奥多摩尾根歩き
スンナワ尾根 -撤退-

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今回はスンナワ尾根を登る予定でしたがダメでした。スンナワ尾根は後山川(うしろやまかわ)右岸にあるスンナワ沢という沢の左岸にある尾根で、天平尾根(でんでいろおね)の丹波天平の少し北1380m圏をてっぺんにして北東に延び、後山川に落ち込んでいます。名前はテキトーです。前回に登ったシンベイキ尾根のひとつ西にあります。
後山川右岸道を歩き、シンベイキ尾根を越えたまではよかったんですが、スンナワ沢手前の崩落で撤退を決めました。下巻きでなんとか崩落地に下りられそうですが対岸の続きの道は判然とせず、強めのみぞれが降るなか、濡れた落ち葉がへばりついた岩がちの15mほどの急降下です。わたくしの技量と体力では無理。撤退です。
崩落地からシンベイキ尾根の支尾根に取り付き、シンベイキ尾根を登りました。天平尾根からは道標に従って丹波小学校まで下りました。
ところでスンナワ沢やこれまで歩いた釜ノ沢やシンベイキ沢なんかの名前はネットや『奥多摩 登山詳細図(西編)』(吉備人出版 以下『詳細図』)によるものなのですが、正直なところなんかこうハッキリスッキリしないところがありました。全貌がよくわからいのです。そこでいろいろ地図を探したんですが、やっと見つけたのが『奥多摩 それを繞る山と渓と』(田島勝太郎 著 山と渓谷社 刊 1935年)の256ページ。「第二二図 小室川出合 保野瀬」の端っこにちょっとだけ沢や尾根の名前が記載されていました。読み取れる沢や尾根の名前は東から「カマノサワ」「ジンベイキオネ」「ジンベイキ沢」「スンナ沢」「アヒモサワ」。これらをこれまでのわたくしの表記に書き換えると「釜ノ沢」「シンベイキ尾根」「シンベイキ沢」「スンナワ沢」となり、最後の「アヒモサワ」は謎ですが、このあたりでアセモ沢という名前はネット上で散見されます。東京都水道局が発注した崩落地復旧工事の件名にも「丹波山分区(アセモ沢)崩壊地復旧工事」とありました。

<『奥多摩 それを繞る山と渓と』の「第二二図 小室川出合 保野瀬」の部分>

「ジンベイキ」か「シンベイキ」はこの際おいとくとして(ネットには「シンペイギ」という表記もありました)、悩ましいのは「第二二図」と『詳細図』では「シンベイキ尾根」と「シンベイキ沢」の位置関係が逆なことです。ホントーはどーなんでしょうか。よけいにややこしくなってしまいました。まあ、正直、わたくしはホントーのことなんてあまり興味はないんですが、後山川右岸の尾根や谷や沢の名前を網羅した地図はどこかにないものでしょうか。多分、あるんでしょうね。もう少し探してみます。
で、とりあえず名前や位置関係はこれまで通りにします。こんがらがる(わたくしが)ので。撤退です。とりあえず。

コース JR青梅線奥多摩駅→[START]親川バス停→(45分)高畑集落跡→(15分)後山集落跡→後山川右岸道→(2時間30分)釜ノ沢尾根を越え→(30分)シンベイキ尾根を越え→(20分)スンナワ尾根手前の崩落地→シンベイキ尾根支尾根→シンベイキ尾根→(2時間10分)天平尾根→(1時間10分)丹波山村立丹波小学校→(10分)[GOAL]丹波バス停→JR青梅線奥多摩駅
歩いた日 2020年4月5日(日)