今回は悪谷出合尾根(わるだにであいおね)を登り下りしました。
悪谷は小河内(おごうち)ダムのちょっと下流に流れ込む水根沢(みずねさわ)の上流部の支流です。悪谷出合尾根は文字通りその水根沢と悪谷の出合いを下端にして石尾根をてっぺんにした尾根なんですが、そのてっぺんはこれといって名前はないようです。 悪谷と水根沢の間には地図の通り、もう1本の谷が通っています。その谷の名前は不明ですが、その名無しの谷の西側の尾根を悪谷出合尾根(西)、東側の尾根を悪谷出合尾根(東)として、西を登り、東を下りました。
ルートは『新バリエーション ハイキング』(松浦隆康 新ハイキング社 以下『新バリ』)の64ページ、悪「沢」出合尾根Aコース(東)、Bコース(西)を参考にしたんですが、てっぺん部分やAコースの下部は書籍とはかなり違った道を歩いています。もちろん、正解なんてないから尾根歩きは楽しいんですが、安全を考えるともう少し下調べをちゃんとすればよかったかなとも思います。ともあれ、キツいながらも雪を踏みながらの楽しい尾根歩きでした。
※『新バリ』では悪沢と悪谷の表記が混在していますが、『奥多摩』(宮内敏雄 百水社)や『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版)では「悪谷」と表記されているので本稿では「悪谷」とします。
悪谷出合尾根(西)、悪谷出合尾根(東)
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■コース | JR青梅線奥多摩駅→[START]水根バス停→水根林道→(2時間10分)悪谷出合い→悪谷出合尾根(西)→(2時間10分)石尾根→(15分)悪谷出合尾根(東)→(1時間30分)水根林道→(1時間30分)[GOAL]奥多摩湖バス停→JR青梅線奥多摩駅 |
■歩いた日 | 2020年1月20日(月) |
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。
■[START]水根バス停→水根林道→悪谷出合い→悪谷出合尾根(西)→石尾根
悪谷出合尾根(西)はシカのフンもコロコロコロコロ転がるアセビ伝いの急登があってズルンズル滑って露岩もあってかなりしんどい尾根でした。水根林道から外れて取り付きまでの道や徒渉もちょっとスリリング。
おはようございます。奥多摩駅前から小菅の湯行きバスに乗り、水根バス停で下車。思ったより雪が多いのでちょっとビビりました。
あのトンネルの手前、右の坂道に進みます。「(奥多摩)むかし道入口」の案内板が立っています。
タヌキを通過します。
このあたりでは有名な(?)永久駐車物件を通過します。
仕事をサボってアダルトな小説を読んでいる二宮金次郎を通過します。
「七ツ石山・鷹ノ巣山」方面へ直進します。
右は六ツ石山や奥多摩むかし道への道です。
ここは右の坂道が正解だったんだけれども、わたくしは間違って直進。
沢から離れないほうがいいだろうと、ここも直進。ところが民家に迷い込んでしまい、おばあちゃんに教えてもらった道が、
くの字くの字のそこそこの急登。犬の鳴き声にしてはヘンだな、と思っていたらサルだった(写っていません)。
登ると、
道標の前に出ました。
雪の残る道を歩きます。靴跡は向こうから(下り)のものが3人分ありました。
体が慣れないと恐いです。
小さな崩落地を通過します。
植林帯と自然林帯を交互に抜けていきます。
この道はそもそもどういう道なんでしょうか。林業用の道なんでしょうか、水根-日原間の生活道だったんでしょうか。どちらにしても厳しい道です。
雪を被った桟道を渡ります。
780mあたりで沢を渡ります。『奥多摩 登山詳細図(西編)』によるとアシダキ沢という沢です。
道中。
「いつも三人いっしょで楽しいね」みつご
慣れたのでしょうか。あまり恐くなくなりました。
840mあたり。榛ノ木沢(はんのきさわ 『同』)を渡ります。
ロープは実態以上の恐怖を煽る場合が往々にしてあります。できるだけ見て見ぬ振りをして渡ります。
滝を見下ろすとすぐに、
ワサビ田跡です。
ワサビ田に注ぎ込む大堀沢(『同』)を木橋で渡ります。
雪が深くなってきました。あの木橋で水根沢の右岸に渡ります。930m圏です。
水根沢の上流を眺めます。
ボッコリと道が崩れているところを通過しました。
あの木橋で三本欅ノ沢(さんぼんけやきのさわ『同』。『奥多摩』(前出)では「三本ケヤキノ沢」の表記)を渡ります。
『新バリ』で紹介されている「三本ケヤキ沢右岸尾根」を見上げます。いつか歩こうと思います。
道中。
立派な石垣を通過します。
バラバラバラとした谷を渡ります。
谷を渡ってグーッと登って尾根を回り込んですぐ、この道から悪谷に向かいます。
あちらの登山道から小屋跡みたいな平坦なところを歩き、
こちらの道を進みます。
水根沢に下っていきます。
右奥から右下に流れ落ちているのは水根沢と悪谷の間の谷です。
水根沢と悪谷の間の谷の上流。ワサビ田跡があって、ワサビ田用の資材なんかが岩に引っかかっています。右が悪谷出合尾根(東)で、左が悪谷出合尾根(西)です。
悪谷出合尾根(西)の下端です。
これは水根沢に架かっている木橋ですが、渡れるわけがありません。
沢床まで下りて岩を登ってきました。
よくわかりませんが、画面中央あたりが水根沢と悪谷の出合いです。
登ってきました。
ペターンと見えますが、かなりの急登です。
この岩場は右からなんとなく登ります。
登ってきました。
登ります。
足元の様子。
ブナの大木を通過します。
登ってきて、
傾斜が緩みました。
露岩もあります。
石尾根を見ながら休憩。
登ってきて、
登ります。アセビの頑丈な幹や枝にはずいぶん助けられました。
振り向くと奥多摩湖(画面中央)が見えました。その手前は左右から水根沢に落ち込むたくさんの尾根です。
あとで下る悪谷出合尾根(東)が見えました。あちらもヒェーな急勾配のようです。
露岩の尾根がしばらく続きます。
新緑や紅葉の季節はいったいどんな景色なんでしょう。
登ってきて、
石尾根が近くなってきました。
ときどき振り返りながら
なだらかな尾根を登って
くると、
石尾根南面の巻き道に到着です。
あちらから登ってきました。
ちょっと思案。せっかくだからそのまま尾根を登り詰めることにしました。
15分ほどかかって石尾根に出ました。ここが悪谷出合尾根(西)のてっぺんです。
あちらから登ってきました。これにて悪谷出合尾根(西)はおしまいです。