奥多摩尾根歩き
高水三山バリの旅(沼沢尾根、横見沢左岸尾根、高水山南尾根、岩茸石山南尾根)

(2/2)


平溝林道→(5分)高水山南尾根取付→高水山南尾根→(1時間10分)高水山→関東ふれあいの道→(25分)岩茸石山→岩茸石山南尾根→(1時間)平溝林道→平溝通り→青梅街道やどこかわからない道→(3時間)[GOAL]JR青梅線青梅駅


高水山南尾根は石垣から取付きました。数十本の作業道を横断しながらほぼ植林の中のそこそこの急登にあえぎました。
岩茸石山南尾根は岩茸石山からほぼ真南に岩茸石ノ沢の二俣分岐に向かって下っている短い尾根です。全行程ほぼ急降下ですが尾根を下ってからの平溝林道への着地がかなりやっかいでした。

左上から横見沢左岸尾根を下ってきました。平溝林道の起点です。奥に平溝林道がのびています。
振り向いて右は横見沢の上流方向。
ちょっぴり下ると右から登ってきた平溝通りが右にグッと曲がって登っていきます。登った先の左カーブが高水山南尾根の乗越地点です。
その乗越地点はあそこ。石垣の低いところを登るしかないのか、と思ったんですが、とりあえず尾根を回り込んでみました。けれども人様んちに入るしかなさそう。結局、引き返してここから取付くことにしました。
獣かヒトなのか、踏み跡をテキトーにたどっていたんですが、
見上げるとどう見ても水が吹き上げています。音もなく吹き上げています。近づきます。めちゃくちゃな急登です。
塩ビ管から水がジョボジョボジョボジョボ吹き上げていました。ペットボトルに3分の1ほど残っていたほうじ茶を無理矢理飲み干して水をいただきました。吹き出している口を塞ぐキャップが転がっていましたが、これは事故的なものなのか凍結防止策なのか、謎です。勝手なことはできません。そのままにしておきます。
謎の噴水を後にして高水山南尾根の稜線に向かって斜上します。
尾根に乗ると石の祠が建っていました。
平溝川の最奥の集落を見守っています。
尾根はザレた急登です。
510m圏の古墳みたいに組まれた数個の大岩を通過します。
登ってきて
登ります。
登ってきて
ずーっとずーっと登ります。
しっかりした作業道を横断します。高水山南尾根は何十本も作業道を横断します。
登ってきて
登ります。かなりの急登が続きます。
登ってきて、あまりの単調さに一行から文句が出そうなころ、
690m圏で右から登ってきた尾根と合流しました。
この右からの尾根は以前に登ったことのある与津ノ沢右岸尾根(よつのさわうがんおね テキトーな名付け)です。
尾根が合流するとかなり歩きやすくなりました。
710m圏でこれまになく立派な作業道を横断します。
空が広がってきました。
登ってきて
高水山の山頂(759m)に到着。これにて高水山南尾根はおしまいです。
高水山もあまり展望はありません。高水山南尾根水を一口飲んで岩茸石山を目指して出発します。
広い山頂には凝った造形の祠が
並んでいました。
「関東ふれあいの道」を下ります。
ふれあっている仲のよい(さげな)カップルに追いつきました。
正面に岩茸石山が見えてきました。
山頂直下です。岩茸石山の名前らしい露岩の尾根を登ります。
高水山から25分ほどで岩茸石山の山頂に到着。たくさんのハイカーが休憩したりご飯を食べたりあの山はあーだこーだとか、肩の力がストンと抜けた楽しげな雰囲気に包まれていました。
山頂には三等三角点があり、標高は 792.95m、基準点名は岩岳。岩茸ではありません。
岩茸石山山頂からの眺望は抜群です。高水三山の他の2座の残念な眺望を補って余りある景色が広がっています。
西方向です。正面の谷は真名井沢(まないさわ)で右(左岸)に前回歩いた真名井沢北稜、左に赤杭尾根(あかぐなおね)、真名井沢の奥には川苔山がちょこっとピークを見せています。川苔山(かわのりやま)から左へ稜線をたどると本仁田山(ほにたやま)。川苔山と本仁田山の間には雲取山(くもとりやま)が見えています。
ちょっと北にカメラを向けます。中央奥の平坦なピークは棒ノ折山(棒ノ嶺)。
ちょっと北にカメラを向けます。
ちょっと北にカメラを向けます。
ちょっと北にカメラを向けます。正面のピークは高水山です。新宿副都心の高層ビル群やスカイツリーも見えました。
