら)駅で下車です。油断していました。
宮ノ平駅から予定のコースに戻ろうとしたんですが迷いに迷い、「あれが歩く稜線だよね」などと眺めたり(紫や赤の色玉はカメラのゴーストです。大麦尾根でカメラが壊れたので前回からカメラ新調。どーでもいいか)、
多摩川の川原に降りる道が枯れ草でみっちりになっていたりして、
なんとか多摩川に架かる万年橋に到着。橋を渡ってすぐの信号で吉野街道を横断してそのまま細い道に入って右折し、
しばらく歩いて左手。この道の突き当りの沢沿いに道があるはずです。『奥多摩 登山詳細図(東編)』(吉備人出版)に掲載されている「120畑中ルート」です。新版は掲載コース数が増えているようなので番号は違うかもしれません。
細い沢ですが水は流れています。沢をまたいだ左岸の踏み跡に踏み入ると「この周辺にはマムシがいます 注意」の警告が木にくくりつけられていました。
右手が大きく開けたこんな道を歩くんですが、
すぐに山道になり、
正面に稜線が見えてきたら
右手の山腹を急登し、
標高300m(以降「標高」は省略)あたりでしっかりした道に合流しました。左へ。
八雲神社跡の碑を通過すると、
「もうすぐひみつきち」です。
ひみつきちの骨組みが見えました。その向こうがバーンと開けています。
多摩川の上流方向です。
ちょっと右。
さらにちょと右。ゆっくり景色を眺めて出発します。
古いテレビアンテナの上に365mの標高点を見上げながら通過。
賑やかな尾根道です。
330mあたりの鉄塔跡です。ここから小尾根を南下する道へ。
下降点がわからずうろうろしましたが、少し戻るとしっかりした踏み跡があって
樹脂板の階段が設置されていました。
ダダダダダーっと下ってくると
林道に出ました。馬引沢林道です。この林道を左に行けば馬引沢峠で長淵山ハイキングコースに合流するはず。けれどもあの正面の尾根が気になります。登りつめると赤ぼっこ山頂の東に出られそうです。
小尾根に取付いたら尾根の向こうに小屋が見え、近寄ると
そばに道標も立っていました。この正面奥にのびている道はどこに行くのでしょう。
すぐ先に立っている道標の文字は読めそうで読めません。消えたというよりは消された雰囲気です。まっ、いいです。小尾根は忘れて謎の道を進んでみます。
進んではみたんですが、小さな涸れ沢にぶつかったところで道はわからなくなりました。仕事用と思われる識別テープが沢の上流に向かって並んでいました。
まっ、いいです。小尾根を思い出して左手の山腹に取付きます。
小尾根に乗りました。
踏み跡らしきものがあります。大岩の間を縫うと
大岩にぶつかり、テキトーに回り込み、
藪でザレてとんでもなく傾斜がキツくなってきました。
登ってきて
登るんですが、今回の山行はこんなはずじゃなかったよね、
などと思ったりしながら歯を食いしばって登ってきて、やっと
赤ぼっこに連なる稜線の登山道に這い上がりました。長淵山ハイキングコースです。右に歩くと
すぐに赤ぼっこの山頂が見えてきました。
赤ぼっこの山頂には三等三角点があり、標高は 409.59m、基準点名は平ノ沢。平ノ沢ってどこなんでしょう。
山頂からの眺め。多摩川の上流方向。
山頂からの眺め。山頂には山座同定や赤ぼっこの名前の由来の案内板が設置されています。
山頂からの眺め。都心方向です。
案内板によるとずーっと奥のほぼ左右ほぼ真ん中に見える鉄塔の右のピークが高峰らしい。あの麓がゴールのつるつる温泉です。遠いです。何人も山頂にやってきます。挨拶しながら天狗岩に向かいます。
長沢背稜のハナド岩みたいにスッと天狗岩にたどりつけるのかと思ったら
かなりのダウンアップがあり、
天狗岩からの眺めはこんな感じ。うーん、天狗岩に立ち寄るのなら赤ぼっこの前が吉、かも(※個人の感想です)。コースに戻ります。
小さなピークになっている412mの標高点を通過し、
ちょっぴり開けた場所に四等三角点がありました。標高394.36m、基準点名は和田町。
要害山の山頂を通過します。414mの標高点です。
コース左手が造成地になりました。
造成地に登ってみると眼下にソーラーパネルがずらりと並んでいました。向かいに横たわっているのは通矢尾根です。
盛土の先が指す山間に電波塔が見えます。あのあたりが梅野木峠ですからその左のとんがったピークが高峰だと思います。まだまだ遠いです。
コースに戻り、三叉路に立つ道標からまた造成地に上がり、
標高388.42mの四等三角点を探したんですが見つかりません。このブルーシートの中でしょうか。
コースに戻り、「和田橋・梅の公園」方向へ下っていく長淵山ハイキングコースとわかれ、愛宕山をめざして「梅ケ谷峠(行止り)」方向へ進みます。すぐに道は倒木でほとんど塞がれていました。そういえば長淵山ってどこにあるんでしょ。
倒木の枝が密集したここから右に下り、
登り返してコースに復帰したんですが、ちょっと引き返してみると造成地側にしっかりした迂回路がありました。
愛宕山の山頂に到着です。
394mの標高点もこのあたりです。手製山名板のひとつに「ソメイヨシノ」の文字が読めましたが、この大木のことでしょうか。満開になるとどんな風景なんだろう、などと思いながら
ちょっと休憩。ミニオンズの「ウエハース チョコ」を食べ、
地図を広げます。左端の丸(車道)へ、あと1区間で前半終了です。
地形図には愛宕山から先は破線もないんですが、道は尾根上にしっかり続いています(『奥多摩 登山詳細図(東編)』にはルートがあります)。
道すがら。
道はポコリとしたピークの右を下っていきますが、ここから左の尾根を下ります。340mあたりです。ほんとーはこの前の分岐で左の尾根を下りたかったんですが、見逃してしまいました。
足元の悪い急降下です。
下ってきて
310mから300mの等高線がほぼくっついているポイントだと思います。
無事に下ってきました。
下ります。車の音が大きく聞こえてきます。
車道(都道238号大久見青梅線)が見えてきました。
車道に降りられるか不安でしたが、
歩道に降りるスロープがすぐに見つかりました。下った尾根は予定と違いましたが、狙い通り、三室山(みつむろやま)の麓にぐーっとのびる林道の向かいに着地できました。