奥多摩尾根歩き
水ノ窪右岸尾根、篶坂ノ丸北東尾根、金袋山東尾根、一石山南尾根

(金袋山東尾根、一石山南尾根)


小川谷上段歩道→(35分)金袋山東尾根取付→金袋山東尾根→(1時間)金袋山→タワ尾根→(25分)一石山南尾根下降点→一石山南尾根→(1時間35分)日原林道→(15分)[GOAL]中日原バス停


金袋山東尾根はスギに雑木がまばらに混じる急登にはじまり、タワ尾根が近づくにしたがって広葉樹が増えて葉っぱの色が明るくなって、金袋山の山頂直下のキビシい急勾配を這うように登っておしまいでした。
一石山南尾根はなめていました。短いし、ダーッと下って雲取道にトンと降りて日原林道へ、などとぼんやりと考えていたんですが、まー、これがたいへんな尾根歩きになってしまいました。

小川谷上段歩道をてくてく歩きます。
篶坂ノ丸東尾根を見上げながら乗越します。
なにがなにやらわからなくなった篶坂窪に架かったというか埋まった木橋を乗り越えます。
木橋がなくなった崩落地。30mほど引き返して
この踏み跡をたどって
高巻きます。
ずいぶん下になった上段歩道に復帰します。
そしてあの尾根が
「23|24」の林班界標が立っている金袋山東尾根です。
金袋山東尾根の下方。
上方をグッと意味なく睨み、登ります。
狭い踊り場からの急登、のセットが続きます。
金袋山から下ってきた作業道を横切ります。「23|24」の林班界標が立っています。
登ってきて
1190m圏で尾根の雰囲気が明るくなりました。
右手の山肌がうねうねしています。
正面に壁のような山肌が見えてきました。
タワ尾根の稜線はすぐそこです。左手から下ってきた作業道を横切ります。いちばん高い金袋山の山頂あたりをめざして急登に取付きます。
登ってきて
タワ尾根に立ちました。金袋山の山頂はもう少し右のようです。
最初の山名板(左)と1325mの標高点あたりの山名板を見物。これにて金袋山東尾根はおしまいです。タワ尾根を下ります。
金袋山をめぐる作業道を横断します。本日、3度めです。
下ります。
人形山を左手に見ながら通過。
雑木と植林の境をダーッと下ります。そーとー下ります。
この先の鞍部を登り返すと一石山の山頂ですが、標石から右へ、
なだらかな山肌を見渡して尾根を探します。
ありました。右手に戻った方向になだらかな尾根が見えます。
一石山南尾根に乗った、のかな。幅広なのでいまひとつ確信がもてません。
とりあえず下ってきて
下るとだんだん尾根の形がはっきりしてきました。すでに日原川の音が聞こえてきます。日原雲取道をめざして下ります。もちろん、このときはこんなおだやかな尾根歩きが過酷きわまりない尾根歩きに変貌するなんてことは知るよしもありません。
なぜかぽつんと1本だけ倒れたスギを乗り越え、
下ってきて
下ります。そこそこの急降下です。
870m圏の分岐です。左へ。
尾根は一気にギュギュギューっとヤセました。
下ります。
岩がちになってきました。岩の隙間を下って尾根の続きへ。かなり高低差があります。
下ってきて
下るんですが、尾根筋を素直にたどることができなくなってきました。あの先は切れ落ちていて
右の斜面を岩角、木の幹、根っこ、つかめるものはなんでもつかみながら
下ってきました。
あちらの一石山南尾根に復帰するには
のっぺり斜面をトラバース(山腹水平移動)するか
高巻くか。荒い息を落ち着かせながら何度も頭を上下させて思案。
トラバースを選択しました。冗談でも落ちてはいけません。
トラバースしてきて
一石山南尾根に復帰。
復帰はしたけれど尾根はやはりこんな状況が続き、下ってきて
下るんですが、尾根の先端の大岩はグググッとせり上がっていて、おまけに左右に走る深い亀裂で分断されています。また、尾根をはずれざるを得ない状況です。
右か左か。下方をより見渡せて日原雲取道を探しやすそうな右を選択。勾配は半端ありません。
けれども、獣が歩いてこうなったのか自然にできたのか、岩や根っこが階段状になっていて、とんでもない急斜面を楽に巻くことができたりもしました。
右手に見えた植林の中に逃げ込もうとしたんですが、トラバースの途中で大岩に阻まれました。歩けそうな岩棚がみえますが、岩にたどりつくまでのトラバースがあまりにもデンジャラスだし、大岩を回り込んだところで進退窮まる可能性もあります。方向転換し、
やってきたほうの谷地形を下ることに。時刻はまだ早いけれど、安全な場所でビバークしたほうがいいかも、ひょっとして遭難一歩手前かも、などと思いながら
大きなくの字で下ること10分ほど。
目を皿のようにして探していた日原雲取道らしき踏み跡に立つことができました。危なっかしい道ですが、標高から考えると日原雲取道で間違いなさそうです。
興奮の名残か安堵のあまりか、一石山南尾根の末端の岩崖がブレまくっています。
一石山南尾根を乗越し、振り返って。これにて肝を冷やしっぱなしだった一石山南尾根はおしまいです。
日原渓流釣場の駐車場が見えてきました。
下ってきて
水道施設が見えました。
日原林道に降りてきました。余裕のあるはずだった16時台発のバスにギリギリです。鍾乳洞バス停で出発を待つバスの横を小走りで抜けて中日原バス停の「日原タコス日原タコライス」に向かいました。なな、なんと休み。姉さんかぶりのおばあさんが休日しか開いていないと教えてくれました。とほほ。ビールは奥多摩駅までおあずけです。おばあさんとサルの話をしていたらバスがやってきました。
山の神様、地権者の皆様、きょうも生かしていただき感謝します。これに懲りることなく、またよろしくお願いします。