とくにお腹は空いていなかったんですが休憩を兼ねてご飯にします。といっても食べたのはサモサ1個。アジア食材店の店頭でジャガイモと何種類かの豆を皮に包んで揚げています。スパイスの香りが食欲をそそります。じわじわと効いてくる辛さがたまりません。1個100円(税込)です。月に5、6個は食べています。「ティーン サモサ ディノス」(サモサを3個ください)。「ティーン サエ エン」(はい、これ300円です)。テキトーに覚えたネパール語を口にすると店員はいつも苦笑いで返してくれます。冷めたサモサと冷たい高水山南尾根水の出会いは歯にしみ渡るのでした。
さて、いよいよ最後のバリ尾根、岩茸石山南尾根に向かいます。木立の向こうの惣岳山と
ススキの向こうの高水山を眺めて登ってきた道を少し戻ります。
登山道から離れ、ここから岩茸石山南尾根の下降開始です。
かなりの急降下で始まります。
が、すぐに岩茸石山を巻く登山道にぶつかります。ちょっと鼻白むところを気を取り直し、
登山道を横断します。
かなりの急降下です。
720m圏の分岐です。右を選択。
下ってきて
つかむとグィーンとしなる細い低木の隙間をズザラズザラと下ります。
下ってきて
690m圏で植林に突入します。
正面に大伐採でちょっと寒そうな惣岳山が見えました。
いつの間にかややヤセて、尾根の両脇は植林で尾根上は雑木になりました。こんな尾根は記憶にありません。
下ってきて
下ります。
植林の中に吸い込まれて
岩茸石ノ沢の二俣分岐に向かってとんでもない急降下です。
左右の二俣が確認できました。
下ってきて
二俣分岐の真上に立ちました。これにて岩茸石山南尾根はおしまいです。下降点から35分足らずの短い尾根でしたが雑木尾根歩きはなかなか楽しかったです。
ここから平溝林道までのちゃんとしたルートがあるのかまったくの不明。とりあえず岩茸石ノ沢沿いに下るルートを探します。
これは右俣。左岸に踏み跡があるようなないような。渡ります、というかまたぎます。
これは左俣の上流方向。
岩茸石ノ沢の左岸にあるとてもヒトが歩いたとは思えない踏み跡をトラバース(山腹水平移動)します。
二俣分岐を振り返って。なんだかよくわかりません。
キビシいトラバースです。地形図には二俣分岐からそれほど遠くない場所まで実線(幅員3m未満の道 軽車道 )が伸びてきていますが、それらしきものにはぶつかりません。
対岸にワサビ田跡がありました。
そんなことは関係なく、トラバースは続くんですが、
ふと右を見下ろすとなにやら幅の広い道らしきものがあるじゃないですか。無理矢理、下ります。
やりました。地形図の実線に違いありません。これは上流方向。もっと手前から実線に降りられたかもしれませんが藪やら傾斜で見逃してしまいました。
こんな道を歩きます。
道はグッと広がりました。かつては車両も通っていたのでしょう。薄い轍が残っています。
短いコンクリート橋(長曽根橋)を渡って振り向いて撮影。あの奥から歩いてきました。奥のどん詰まりまでが平溝林道なのでしょうか。ログは岩茸石ノ沢の左岸や右岸を行ったり来たりに記録されていますが、ずっと左岸沿いを歩いてきました。左の丸太橋の掛かった尾根はかつて下た岩茸石ノ沢長ソネ窪中間尾根です。平溝林道を下ります。
すぐ左手のこちらはかつて登ったバラクボ沢右岸尾根です。ずいぶん荒れてしまっています。
林道の起点です。右の支柱から右上に登っているのが下った横見沢左岸尾根の下端です。直進し、
平溝林道から平溝通りへ。ここで高水三山バリの旅はおしまいということにします。現地解散ではありますが、道は1本なので、一同散会! とはならずお一人様御一行はそのままてくてくと歩きます。
与津の沢右岸尾根の取付を通過します。
高水山の登山口を通過し、
平溝通りから都道193号へ。
最寄りの軍畑駅から帰ろうかとも思ったんですが、時刻はまだ早いのでテキトーに青梅方向に歩くことにしました。青梅街道を高巻き中。
二俣尾駅を通過し、青梅線の車窓から看板だけ見えていた本屋さんが現役バリバリなのにちょっと驚き、
カッコイイ放置自動車(失礼! 放置と言うよりは敷地内に陳列している物件かな? 他の物件は『奥多摩トラバース』内「永久駐車観察記」へ)を通過し、
好文橋(こうぶんばし)という橋でなんとなく多摩川を渡ります。
満開のロウバイを愛で、
神代橋(じんだいはし)で多摩川を渡り返し、
日向和田駅(ひなたわだえき)でトイレを借りました。
不思議な形の仏像を拝観し、
宮ノ平駅(みやのひら)を通過し、
青梅街道を下巻き中。
街が、んっ? 昭和? みたいな匂いなってきたら
JR青梅駅に到着です。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。狭い範囲をゴニョゴニョとお騒がせしました。今後ともよろしくお願いします。