奥多摩尾根歩き
刈寄山南尾根、刈寄山北西尾根

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刈寄山南西の登山道(680m圏)→刈寄山北西尾根→(1時間20分)金掘沢石仁田沢出合→盆堀林道→沢戸橋→檜原街道→(1時間45分)[GOAL]JR五日市線武蔵五日市駅


登る尾根は取付、下る尾根は着地点が人類誕生以来の心配ごとですが、刈寄山北西尾根もその例に漏れず沢あるいは林道にちゃんと着地できるかが懸案事項でした。下端が近づくにつれて尾根はヤセて急峻になったんですが、最下端でぶわっと扇子を広げたような平坦地になり、、、。面白かったです。

快適な尾根道を下ります。
やがて急降下になって
下ると鞍部からぐいーんと稜線に向かって登ります。
登り詰めた稜線は660m圏。左は西に下るんですが途中で地形図の破線は消失。右が進みたい刈寄山北西尾根です。こちらの破線も途中で消失しています。
こちらは左。
右へ。
左手下に盆堀林道が見えてきました。
さらに尾根を下っていくと右手下にも林道が見えました。どうやら終点のようです。
尾根はぎゅーと絞られていって下っていくと
崖の上に出ました。足元を覗き込もうとするのですがほぼ垂直っぽいです。どんな状況なのかよく見えません。進めないのは確か。
藪をかきわけながら左に回ってみました。倒木が2本、法面に架かっています。あの倒木をつかみながら林道へ降りる、うーむ、無理。
尾根の上に戻り、引き返しながら左右に踏み跡がないか探します。ちょっとした鞍部から林道終点あたりに下る薄ーい踏み跡らしきものが見つかりました。
テキトーに下っていきます。
林道終点のそのちょっと先に降りることができました。
先ほど立ち往生した崖です。あな恐ろしや。
振り向くと刈寄山北西尾根のつづきです。いかにも「痕跡」という風情です。
尾根歩き再開。
勾配はキツめですがそこそこ快適な尾根歩きがつづきます。
580m圏の分岐です。ほぼ直進します。地形図の破線はこのあたりで消えています。
ズザンズズズズザと下ってきて
かなりの急降下です。降下中になんとなくスマホGPSをチェック。違う尾根です。
歩きたい尾根は右のずーっと向こう。先ほどの580m圏の分岐で直進するのはいいけれどじょじょに右に進路を変えるべきでした。キッツい急斜面のトラバースで右の尾根に移ります。
倒木なのか間伐した木なのか両方なのか、行く手を阻まれます。
右へ、はとりあえずやめて木や枝のバリケードを避けることに集中。かなりの傾斜なので手がかり足がかりになる木や枝は助かります、ってなんか違う。
とんでもない傾斜はつづきますがバリケードはあらかた回避できたようです。
回り込んだ木や枝の塊を見上げます。トラバースを始めてからここまで20分かかっています。帰宅後にログを見てみたんですが、どうやらわざわざ等高線がいちばん詰んでいるところをトラバースしようとしたみたい。間違い尾根をもう少し下ってからのトラバースのほうが楽ちんだったはず。
下っていくとしっかりした踏み跡にぶつかりました。
左方向は大岩の向こうに谷地形が見えます。踏み跡は大岩の手前であやふやになっています。
右へずんずん歩き、刈寄山北西尾根に復帰です。
歩かなかった尾根を見上げ、
トラバースしてきた間違い尾根を見て、
下ります。急降下ですが木や枝の塊を思えばへっちゃらです。
もうすぐ尾根の下端です。ぼわっとした平坦地を過ぎると
キツい傾斜の凹みの上に出ました。ここを下る気にはなれません。370m圏です。
右の尾根に移って巻こうとしたんですが、めざす金堀沢と石仁田沢の出合に向かっているのでそのまま尾根を下ります。
下ってきて
下ります。水の音が聞こえてきます。いよいよ着地です。
石仁田沢の流れが見えました。左手下には広い平地が広がっています。
下ってきて
平坦地に溶けるように急勾配はなくなりました。先に進みます。
刈寄山北西尾根の最下端です。左から金堀沢、右から石仁田沢、出合に立ちました。奥に石仁田橋が見えています。
石仁田沢。上は石仁田林道。
傾いた金堀沢。上は盆堀林道。
あの落ちた看板から盆堀林道に上がれそうです。
橋台に沿って登ります。
石仁田橋に立ち、刈寄山北西尾根の下端を見下ろします。尾根下端の着地、着地からの林道への復帰もうまくいきました。これにて刈寄山北西尾根はおしまいです。
ザックから防寒着兼雨合羽を引っ張り出して着て、チェーンスパイクを脱いで押し込んで、武蔵五日市駅に向かいます。

刈寄山南尾根と刈寄山北西尾根下端のダイジェスト動画です。おトクな2本立て!
※YouTubeにいただいたコメントはすべて目を通しています。ありがとうございます。返信はなんというか、テキトーです。すみません。
そろそろ沢戸橋かなという坂道の途中に水場(?)がありました。岩崖から突き出た2本の塩ビパイプから水がジョーッと流れ出ています。水筒のコップで飲んでみました。おいしいんだと思います。正直なところ、よくわかりません。もう1本のパイプは乗用車を停めた男性が黒いポリバケツに水を溜めていました。バケツには大きなブラシが突っ込まれています。どうやら洗車するようです。水場の名前を聞いたところ、水場に名前はないけれどこのあたりの地名は「水ちゃま」と呼ばれているとのこと。
もうすぐ秋川に流れ込む盆堀川。盆堀川は伏流したり地表に出たりの繰り返しが激しい、せわしない流れです。
沢戸橋のほぼ中間点にある鳥居を通過します。橋からの放尿は風向きにかかわらず禁止です。
檜原街道のコンビニで缶ビールを買い、武蔵五日市駅へ。電車に乗って発車を待ちます。そこそこくたびれていた園芸用ゴム手袋と軍手ですが、今回の激登でこてんぱんにやっつけられました。飲みかけの缶ビールをお供えし、膝に載せて供養します。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。お騒がせしました。また、よろしくお願いします。