奥多摩尾根歩き
チゴウリ尾根、赤指尾根、尾平山南西尾根

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今回はチゴウリ尾根を登り、赤指尾根(あかざすおね)から尾平山南西尾根(おだいらやまなんせいおね)を下りました。
チゴウリ尾根はテキトーな名付けで、モクボ谷とチゴウリ沢という谷の出合からチゴウリ沢の左岸を北西にせり上がって赤指尾根の1320m圏のピークをてっぺんにした尾根です。
赤指尾根は石尾根の千本ツツジをてっぺんにして南東にダーッと長く下り、下部はいくつかに枝分かれしています。今回はそのなかの尾平山というピークから南西にある小留浦(ことずら)地区の奥多摩湖と坪沢(つぼさわ)という沢の出合に下っている尾根を歩きました(これまでの赤指尾根の記録「モクボ谷白仁田谷中間尾根、赤指尾根(留浦ルート)」「日蔭名栗山南尾根、赤指尾根」)。このルートを尾平山南西尾根と名付けました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷バス停→峰谷林道→(50分)チゴウリ尾根取付→チゴウリ尾根→(2時間10分)赤指尾根1320m圏ピーク→赤指尾根→(1時間50分)尾平山→尾平山南西尾根→(1時間30分)青梅街道(坪沢橋)→(20分)姫の岩(10分)[GOAL]小留浦バス停→JR青梅線奥多摩駅
(6時間50分)
歩いた日 2021年12月4日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]峰谷バス停→峰谷林道→(50分)チゴウリ尾根取付→チゴウリ尾根→(2時間10分)赤指尾根1320m圏ピーク→赤指尾根


 チゴウリ尾根はどこから取り付けばいいのかウロウロしましたが、モクボ谷に降りられる道をなんとか見つけ、尾根の下端に渡れました。序盤は植林帯の急登が続きます。登るにつれ勾配は徐々にやわらぎ、尾根は初冬らしい明るくカラリとした空気に包まれました。

おはようございます。奥多摩駅前から峰谷バス停までやってきました。汗拭き用からマフラー代わりになったタオルを首に巻き、防寒用にはあまり役立たないけれど軍手を装着。杖は伸ばさないまま握って出発です。振り向くと朝日に峰谷川の対岸が照らされていました。先週とほとんど同じ風景を後にして
三澤橋(みさわばし)を渡って左折し、林道峰谷線(以降、峰谷林道)に進みます。
モクボ谷左岸を歩きます。対岸に小さな祠が見えました。なにもあんな危なっかしいところに建てなくても、と思うんですが信仰とはそんなものじゃないんでしょうね。
モクボ谷の流れ。
右上から左へ流れるモクボ谷と右下から左へ流れるボウズ谷の出合です。左上が目指すチゴウリ尾根ですが、出合まで降りられそうにありません(右上は日蔭名栗山南尾根の下端です)。仮に降りられてもあのチゴウリ尾根の下端は急勾配すぎて取り付くのはとても無理。
林道を右往左往ウロウロチョロチョロしてとりあえず降りられそうな場所を探します。
これは出合からちょっと下流のモクボ谷がクッと曲がった地点。あの対岸なら取り付けそうです。
さらにウロウロしていると谷に向かって斜めに下る踏み跡を発見。クッと曲がった地点より上流に降りそうですが、
とりあえず下ってきました。重厚な石垣の上が林道です。
谷まで降り、水際をクッと曲がった地点まで歩きます。あの大岩の手前で対岸に渡れそうです。
筆舌に尽くしがたい足さばきで渡ってきました。
杖を伸ばし、チゴウリ尾根をグッと見上げます。
登ります。
登ってきました。モクボ谷の小さな谷が生き物のように波打っています。
登ります。作業用と思われるテープが尾根上にいくつか見えました。
拍子抜けというか有り難いというか、尾根を縫うようにくの字くの字の道がありました。ちょっとの間、道をたどったんですが、
右にトラバースしていった道をはずれ、尾根上を登ってきました。
登ります。
780mあたりに南東を向いた石の祠が建っていました。
800mあたりでしっかりした作業道を横断しました。この後も何本か作業道を横断することになります。ビシッと植林の手入れがされている雰囲気です。
急登に拍車がかかります。間伐された倒木を手がかりにして登ったりもします。
ヒーコラと登ってきて
1010m圏で左から登ってきた尾根と合流します。
合流しました。合流した尾根の下方。南西側は自然林です。合流後は穏やかな尾根になり、
1041mの標高点と思われる地点を通過します。
振り返って遠くの山並み。
おだやかな尾根道をてくてくと
歩きます。
右の植林帯側に踏み跡があるんですが、尾根上を歩いています。藪です。すぐ終わってよかったです。
1100mあたり。ここには長短の杭があわせて7本(奥多摩尾根歩き調べ)も打たれています。なにがあったのでしょう。
左手にはこれから下る赤指尾根が見えていました。右のポコリは赤指山です。
7本の杭から3、4分ほど登るとめちゃくちゃ立派な道にぶつかりました。「82|―」の林班界標や「東京市」と彫られた標石が立っていました。地形図にも『奥多摩 登山詳細図(西編2017)』(吉備人出版 以降、『詳細図』)にも記載のない道です。いったいどこからきてどこにいくのでしょう。
立派な道を横断して尾根を登ります。
1160m圏で尾根の雰囲気が変わりました。
大きな倒木を通過しました。
アセビの幼木地帯を抜け、
1200mあたりの鞍部を過ぎるとすぐに右の尾根と合流します。先で合流するとかなりキツい勾配になりそうなのでここから
斜上。
気になる窪みがあったので下っていくと炭焼窯後でした。
尾根に乗りました。
振り向くと木立の向こうに日蔭名栗山が見えました。
1280mあたりで地形図や『詳細図』に記載のある道を横切ります。
10分足らず登ってきて
赤指尾根の1320m圏のピークに立ちました。
番号の消えた林班界標が立っています。あの向こうから登ってきました。これにてチゴウリ尾根はおしまいです。チゴウリって読み方によってはいたって不穏な名前ですが、いったいどういう意味なんでしょう、ってそういえばチゴウリ沢はどこにあったんでしょう。峰谷林道から見えたはずなんですが。