奥多摩尾根歩き
払沢ノ峰北尾根


今回は払沢ノ峰北尾根(ほっさわのみねきたおね)を下りました。登った尾根は割愛します。
払沢ノ峰北尾根はかつて登ったことがあります。払沢ノ滝の右岸にある碑の裏から這い上がったんですが、記憶は以上。なんも思えていません。いつも新鮮、ありがたいことです。今回はより尾根の下端をめざしてみました。
コース [START]払沢ノ峰→払沢ノ峰北尾根→(2時間10分)払沢二俣出合→遊歩道→(30分)[GOAL]本宿役場前→和田向バス停
(2時間40分)
歩いた日 2024年4月26日(金)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

払沢ノ峰北尾根はこの山域からのエスケープルートのひとつ、くらいに思っていたんですが舐めてかかるとエスケープルートどころか人生から離脱するはめに陥ります。ややこしい分岐が多く、間違うとそーとーかなり突飛な場所に連れて行かれます。下るにつれて尾根はヤセ、デンジャラス感が水の音といしょにせり上がってきました。

おはようございます。そーゆーわけで浅間尾根の払沢ノ峰からの出発です。このあたりには標高858m(以降「標高」は総略)の標高点があるんですが、古い地図には払沢ノ峰ではなく、馬道沢峰と記載されています。東の杉ノ木沢(スンノ沢)という沢沿いに馬道林道があって沢のどこかに馬道沢のカツラ(巨樹?)が立っている、ということは調べがついたんですが、肝心の馬道沢はどこなのかはわからずじまい。
ずり落ちたズボンを引き上げ、道標の向こう、ほぼ真北の尾根を下っていきます。
鞍部からぽこりとしたピークに立ちました。正面は切れ落ち感がはんばないです。やや右へ折れ、
急降下ではあるんですが素敵な尾根を下っていきます。
道すがら。
とぐろを巻いたまま朽ちたワイヤー。
尾根の反対側には釜口のようすがしっかり残っている炭窯跡があって
さらに下って「んっ?」と思ってスマホGPSを確認するとまったくの尾根違いです。ビシッと90度間違えていました。なぜ「んっ?」と感じたのかは不明。不思議ではあります。
標高差で70m以上を登り返してきました。左から正面のピークに登り、こちらに下ってきたんですが、
歩きたい払沢ノ峰北尾根はこちら。急降下ではありますが、切れ落ちてなんかいませんでした。分岐がややこしいのは織り込み済みだったんですが、初っ端の練習問題みたいな分岐ででいきなり間違ってしまいました。
本筋にもワイヤーがじっとしていました。
800m圏の小ピーク。分岐です。。慎重にほぼ直進を選択。
780mあたりで尾根はばーんと広がりました。
730m圏の微妙な分岐です。ただの山腹のようです。微妙ですが、ここで進路を間違うと、、、どーなるのでしょう。
尾根の形がなんとなく見えてきました。
クッションの効いた急降下でした。
続きます。
610m圏。はっきりしませんがここも分岐です。確認します。右よし、左よし。いやいや、右はダメです。左へ。神経使います。
小屋の残骸が埋もれている鞍部から
グーッと登ってくると550m圏のまん丸いピークです。この先に
尾根らしい尾根は1本しかありません。ほぼ直進。
530m圏の分岐です。ゾウの爪のように3方向に分かれています。いちばん右の長い爪を下ります。
もう少し勾配がゆるければ素敵な尾根なんですがキビシい急降下です。
左右の深い谷から水の音が聞こえてくるようになり、
尾根はどんどんヤセていきます。
左手のずー―っと下のほうに瀬戸沢の水面がちらりと見えました。
450m圏の小ピークで長い爪がさらに分岐します。左手の水の音は大きくなり、右は静かになりました。右へ。払沢二俣出合をめざします。
真っ赤なテープが巻かれていたりしますが気にしないのが吉。
なんだかデンジャラスな雰囲気に包まれてきました。
あの先はどーなってんでしょ。できれば進みたくはないんですが立ち止まっていても埒があきません。
あの先はこんなんでした。岩がちなヤセ尾根の急降下です。
さらに下ると綿ロープが出現。ただここはとくに傾斜がキツいということはありません。フツーに歩けます。謎のロープです。
左手下に、4段あるという払沢ノ滝の何段目かわかりませんが落ち口が見えました。ロープはあそことの登り降りに使ったんでしょうか。とんでもありません。こわすぎます。
滝から目をそらし、ややマシな現実に目を向け、
下っていきます。370m圏の微妙な分岐です。出合は左方向です。この分岐は下りではかなりわかりづらく、
単純に左の尾根に進む、という生易しいものではなく、左にぐーーっとトラバース(山腹水平移動)してから下ります。
ヤブ尾根を急降下です。
下ってきて
下ります。人の声がすぐそこに聞こえてきます。
下ってきました。
払沢の左俣。石積の堰堤をどしゃどしゃと水が流れ超えてきます。
二俣出合。左奥のすぐ上流に払沢ノ滝があります。
これにて払沢ノ峰北尾根はおしまいです。払沢の滝には寄らずにとっとと下山します。
檜原村役場の並びにあるかあべえ屋には酒の扱いがなく、檜原街道をてくてく歩き、谷合商店に向かうもシャッターがバシッと閉まっていて、さらにてくてく歩き、和田向(わだむかい)バス停の山の店で缶ビールをゲット。南秋川を眺めたり店先のヤマウドやタラの芽、ワラビ、名前のさっぱりわからない苗木なんかをウィンドウショッピングしていると武蔵五日市駅行きのバスがやってきました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。