奥多摩尾根歩き
ヘイゾウ沢左俣右岸尾根、ヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根

(2/2 ヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根)


ウエンタワ(赤指尾根)→(30分)赤指尾根1100m圏→ヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根→(1時間30分)左俣右俣出合→小袖川左岸中腹道→(40分)鴨沢橋→(5分)[GOAL]留浦バス停→JR青梅線奥多摩駅


ヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根は地形図通り急降下だらけで太い幹や細い幹に止まりながらドザドザと下り岩稜を巻いたりほぼ一直線に下って水の音が両側から聞こえてくると左俣と右俣の分岐にほんとーに降りられる? の不安も共鳴するのでした。

赤指尾根を東へ下ります。方向を定めてテキトーに下ります。疲労回復を狙ってゆっくりゆっくり歩きます。
林道に降り、
林道を横切ってそのまま尾根を下ります。
そろそろヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根のてっぺんです。スマホGPSをチェック。確かに1100m圏のピークです。
なんのマーキングもありませんが、わざとらしく倒木がばらばらと倒れているこのあたりが尾根のてっぺんです。
下ります。尾根の形ははっきりしません。さらに下ります。
尾根らしくなってきました。かなりの急降下です。
マツの太い幹、灌木の細い幹、手当たりしだいにつかみながら下ってきて
1040m圏の分岐は左へ。写真より見た目はビシッと分岐しています。
尾根が分岐する場所に立派な作業道が横切っています。ウエンタワ南西尾根の1020m圏からヘイゾウ沢左俣右岸尾根の1090m圏、そしてここまでつながっているのでしょう。いや、とくに根拠はないんですが。
一見、これまでのキッツい尾根と変わらずなんですがその通りです。強いていえば尾根上の灌木が少なくなりました。きょう、つかんだ幹の数は100数十本になるはずです。
下ってきて
890m圏でちょっとあやふやな作業道を横断し、
やっとおだやかな尾根になりました。
ヒトの手による石積でしょうか。通過します。
急降下復活です。幹つかみも復活。水の音がかすかに聞こえてきます。
急降下のまま尾根はじょじょにヤセてきました。
つかんだ幹が200本に届こうかというころ、
760m圏の土俵みたいな場所に出ました。休憩します。
じゅうぶん休憩をとりました。というか、ちっとも動く気になれませんでした。ザックを背負い、土俵の向正面に向かうと短いけれどとんでもない急降下です。
急降下の途中、右手のヘイゾウ沢左俣に向かって大きく土砂が崩れていました。720m圏です。
崩落地からヘイゾウ沢左俣右岸尾根が見えました。
踏み跡がだんだん道みたいになってきました。尾根の両側から水の音が聞こえてきます。ちゃんと出合に降りられるのか、沢にちょくせつ降りる尾根でいつも感じる不安と軽い興奮(武者震いに似ているかも)がやってきます。
こぢんまりした岩稜はちょっと迷って巻くことに。
うっすいのっぺりした踏み跡をたどります。岩稜を歩いたほうがよかったかも。
左俣と右俣の出合が見えてきました。けれどもスンゴい急降下です。
獣道を拾いながらかなり細かいくの字くの字で下っていきます。
奥に見えるとんでもない急降下のあとは枝打ちされた枝葉を乗り越えながら下ってきて
左俣右俣の出合へ。とんでもない急降下があったものの無事に出合に降りられました。合流点に堰堤があります。
右俣上流。
左俣上流。
これにてヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根はおしまいです。
ヘイゾウ沢左俣右岸尾根の小さくてまーるいピークが見えます。謎の道を思い出しました。沢から登って
謎の道に立ちました。たどります。ヘイゾウ沢左俣右岸尾根を巻いています。
ずっと下にヘイゾウ沢に木橋が架かっているのが見えまえました。渡りたいです。とっても。ただ、あそこまでどう下っていくのかわかりません。
小袖川に向かうと思った謎の道(小袖川に向かう薄い踏み跡もありました)は途中でヘイゾウ沢に向かって下っていき、なんと、謎の道は木橋につながっていました。
木橋を渡ってきました。右は左俣右俣出合の堰堤のすぐ下流にある別の堰堤です。
道は木橋からぐっと高度を上げてヘイゾウ沢左岸につづいています。
眼下で小さな滝が連続しています。
帰宅後にこの道のことを調べたんですがよくわかりません。勝手に小袖川左岸中腹道と名付けます。
こんな道が
つづきます。
古そうな石積が残っていたりもします。
鴨沢橋を走る車の音が聞こえてきます。登る道と下る道の分岐です。登る道は赤指尾根(留浦ルート)へ合流しそうです。下る道へ。小尾根を乗越すとすぐに
前回、ウエンタワ南西尾根赤指尾根(留浦ルート)を歩いたときにたどった道に合流しました。謎の道、小袖川左岸中腹道の謎が解けました。めでたし、めでたし、です。
もうすぐ鴨沢橋です。
青梅街道に出ます。左へ。
鴨沢橋をちらりと振り返って、振り返って留浦バス停に向かいます。
留浦バス停の反対車線に奥多摩駅行きのバスが停まっているのが見えました。小走りでバス停へ。ベンチにザックを降ろし、Suicaを引っ張り出して縮めた杖や軍手を片付けているとバスがズザーッとやってきました。
出発前に「臨時」バスだというアナウンスがありました。奥多摩駅発のバスで「増便」はよく聞くんですが、「臨時」と「増便」は業務上なにか厳格な線引があるんでしょうか。まっ、そんなことはいいか。
乗客1人で出発したんですが深山橋バス停で何十人もの団体ハイカーが乗車してきました。リーダーが運転手さんに団体名を告げていたので「臨時」はこの団体の依頼だったのでしょう。まっ、そんなことはいいか。
実はけさ、電車内でMさんとSさんに「余力があれば赤指尾根の雨乞山がらみの尾根も2つ歩く」などと大口を叩いていました。大口も大口、あごがはずれるくらいの大口です。ヘイゾウ沢左俣右岸尾根ヘイゾウ沢左俣右俣中間尾根で体力も気力ももういっぱいいっぱいです。でも、楽しかった。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。
あっ、上の写真は麦山橋にさしかかった臨時バスです。