奥多摩尾根歩き
コツ谷二俣中間尾根、上滝尾根

(上滝尾根)


長沢背稜下(1480mあたり)→(15分)上滝尾根下降点(標高1480m)→上滝尾根→(45分)三又→(30分)林道終点広場→小川谷林道→(1時間30分)[GOAL]東日原バス停


上滝尾根は何度か登ったことがあるんですが下るのは初めてです。下るのはなかなかややこしい尾根なのは地形図を見れば一目瞭然です。わかりづらそうな分岐を左右(南北)どちらに迷い込んでも痛い目に会うのは必至。地形図上で尾根をたどると、1480mの標高点を下ってから少なくても6か所の分岐が確認できます。まっ、現場に立たない限りはなんとも言えないんですが。三又に近づくにつれて勾配が増し、三又が見えてからのゆるく下るトラバースは久々に股間がヒュッとなりました。

できるだけ標高を上下しないようにトラバースしますが、山肌は大きくうねっていて歩きやすいとは言い難いです。
道すがら。左手の下方。
キツいV字形の谷にぶつかりました。直進は無理。
少し上流の小さな滝の上で渡渉できそうです。
谷に降りる獣道らしい薄い踏み跡がありました。たどります。
谷を越えました。
あやふやなトラバースです。
上下に踏み跡らしきものがあります。下をチョイス。
トラバースしてきて
小尾根を乗越すと山肌がうねっていました。あの向こうが上滝尾根のはずです。
右上から下ってきた上滝尾根にもうすぐ乗ります。
あちらからトラバースしてきて
上滝尾根に立ちました。
平坦な尾根をてくてく歩くとすぐに1480mの標高点あたりを通過します。すぐ近くで『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版)記載の「古木柱」が土になろうとしていました。
標高点の周辺は尾根というにはだだっ広く、下る方向が判然としません。左方向の尾根はコツ谷右岸尾根、真ん中は喜右衛門小屋窪左岸尾根
下りたい上滝尾根は正面にタワ尾根のウトウの頭が見える右の尾根です。
幅広でゆったりと見えますがそこそこの急降下です。
下ってきたんですが、どこを歩いたのかわかりません。
下ります。
どーにもこーにも進路に確信が持てません。スマホGPSで確認します。案の定、右の尾根に引き込まれていました。左へトラバースし、尾根を移ります。
1380m圏で雑木の密度が高くなり、尾根の雰囲気が変わりました。
緑だらけの中を下っていきます。
1320m圏の分岐です。左右どちらに下るか、めちゃくちゃ迷いました。左へ。
下ってきて
下ったんですが、この尾根をそのまま下ると
あの先で大変なことになりそうなので
左隣の尾根に移りました。
今度は1210m圏の分岐です。左へ。右は滝谷の断崖絶壁(多分)に一直線です。
分岐を過ぎると急降下が始まりました。水の流れる音が聞こえてきます。
下ってきて
急降下は続き、
二人組体操の技を繰り出している古い林班界標と標石を通過します。1100m圏です。
ちょっと下って1070m圏。右の溝地形はもちろん、尾根の先もデンジャラスな雰囲気です。
じんわりじんわり下っていきます。
この先は三又にガツンと切れ落ちているはずです。
左の平坦地をめざして下ります。
平坦地から酉谷を覗き込むように道を探すと落ち葉をたっぷり載せたのっぺり道が見つかりました。下ります。
三又が見えてきました。
のっぺり道に落ち葉、ここはデンジャラスです。
なんとか三又に降りました。
これにて上滝尾根はおしまいです。
かなり急ぐと4時台のバスに間に合いそうな時刻です。とっても微妙です。
とりあえず終点広場まで歩いて4時台のバスをめざすかどうか、改めて判断することにしました。
三又を見下ろしながらちょっぴり気合を入れ、
終点広場に到着。東日原のバス発車まで1時間40分。うーん、やはり微妙。小走りで林道を下れば間に合うような間に合わないような。カルシウムたっぷり(個人の意見)の烏龍茶のコツ谷右俣水割りを一口飲んで林道をスタート。
小川谷林道の始点に戻ってきました。なんとかバスの時刻に間に合いそうです。
小川谷橋に日原鍾乳洞の駐車場空きを待つ車がズラリと並んでいました。
中日原バス停前の商店で缶ビール購入。このあたりにも車の長い列ができていました。にこやかなメキシコ人店主に店名を聞くと「日原タコス日原タコライス」だそう。
東日原バス停に到着。たいへんな人です。増便が出ました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。酉谷やコツ谷のバイブレーションにココロが励起された尾根歩きでした。コツ谷二俣中間尾根から上滝尾根へのトラバースも美しく刺激的でした。また、ぜひ、よろしくお願いします。